2025年10月2日木曜日

万博訪問記(2)

万博訪問記(1)からの続き

もう行かないはずだった大阪・関西万博2025,諸般の大人の事情と「勢い」で自腹で夜間券を調達していくことになりました,はい。17:00入場の夜間券が5月中旬から,トワイライトサービスという名目で16:00から入れるようになった。それは8月で終ったものだと信じていたが,調べてみるとどうやらいまだに16:00入場が可能だった。もっとはっきりわかるようにホームページに書いてほしい。

入退場にそれぞれ1時間ほど待たされたが,夏の炎天下の日差しのもとではなくて,そこは助かった。フェルミ推定によると,自分の並んでいる行列に群がる人数は,16:30入場時は2〜3万人,21:30退場時は3〜4万人くらいに見えた。ヘロヘロになりつつも混乱なく無事に通過することができた。帰りの奈良行き地下鉄も堺筋本町を過ぎたあたりでようやく座れた。

場内はあいかわらずの大行列で埋り,楽しそうなパビリオンはほとんど無理。1週間前抽選で当たったのは人気がなさそうな飯田グループ・大阪公立大パビリオン。人気がないのもむべなるかな10分で出てきた。花火はパビリオンの隙間からほんの少し見えた。ドローンは見逃したし,水上ショーも大屋根リング上から遠目で青い噴水を見ただけ。まあ前回とは違って夜の大屋根リング上は涼しくて快適だった。


さて,もう手遅れではあるのだが,こうすれば良かったのにという経験談を60年後の次回のオーサカ万博(ないでしょうけど)に向けて書き残しておくことにする。

(1) そもそも万博をやらないほうがよかった。4000億(直接費3000億,運営費1000億,関連インフラを除く)も税金をかけるのならば,大都市の老朽インフラ・防災対策などやるべきことは山のようにあるはずだ。目的だったIRなんてものは止めて,公営オンラインカジノでも始めた方が国や地方公共団体は儲かるし,むしろ制御しやすいではないの。

(2) 入場のセキュリティチェックは不要。飛行機じゃないので爆発しても墜落はしない。そもそもアクセスの満員鉄道はフリーパスなのに。これと面倒でできの悪い予約システム(パビリオン含む)のおかげで毎日何時間も待たされるわけだ。とにかくややこしくて老人には無理。普通に切符を売ってください。

(3) 海外パビリオンは,実物展示(短時間):お土産:軽食レストラン:イベント等=1:1:1:1で作ってもらえばよかった。それぞれ独立に入場/見物できるようにする。すべてのパビリオンの映像展示(時間がかかって人が流れない)は不要で,ウェブで見ることにする。あるいは韓国館のような外部ディスプレイで対応。インド館なんて見どころがなくてスイスイ人が流れていた。やれば長時間行列ゼロは可能だ。

(4) テーマパビリオンや国内パビリオンなどは,まあ適当にしてもらえばいいのだけれど,ワークショップや体験含めて20分が限度か。これも人を溜めずに流れるシステムにする。予約が必要ならば個別にデパートのレストラン方式で予約票を発行すればよいだけ。

(5) あとは自律的な人の流れに任せてしまう。これが前回の万博(人口密度1.5倍)のケース。まあ,85万人の頃は1万人場内野宿というのもあったらしいけど。地下鉄の故障はあったが大きな台風や地震がなくて本当に良うございました。



写真:大阪・関西万博2025 夜間入場(2025.9.30撮影)


結論:これは大きな大阪の縁日・お祭りだった。食べたのはチジミとたこ焼き。インフラを別にしても4000億(しかも半年で全部夢のように消えてしまう)と,めちゃくちゃ無駄なコストがかかっているけど,お祭りってそんなものだ。若い人たちはとても楽しんでいた。老人たちはその情報ゲームのペースについていけない。

その大阪・関西の集合無意識は左の手で海外の観光客を引きつけつつ,右の手で鹿をネタに外国人を叩いている。あほらしい。いったい何がしたかったのだ。お祭りにはチンピラとヤクザがつきものなのかもしれない。

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