事の発端は,兵庫県知事が悪評高い定例記者会見でクビアカツヤカミキリの3Dモデルを振り回してイチビっていたことにある。そのモデルは,喧伝されていたように,姫路工業高校の生徒(実は教員)が自発的に作ったものではなくて,県からの暗黙の圧力で作らせた疑惑が涌いている。さらにそれが姫路工業高校への20億円の補助金とも関係しているのか?という子守康範さんのYouTubeだった。
高等学校に20億円の補助金とかはあり得ないでしょう。SSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)の100倍のオーダーだから。と思って,ChatGPTでファクトチェックすると,なんとこれ(20億円の補助金)がほぼ事実だった。が〜〜〜ん。
高市が2025年にはじめた産業イノベーション人材育成等に資する高等学校等教育改革促進事業がそれだ。総額約3000億円近い予算規模で,各都道府県に数校の先導拠点校(一校あたり3年で20億円程度が上限)に配分するというものだ。維新に引きずられた私立高校の無償化のバーターによる公立高校整備(再編)の一環としてのばらまきの側面があるイノベーション誘導政策だ。
うーん,大学で2-3億円のネットワーク整備などの予算執行計画の立案にかかわったことは何度かあるけれど,なかなか大変だった。3年で20億となると果たして高校レベルで可能なのかと思うが,実際のところは県教委が主導し,コンサルを導入して,計画から報告まで丸投げする仕組みだろう(酷い話だ)。
それにしても,このレベルの予算規模で設備を導入すると後年度負担がバカにならないはずで,人件費も3年だけの短期的な補強しかできないのであれば,後始末をどうするのだろうか。高市とその取り巻きは,コンサルと地元などのIT企業に金を振りまくことがイノベーションだと思っているのかもしれない。
すでに,採択結果が公表されている。予算の趣旨から工業高校や農業・水産・商業など産業系高校が中心なのであるが。理数系ということで普通高校もいくぶん含まれている。奈良だと高市の畝傍高校に約28億だ。どうやって使うの。建物の整備にも使える部分が一部あるにせよ。奈良,郡山,高田他が協力校として参加しているが,この予算が協力校にうまく流れそうな仕組みには必ずしもなっていない。
というわけで,わけのかわらないオーダーの大金がばらまかれて,たぶん,十分に成果を回収できないままに終る未来がみえている。ボケ老人の色眼鏡的感想に終るならいいけど。
P. S. 奈良県教委の年間予算規模は,1000億円で,90%が人件費,補助金が30億,施設費が30億,物件費が30億のオーダーである。

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