初夢の一富士二鷹三茄子でおなじみの日本三大仇討ちのうちのひとつ,曾我兄弟の仇討ちが前回の鎌倉殿の13人のテーマだった。大掛かりなロケ映像もあってなかなかよかったけれど,三谷幸喜のストーリーによれば,これは仇討ちではなくて,源頼朝に対する謀反の話だった。
浄瑠璃のテーマとして,完全に定着している曾我物なので,いまさら違いましたといわれても困るのだった。まあ,曾我兄弟の仇討ち(1193)は12世紀末であり,赤穂浪士の討ち入り(1703)や鍵屋の辻の決闘(1634)は,江戸時代なので,この際,浄瑠璃坂の仇討(1672)を加えた江戸時代の三大仇討ちを復活させるほうがよいのかもしれない。初夢は,一鷹二茄子三浄瑠璃になるのだろうか。
浄瑠璃坂の仇討ちなんてまったく聞いたこともなかったが,宇都宮藩の内輪の刃傷沙汰が原因で40名を越える討ち入りに至るという,赤穂浪士の討ち入りの前哨戦のような話だった。なお,浄瑠璃坂は,被害者となる奥平隼人が身をよせた戸田屋敷の場所であり,江戸の市谷(現在の新宿区鷹匠町)にある。
写真:2017年の浄瑠璃坂(Wikipedikaから引用)
[1]浄瑠璃坂の討入り|竹田真砂子(てくてく神楽坂)
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