京阪奈三教育大学の連携が追求されていた10年前,奈良教育大学の特徴的な活動として,ESD(Education for Sustainable Development:持続可能な開発のための教育)という言葉を聞いたのが,SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)への最初の接触だった。
その当時は,まったくピンと来なくて,この人達は何を目指しているのだろうか?状態だった。いまでも奈良教育大学の活動は続いている。2022年4月1日から,奈良教育大学ESD・SDGsセンターが設置され,6月26日には設立記念シンポジウムが開催される。
その後,SDGsという言葉をしばしば耳にするようになったがまじめに調べてはいなかった。3-4年前の日本経済新聞の正月版別刷にSDGsの17の目標が詳しく説明されているのを読んで,初めて得心が行った。なんだかいいこと書いてあるじゃないのというわけだ。
ところがその後,SDGsの旗ががあちらでもこちらでも振られるのに,微妙な違和感を感じるようになった。結局,資本主義の延命策を国連の名のもとで宣伝しているだけではないのか。その証拠に,投資会社が率先して,SDGsの双子の兄弟であるESG(Environmental, Social, and Corporate Governance)を売り込んでいる。
このSDGsの流行は実は日本固有の現象ではないのかと,萩原雅之さんが数日前にFacebookで指摘していた。Google Trendsを使って,あるキーワードの検索数を国別・年度別に傾向分析することができる。その結果,SDGsというキーワードは日本で突出して多く調べられていることがわかった。アフリカ諸国がそれに次ぐのだが,欧米ではかなり少ないのだった。
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