2024年12月27日金曜日

人格再現AI(5)

人格再現AI(4)からの続き
5実在人格再現AIへの入力データを推定してみた。あるいは新しい墓標(DNA部分を除く)への試み。例えば,10-15歳,30-35歳,70-75歳ごろの3回ほどこれを実行するのがよいかもしれない。
Q(koshix):
実在人格再現AIへのインプットデータを取得するためには,ある人物のどのような知識や感情や生育歴や人間関係などのデータをどうやって取得することが求められるでしょうか。具体的なインタビューの項目とそれに必要な時間,テストやレポートや作品などの提出を求めるとしたらどの程度のものが必要か,実際の家庭生活や社会生活の音声会話/行動映像ログをとるとしたらどの程度の分量と期間を想定すべきか,などなるべく緻密で具体的な考察をしてください。

A(ChatGPT o1):
以下では、実在人格再現AIを構築するために必要と考えられるデータ収集の要件を、できる限り緻密に具体化します。あくまで理想的かつ理論上の目安として提案するものであり、実務上は法的・倫理的制約や、対象個人の合意、技術的コスト、プライバシー保護などとの兼ね合いが必要です。

コンテキスト・前提条件
人格再現に必要なデータは、知識面(学識、情報処理傾向、関心領域)、性格面(ビッグファイブなどのパーソナリティ特性、感情反応傾向、価値観)、生育環境や人生経験(幼少期からの家庭環境、教育歴、社会的地位変化、トラウマ・成功体験など)、対人関係(親族、友人、同僚、上司・部下、恋愛・パートナーシップ)、行動パターン(嗜好、日常習慣、ストレス対処法)、コミュニケーションスタイル(言語表現、非言語的表現、ユーモア感覚、尊敬する人物や嫌悪する行動)などが含まれる。

以下は「最大限の再現精度」を目指した、膨大なデータ取得を想定した極端な例である。実務上はこれほど詳細なデータを取得するのは困難だが、将来的に人格再現精度を高めるにはこのような方向性が示唆される。

1.インタビュー・質問項目および必要時間

(A) ベースラインとなるパーソナリティ・バリュー・歴史情報取得用インタビュー
基本的プロフィール確認(1~2時間)
生年月日、出生地、家族構成、学歴・職歴の大まかな年表、趣味・特技、宗教的信念、政治的傾向、よく読む本・メディア、よく訪れる場所など。
詳細な生育歴・ライフイベントの掘り下げ(10~20時間)
幼少期の家庭環境、教育方針や家庭内ルール、思春期・学生時代の友人関係、初恋・恋愛観、大学時代の活動、社会人生活での挫折や成功体験、転職・キャリアアップの経緯、健康問題や大きなライフイベント(結婚、出産、離婚、親族の死去など)の詳細。
#時系列に沿ったインタビューを数セッションに分け、1回あたり2~3時間、計5~8回実施。
人格・価値観・世界観インタビュー(5~10時間)
ビッグファイブやMBTIなどの標準的パーソナリティテストを実施後、その結果に対する本人の考えを問う。理想とする人間像、憧れの人物像、嫌悪する行為・価値観、その理由や背景。道徳的ジレンマについての応答(トロッコ問題など)を複数提示し、反応原理を探る。
#1回2~3時間程度のセッションを2~3回。
感情パターン、ストレス反応、意思決定プロセス(5~10時間)
日常的なストレス源と対処法、怒り・悲しみ・喜び・不安など各感情が生起する典型的トリガーや、その時の内的対話、意思決定における優先順位(効率性、倫理性、感情満足、社会的認知など)を議論する。
#2~3時間×2~3セッション

合計インタビュー時間目安:約20~40時間

(B) 専門知識・スキル・思考パターン評価
ドメイン固有知識インタビュー(職業・専門分野別)(5~10時間)
その人が専門とする分野(例えばプログラマーであればコーディング哲学、医師であれば医療倫理や診断プロセス)について深く問診。代表的な問題への対処法、過去のプロジェクト事例解析。
課題解決スタイルテスト(3~5時間)
論理パズル、事例問題(ケーススタディ)、クリエイティビティテストなどを提示し、思考過程を言語化してもらう。問題解決や意思決定プロセスの特徴を抽出。

合計インタビュー時間目安(専門知識含む):約30~55時間

【2.テスト・レポート・作品提出】

心理テスト・パーソナリティ検査
ビッグファイブ性格検査、MMPI-2、エニアグラム、価値観調査(VIA-IS)など、多面的な心理テストを数十種類実施。これには合計10~20時間程度の回答時間が必要(休憩込みで数日にわけて実施)。
エッセイ・レポート提出
本人に、自分の価値観や世界観について自由形式で5~10本程度のエッセイ(各2000~3000字程度)を執筆してもらう。さらに、印象的な人生経験や解決が難しかった問題について、自分なりの対処法を記述したレポートを3~5本提出。
過去作品・アウトプットの提供
 #日記・ブログ記事・SNS投稿(可能な範囲で過去数年分)
 #業務上の報告書、メール、社内コミュニケーションログ(権利上許される範囲)
 #趣味で作成した作品(小説、音楽、イラスト、プログラムコードなど)を数十~数百点程度。
読書履歴・視聴履歴・購買履歴
本人が過去3~5年に読んだ本や論文リスト、視聴した映画・ドラマ・動画のリスト、オンラインショッピングや店舗購入履歴などを可能な限り提供。

これらの提出物・回答には、数週間~1ヶ月程度の時間がかかると想定。

3.実生活ログの取得要件

音声会話ログ
家庭内、職場内、友人との会話(プライバシー合意済みの上で)の音声ログを、バリエーション豊かなシチュエーションで収集。少なくとも数百時間規模が望ましい。例えば、1日1~3時間分を6ヶ月~1年収集すると、総計約180~1000時間程度の会話ログが得られる。
行動映像ログ
外出時、家事、趣味活動、仕事風景など、様々なコンテキストでの本人行動パターン(ジェスチャー、表情、姿勢変化)を記録。プライバシーやストレス負荷を踏まえ、1日1~2時間程度の映像収録を半年~1年継続すると、200~700時間程度の多様な状況での映像データが確保できる。
ライフログ(センサー・位置情報・バイオメトリックデータ)
スマートウォッチやスマートフォンから、心拍数、睡眠パターン、運動量、位置情報などを6ヶ月~1年分蓄積。これにより、本人の生活リズムやストレス指標を客観的に取得。
社会生活ログ
職場でのメール・チャットツールでの発言履歴(権利許諾必須)、SNS上での人間関係・フォローネットワーク分析、趣味コミュニティでの発言履歴などを数年分さかのぼって分析できれば、人間関係の広がりや深さを再現できる。

4.期間・総合的な目安

インタビュー・テスト類:数週間~2ヶ月ほどで集中的に実施可能。
長期ログ収集:最低でも6ヶ月~1年程度継続して、季節や生活サイクルの変化もデータに反映。
過去データ収集:SNSやメールなどの許される範囲での過去ログは、数年分を一度に提供可能。

最終的なデータ量としては、
テキスト情報:数百万~数千万ワード程度(インタビュー文字起こし、日記、SNS投稿、エッセイ、メールなど)
音声データ:数百~千時間規模
映像データ:数百時間規模
構造化データ(心理テスト結果、購買履歴、センサーデータなど):数万~数十万行規模

5.結論

実在人格再現には、極めて幅広く詳細なデータ収集が必要となり、数十時間単位のインタビューや心理テスト、数ヶ月~1年に及ぶ行動・会話のログ取得、過去の作品・報告書・SNS履歴など膨大なマルチモーダルデータが望ましい。時間的・労力的コストは非常に大きく、プライバシー・法的問題・精神的負担などの課題も伴うが、これらを理想的に実施できれば、より忠実な人格再現が可能になると考えられる。

 

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