対話と検索の狭間からの続き
(1) OpenAIがChatGPT Pro版として,月額$42(≒6,000円)の有料高速プランを出すらしいとの噂が流れている。無料版が継続されるのはどうかはわからない。また,同等のシステムはいろいろと出現しそうである。例えば,Easy-Peasy-AIは,無料プランとより安価な有料プランを提示している。それにしても,オープンソースの無料版のモデルが必要だ。対話は検索と同じくらい重要であり,すべての人がヘビーユーザになりうるからだ。
(2) ChatGPTがすでに,大学のレポートなどで使われ始めている。スタンフォード大学では,17%の学生が試験やレポートでChatGPTを使ったという。一方,初等中等教育の場からは排除しようという動きもある。ニューヨーク市の教育局が,学校の端末からのChatGPTへのアクセスを禁止するというものだ。個人の端末からのアクセスまでは制限できないので,どれほど意味があるのかはよく分からない。
(3) GoogleのChromeにChatGPTの機能拡張を組み込むことができる。ChatGPT for Googleである。早速試してみた。検索語を入力すると,右サイドにこのキーワードに対するChatGPTの出力が現れる。日本語だからなのか,出力が片言で非常に時間がかかっている。Google SpreadSheetには,GPT関数を組み込むことができる。神田敏晶さんが紹介している。OpenAIのAPIを使っているので有料になる。すでに無料分を使い切って課金していないので,エラーになってしまった。ChatGPTが正しい事実を話すようになれば非常に強力な仕事のツールになる。
(4) Wolfram Alpha は,2009年にカウントダウンの鳴り物入りでスタートした質問応答システムである。深層学習に基づく大規模言語モデルとは異なるものの,ChatGPTが苦手な事実データや数学的な計算処理については幅広く対応することが可能であった。そこで,Wolfram AlphaとChatGPTのタッグが強力なシステムになることが簡単に予想でき,スティーブン・ウルフラムはその期待を語っている[1]。また,ある種の実装はすでに開始されている[2]。
図:Google Trends(AI, メタバース, ChatGPT)の1年の推移
[2]LangChainでWolfram Alphaを扱えるエージェントを動かす(Ryo@Zenn )
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