2020年10月5日月曜日

学術会議(2)

学術会議(1)からの続き

制御されたネトウヨ(とその周辺のカスケード集団)や新自由主義的な御用学者による直接的な攻撃だけではなく,若手の科学者を中心として,今回の問題に対する冷笑的なあるいは反学術会議的な意見がめだつような気がする。

この問題は香山リカが指摘しているように,杉田水脈が先鞭を切ったヘイト側の科研費攻撃や国立大学攻撃と一続きの問題である。また,安富歩が指摘しているように,軍事研究への道(閉じた科学への道)を開くかどうかの分水嶺の問題でもある。あるいは,学術会議の担ってきた大学教育の分野別質保証の問題などを踏まえれば,高等教育への介入の先駆現象といえるのかもしれない。

令和二年度の日本学術会議の予算は,令和2年度内閣府所管一般会計歳出予算各目明細書の71pから見ることができる。総額は,10億4千9百万円で,日本学術会議の運営に必要な経費が5.5億円,科学に関する重要事項の審議等に必要な経費が5億円だ。小規模な単科大学の1/7程度のたいへん慎ましい予算である。一般職の職員が50人はりついており,庁舎費や情報処理業務庁の1億を除いた職員の人件費が約4.5億ということか。

業務遂行のための費用は,国際学術組織への分担金が1.1億円なので,会員や委員の手当てと旅費などが3.4億円ほどになる。残り0.5億円は国際会議関係と庁費だ。学術会議の会員自身は210名だが,連携会員が2000名おり,学術会議の会合や各種委員会への出席における旅費や手当てをイメージすればひとり平均20万円オーダーの簡素な運用を行っていることになる。

会員の構成をみても女性がかなり多いことがわかる。まあ,政権側には意図的に不正確な情報を流し,それを自発的に増幅する取り巻きがいるわけで,まともな科学アカデミーを維持できない国が滅びへの歩みを進めていくのは必須と思われる。

2020年10月4日日曜日

稲刈り

稲刈りが始まった。七十二候でも昨日が,秋分・水始涸(みずはじめてかる)。

奈良県農業技術研究開発センターの栽培技術マニュアル水稲「ヒノヒカリ」をつくりこなす7つのポイントによると,このあたりでよく栽培されていると思われるヒノヒカリの刈取適期は10月4日前後である。以下に引用。
6.収 穫適期 刈取で良質米作り!
(1)刈取適期
出穂期の約45日後(全体の籾の9割程 度が黄色く変わった頃)。 平年は10月4日頃。
※刈遅れると、倒伏しやすく、穂発芽粒・胴割粒・茶米が増加し、玄米品 質が悪くなるため、適期刈取に努めること。
(2)乾 燥
  ・乾燥目標水分は14.5%。
  ・刈り取った籾の水分が高いときは、最初は低めの温度で予備乾燥。
(3)調 製
  ・高品質の米に仕上げるため、ライスグレーダー(網目1.8mm)で選別し、 屑米を除くこと。
確かに,昨日当りから稲刈りが始まっている。今朝の様子ではまだ1〜2割程度か。午後からは雨の予報なのだけれど,どうなるかな。

天皇による皇居内の稲刈りは,うるち米の「ニホンマサリ」ともち米の「マンゲツモチ」で,併せて20株,9月15日に行われている。


写真:稲刈りが始まった。(2020.10.04撮影)


2020年10月3日土曜日

学術会議(1)

85万人の日本の研究者から選ばれる日本学術会議の210名の会員は,6年の任期で3年ごとに半数改選される。第25期がこの10月1日から始まったが,菅内閣は日本学術会議から推薦された105名のうち6名の任命を拒否した。これまでは,学問の自由を踏まえるという政府の国会答弁に基づき,学術会議から推薦された会員をそのまま内閣総理大臣が任命してきた。菅内閣はこの慣行を破ったうえに,その説明をまったく放棄している。

 「日本学術会議法」では,学術会議の目的や職務が以下のように規定されている。

日本学術会議法(前文があることに注意)
 日本学術会議は、科学が文化国家の基礎であるという確信に立つて、科学者の総意の下に、 わが国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と提携して学術の進歩に寄与する ことを使命とし、ここに設立される。

第一章 設立及び目的
第一条 この法律により日本学術会議を設立し、この法律を日本学術会議法と称する。
2 日本学術会議は、内閣総理大臣の所轄とする。
3 日本学術会議に関する経費は、国庫の負担とする。
第二条 日本学術会議は、わが国の科学者の内外に対する代表機関として、科学の向上発達を図り、行政、産業及び国民生活に科学を反映浸透させることを目的とする。

第二章 職務及び権限
第三条 日本学術会議は、独立して左の職務を行う。
一 科学に関する重要事項を審議し、その実現を図ること。
二 科学に関する研究の連絡を図り、その能率を向上させること。
第四条 政府は、左の事項について、日本学術会議に諮問することができる。
一 科学に関する研究、試験等の助成、その他科学の振興を図るために政府の支出する交付
金、補助金等の予算及びその配分
二 政府所管の研究所、試験所及び委託研究費等に関する予算編成の方針
三 特に専門科学者の検討を要する重要施策
四 その他日本学術会議に諮問することを適当と認める事項
第五条 日本学術会議は、左の事項について、政府に勧告することができる。
一 科学の振興及び技術の発達に関する方策
二 科学に関する研究成果の活用に関する方策
三 科学研究者の養成に関する方策
四 科学を行政に反映させる方策
五 科学を産業及び国民生活に浸透させる方策
六 その他日本学術会議の目的の遂行に適当な事項
第六条 政府は、日本学術会議の求に応じて、資料の提出、意見の開陳又は説明をすることが できる。
第六条の二 日本学術会議は、第三条第二号の職務を達成するため、学術に関する国際団体に 加入することができる。
2 前項の規定により学術に関する国際団体に加入する場合において、政府が新たに義務を負 担することとなるときは、あらかじめ内閣総理大臣の承認を経るものとする。

参議院議員の小西洋之は,twitterで,「現時点で内閣府が認めた事実。確信犯だ」
として,以下の経緯を明らかにしている。
・H29(2017) に学術会議の軍事研究(抑制的解禁)声明
・H30(2018) に内閣府と内閣法制局で「総理が任命拒否可」の解釈を作成
・本年(2020) 8/31に105名推薦名簿を受理
・9月上旬に上記解釈を再確認
・9/16の菅政権発足後,9/24に6名除外した99名の任命起案を起草し,9/28決裁
また「仮に説明しても任命拒否は違法であり,許されない。なぜなら,日本学術会議法において,総理には推薦に対して形式的任命権しかなく実質的任命権がないからである」としている。

6名が任命されないことが新しい委員の任期がはじまる10/1の2日前に,学術会議側に伝えられたようだが,その結果,時間の猶予もなくこの事態を招くことになった。 

追伸:毎日新聞によれば,2016年の第23期の補充人事(定年70歳によるもの)の際にも「学術会議が候補として挙げ,複数人が首相官邸側から事実上拒否された」とのこと(官邸周辺に生息している日本会議人脈の影響が強く疑われる)。|

[1]国立アカデミー
[2]日本学術会議
[3]日本学術会議の設立と組織の変遷

2020年10月2日金曜日

御旅所

三十八柱神社からの続き

傍示浚で登場した天理市南六条町の三十八神社の御旅所(おたびしょ)が,傍示浚と三十八神社の中間地点にある。神様が宿る依代のような大きな木があるが注連縄は張られていない。Wikipediaの説明によれば祭礼の神輿の休憩地点ということなのだけれど。このマイナーな御旅所がgoogle検索によってあがってくるのは,自分の検索履歴が影響しているのだろうか。


地図&写真:google mapから引用 & 三十八神社の御旅所(2020.9.30撮影)

2020年10月1日木曜日

10月1日では遅すぎる

10月1日では遅すぎる」は,イギリスの天文学者のフォレッド・ホイル(1915-2001)の1966年のSF小説。SFマガジンの1968年2月号から5月号まで4回にわたって連載されていた。SFマガジンの定期購読を始めたのはその年の秋からだったので,リアルタイムでは読めなかった。その後,SFマガジンのバックナンバーを収集したときにも読まなかった。ただ,タイトルはとても気になっていたので,ハヤカワSF文庫で読むことになった。

フレッド・ホイルは,ビッグバンを否定する定常宇宙論を主張したことで有名だ。また,SF作家としても「暗黒星雲」はじめいくつかのよく知られた著作がある。一方,ケンブリッジ大学の天文学研究所に所属し,元素合成の研究でノーベル賞をもらっていてもおかしくない業績があるので,決して変な科学者ということではない。

マイベストSFのひとつ,小松左京の「物体O」にもフレッド・ホイルは登場していた。このフレーズは長らく自分の印象に刻み込まれていた。伏見康治をもじった阪大理学部核物理の三伏教授が京大理学部地球物理の大隅教授に話している。

「この状態下では,いくらやってもやりすぎるということはないよ。むしろ立ちおくれているんだ。とにかく大車輪で情報を流さなくちゃならん。—フレッド・ホイルの"暗黒星雲"を読んだかい?」

「宇宙生成論か?」

「ちがうよ,小説さ。あの中で,非常事態に際しては,最も多くの情報をにぎるものが,権力を握るというアイデアがあるんだ」

「それがどうした?」

「鼻持ちならん学者のエリート意識だと言うのさ。政府相手の駆け引きだけで,政治の迷妄を逃れうるなんて甘すぎる考えだ。—もっと大衆を信頼すべきだよ。僕は出来るだけ多くの大衆に,できるだけ正確な情報を大量に流すつもりだ。とにかく勤労大衆の協力なくしては何もできないんだからね」

(小松左京:ハヤカワSFシリーズ3088「日本売ります」の「物体O」から引用) 

2020年9月30日水曜日

(秋休み 7)

 「桔梗咲き晩年といふ見えぬもの」 (高橋謙次郎 1925-2007)

2020年9月29日火曜日

(秋休み 6)

 「藤袴手折りたる香を身のほとり」 (加藤三七子 1925-2005)


2020年9月28日月曜日

2020年9月27日日曜日

2020年9月26日土曜日

2020年9月25日金曜日

(秋休み 2)

 「をりとりてはらりとおもきすすきかな」 (飯田蛇笏 1885-1962)

2020年9月24日木曜日

2020年9月23日水曜日

同志社大学京田辺キャンパス(1)

同志社大学の京田辺キャンパスを訪れるのは初めて。近鉄京都線の興戸駅から歩くのだが,行きは道を間違えたため北から大きく回って正門に至った。台風12号が接近していたので雨になったらどうしようと心配していたけれど,秋晴れの遠足日和だった。

京田辺キャンパスは79万㎡なので大阪教育大学の柏原キャンパス67万㎡の1.2倍程度だけれど,建物や芝生などの配置のせいで広々と感じられる。まだ授業が始まっていないので学生さんはまばらだった。図書館のオープンスペースなども利用禁止になっていたが,秋学期からは対面授業も再開されるようだ。

大阪教育大学ではmoodleの利用支援員をしているのだけれど,同志社大学のe-classは勝手が違うので今日は立場が逆転して利用支援をしてもらうために情報メディアセンターを訪問したのだった。ていねいに教えていただいたので30分でほぼ問題は解決した。moodleとe-class一長一短である。


写真:同志社大学京田辺キャンパスのローム記念館(2020.9.23)

2020年9月22日火曜日

三十八柱神社

先日,石上神宮の北西端の結界に対応する三十八神社(みそやじんじゃ)の傍示浚の標を見つけたところだった。今日の散歩は三十八柱神社(みそやはしらじんじゃ)だった。

調べてみると奈良県を中心として各所に三十八の名前がつく神社があった。三十八神社,三十八柱神社,三十八社神社,三十八所神社など。県内分をリストアップすると次のようなことで,半分は天理市にある。

三十八神社(みそやじんじゃ)
〒632-0098 奈良県天理市南六条町223
〒632-0054 奈良県天理市檜垣町94
〒632-0025 奈良県天理市藤井町218

三十八柱神社(みそやはしらじんじゃ)
〒632-0083 奈良県天理市稲葉町162
〒636-0216 奈良県磯城郡三宅町小柳373
〒635-0814 奈良県北葛城郡広陵町南郷1242
〒633-0067 奈良県桜井市大福479

三十八社神社(さんじゅうはっしゃじんじゃ)
〒632-0068 奈良県天理市合場町259
〒634-0825 奈良県橿原市観音寺町882

三十八所神社(さんじゅうはっしょじんじゃ)
〒630-8212 奈良県奈良市春日野町160(春日大社境内) 

で,三十八柱とは結局どの神様なのかというと,桜井市の三十八柱神社の説明によれば,伊邪那岐命+伊邪那美命+宮中三十六柱ということらしい。では宮中三十六柱は誰なの。Wikipediaの宮中・京中の式内社一覧によれば,つぎのとおり(式内社は延喜式神名帳に記載された神社)。 

御巫祭神 8座
 神産日神・高御産日神・玉積産日神・生産日神・足産日神・大宮売神・御食津神・事代主神
座摩巫祭神 5座
 生井神・福井神・綱長井神・波比祇神・阿須波神
御門巫祭神 8座
 櫛石窓神×4・豊石窓神×4
生島巫祭神 2座
 生島神・足島神
宮内省坐神 3座
 園神・韓神×2
大膳職坐神 3座
 御食津神・火雷神・高倍神
造酒司坐神 6座
 大宮売神×4・酒殿神×2(酒弥豆男神・酒弥豆女神)
主水司坐神 1座
 鳴雷神

なかなか面倒なことになっている。


図 google map において三十八神社等で検索した結果から引用



2020年9月21日月曜日

国土地理院地図

小波秀雄さんがgoogle map国土地理院地図相互変換アプリを作っていた。 そこで,地図へのアクセス方法を調べてみた。

国土地理院地図のURLは次のようになっている。https://maps.gsi.go.jp/vector/#17/34.55095/135.650077/&ls=lvlabel&disp=1&d=l

ここで,#nは縮尺であり,その次に緯度と経度,さらにオプションがつく。

#4 300km
#5 100km
#6 50km
#7 30km
#8 20km
#9 10km
#10 5km
#11 2km
#12 1km
#13 500m
#14 300m
#15 100m
#16 50m
#17 30m
ls=vstd 標準地図
ls=vpale 淡色地図
ls=vblank 白地図
ls=photo 写真
ls=photo2%7Cvlabel 写真+注記
ls=lvlabel 大きい文字
ls=v2std 標準地図②
ls=v2pale 淡色地図②
ls=v2blank 白地図②
disp=0/1 非表示/表示
d=l サイドメニューオン

一方,google mapの方はというと次のとおりである。
https://www.google.co.jp/maps/@34.55095,135.650077,18z

これは@緯度,経度,nz で最後の部分が縮尺となっている。

2z 2000km
3z 1000km
4z 500km
5z 200km
6z 200km
7z 100km
8z 50km
9z 20km
10z 10km
11z 5km
12z 2km
13z 1km
14z 500m
15z 200m
16z 200m
17z 100m
18z 50m
19z 20m
20z 10m
21z 5m

(注)200kmや200mが重複している。縮尺は変化しているが,縮尺目盛が共通になっている。


図 国土地理院のベクターマップの初期画面から(引用)



2020年9月20日日曜日

Juliaの日時処理

Juliaによる日時処理の練習をしてみた。 
日曜日の誕生日は11回目だ。生まれてからまだ2万4427日しかたっていなかった。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
using Dates
daytoday = today()
birthday = Date(1953,9,20)
println(daytoday," ",isleapyear(daytoday))
println(yearmonthday(birthday)," ",isleapyear(birthday)) 
println(yearmonth(birthday)," ",monthday(birthday)) 
println(daysofweekinmonth(birthday)," ",dayofweekofmonth(birthday)) 
println(monthname(birthday)) 
println(dayofweek(birthday)," ",dayname(birthday)) 
println(daytoday-birthday) 

function bd()
  for i in 1953:2020
    k=Date(i,9,20)
    kk=dayname(k)
    age=i-1953
    star=""
    if(kk == "Sunday")
      star="*"
    end
    println(k," ",age," ",kk," ",star)
  end
end

bd()
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

2020-09-20 true
(1953, 9, 20) false
(1953, 9) (9, 20)
4 3
September
7 Sunday
24472 days
1953-09-20 0 Sunday *
1954-09-20 1 Monday 
1955-09-20 2 Tuesday 
1956-09-20 3 Thursday 
1957-09-20 4 Friday 
1958-09-20 5 Saturday 
1959-09-20 6 Sunday *
1960-09-20 7 Tuesday 
1961-09-20 8 Wednesday 
1962-09-20 9 Thursday 
1963-09-20 10 Friday 
1964-09-20 11 Sunday *
1965-09-20 12 Monday 
1966-09-20 13 Tuesday 
1967-09-20 14 Wednesday 
1968-09-20 15 Friday 
1969-09-20 16 Saturday 
1970-09-20 17 Sunday *
1971-09-20 18 Monday 
1972-09-20 19 Wednesday 
1973-09-20 20 Thursday 
1974-09-20 21 Friday 
1975-09-20 22 Saturday 
1976-09-20 23 Monday 
1977-09-20 24 Tuesday 
1978-09-20 25 Wednesday 
1979-09-20 26 Thursday 
1980-09-20 27 Saturday 
1981-09-20 28 Sunday *
1982-09-20 29 Monday 
1983-09-20 30 Tuesday 
1984-09-20 31 Thursday 
1985-09-20 32 Friday 
1986-09-20 33 Saturday 
1987-09-20 34 Sunday *
1988-09-20 35 Tuesday 
1989-09-20 36 Wednesday 
1990-09-20 37 Thursday 
1991-09-20 38 Friday 
1992-09-20 39 Sunday *
1993-09-20 40 Monday 
1994-09-20 41 Tuesday 
1995-09-20 42 Wednesday 
1996-09-20 43 Friday 
1997-09-20 44 Saturday 
1998-09-20 45 Sunday *
1999-09-20 46 Monday 
2000-09-20 47 Wednesday 
2001-09-20 48 Thursday 
2002-09-20 49 Friday 
2003-09-20 50 Saturday 
2004-09-20 51 Monday 
2005-09-20 52 Tuesday 
2006-09-20 53 Wednesday 
2007-09-20 54 Thursday 
2008-09-20 55 Saturday 
2009-09-20 56 Sunday *
2010-09-20 57 Monday 
2011-09-20 58 Tuesday 
2012-09-20 59 Thursday 
2013-09-20 60 Friday 
2014-09-20 61 Saturday 
2015-09-20 62 Sunday *
2016-09-20 63 Tuesday 
2017-09-20 64 Wednesday 
2018-09-20 65 Thursday 
2019-09-20 66 Friday 
2020-09-20 67 Sunday *

2020年9月19日土曜日

お彼岸

 Wikipediaによれば,彼岸は日本の雑節の1つで春分秋分の日を中日とする七日間ということである。今年2020年の秋分の日は秋の四連休の最終日である9月22日火曜日なので,9月19日が彼岸の入りになる。中日は先祖に感謝し,残りの6日で六波羅蜜を修めなければならないのでたいへんだ。ほぼ67年間生きてきたので134セットとりこぼしつづけている。

  1. 布施(檀那,だんな)与えること施すこと。財物を施すこと(財施),教えを施すこと(法施),安心を与えること(無畏施)の三種。
  2. 持戒(尸羅,しら)戒律を守ること。
  3. 忍辱(羼提,せんだい)苦難や迫害に堪え忍ぶこと。
  4. 精進(毘梨耶,びりや)実践にたゆまず努力すること。
  5. 禅定(禅那,ぜんな)瞑想により精神統一すること。
  6. 智慧(慧,え)真理をみきわめ悟ること。
1969年11月号のSFマガジンはちょうど51年前のお彼岸頃にとどき,マレイ・ラインスターの中編「彼岸世界(前編)」が訳出されていた。タイトルは印象深かったので記憶に残っているが,ストーリーはまったく憶えていない。なお英語では"The Other World(1949)"というタイトルであり,"6 Great Short Novels of Science Fiction(1954)"にも取り上げられているくらいなので,それほど駄作ということではないかと思われる。
1. "The Blast" by Stuart Cloete (from Colliers, April 1947)
2. "Coventry" by Robert A. Heinlein (from Astounding, July 1940)
3. "The Other World" by Murray Leinster (from Startling Stories, November 1949)
4. "Barrier" by Anthony Boucher (from Astounding, September 1942)
5. "Surface Tension" by James Blish (from Galaxy, August 1952)
6. "Maturity" by Theodore Sturgeon (from Astounding, February 




2020年9月18日金曜日

マストドン(1)

 久しぶりにhttps://mathtod.online/web/getting-startedhttps://mstdn.jp/web/getting-startedにアクセスしていたら,マストドンが終了するとの記事に遭遇した。

2017年4月の日本におけるマストドンブームはごく一部だけに留まっていた。それは久しぶりに胸熱な動向だったのだが,数週間で熱は冷めていった。このとき一番大きかったのが数式を自由に投稿できるMathtodonの開設だった。本家のマストドン(mstdn.jp)へのアクセスはモーティベーションが続かなかったのですぐに減衰したけれど,Mathtodonの方は興味深い話題が散発的に投稿されていたのでそれなりにアクセスしてきた。

最近はほとんどごぶさただったけれど。そのご本家のマストドン(mstdn.jp)が,2020年の5〜6月に終了というニュースだった。結局米国のsujitechが引き取ったようだ。東大にかかわるSUJI YANがCEOでイリノイ州のChampainに本社があるなかなか不思議な会社だ。

[1]マストドン「mstdn.jp」6月30日に終了(2020.5.25)
[2]マストドンの国内サーバー「mstdn.jp」米企業への譲渡が決定,6月30日での閉鎖は回避へ(2020.6.12)

2020年9月17日木曜日

秋の蝶

 今日の散歩は,鷺がよく目についた。なぜかあちこちの田池や社叢に群がっている。そんな叢の一つを抜けると黄色い蝶がたよりなく舞っていた。「秋の蝶」という季語があったのではないかと思って調べると,蝶(春),夏の蝶(夏),秋の蝶(秋),冬の蝶(冬)と全てそろっていた。

実際の情景は「草にある午前のしめり秋の蝶(鷲谷七菜子)」にやや近いのだけれど,心象風景は「我が影の伸びゆく先の秋の蝶(星野椿)」かもしれない。


写真:平等坊町の鷺の群れ(2020.9.17)


2020年9月16日水曜日

傍示浚

朝の散歩でときどき思いがけないものを発見する。昨日は 傍示浚(ぼうじさらえ)だ。北西ルートで郡山インターの南側を回っていると,石上神宮の傍示浚神事の標識があった。氏子区域の境界を示す杙(くい)が8ヶ所あって,毎年10月1日に神事が行われるもので,添付写真の説明文に詳しい。奈良女子大学の宮路淳子さんの論文から8ヶ所について記されている部分を引用する。散歩コース内には他に何ヶ所かある。

神事の概要については、白井伊佐牟氏の著書に詳しいので、以下抜粋する 16)。「当日午前九時神職二名が北郷・南郷(布留川の北が北郷・南が南郷)にわかれ、北郷は 1 石上町・石上市神社、2 富堂町・岩上神社、3 田井庄町・八剱神社、4 南六条町北方・三 十八神社の四か所、南郷は 5 内馬場町・春日神社、6 川原城町・神明神社、7 備前町南端・ 備前橋南詰道路脇、8 田町・厳島神社の四か所の計八ケ所で祭典が行なわれ、榜示榊は 1・ 2・3・4・5・8 は各神社本殿前の盛砂に刺すが、8 は後刻北西方の境界地へ刺し、1 も以 前は北方の櫟本町との境界に立てていた。6 は一の鳥居跡地(布留街道と上街道の交差点 の東)へ、7 は祭典場所と同じところへ立てる。


写真:天理市南六条町の傍示浚標識(2020.9.15)

[1]宮路淳子:天理市石上神宮の傍示浚神事からみる布留川 流域の水資源利用と土地開発に関する研究