2026年4月5日日曜日

ナフサ



図:ナフサのイメージ(NHKニュースから引用)


ホルムズ海峡危機により,ナフサが大丈夫かというニュースが駆け回っている。国内在庫は2ヶ月分だとのことで,原油備蓄があったとしても,国内需要に対応する生産体制の準備は難しい。ナフサは,・エチレン → ポリエチレン(PE) → ゴミ袋,食品包装フィルム,・プロピレン → ポリプロピレン(PP)など,・スチレン(エチレン+ベンゼンから) → ポリスチレン(PS) → 発泡スチロール,などの基礎化学製品の原料なので,これが欠乏するとたいへんだ。

「ナフサは混合物だよ」と知ったかおじさんはのたまったが,良く考えると,ガソリンも灯油も軽油も重油も混合物ではないのか。そのあたりの事情をClaudeにきいてみた。

Q(koshix):
ガソリン,ナフサ,灯油,軽油,重油は原油の分留過程の温度差によって分類される炭化水素の混合物です。それぞれ,どんな種類の炭化水素がどの程度の割合で混合しているものかを整理して教えてください。

A(Claude):
原油分留と炭化水素組成
原油を常圧蒸留塔で加熱すると,沸点の低い軽質成分から順に気化・分離される。各留分は単一化合物ではなく,炭素数の近い炭化水素の混合物であり,その炭素数分布と化合物クラスの構成が留分ごとの性質を決定づける。
(中略)
炭素数と化合物クラスの対照表
留分 |沸点域 (℃)|炭素数|n-/iso-パラフィン|シクロパラフィン|芳香族|オレフィン
ガソリン|30〜200 |C₄〜C₁₂ |40〜60%15〜25%|10〜40%|0〜30%*
ナフサ |30〜200 |C₅〜C₁₀ |50〜65%|15〜25%|  5〜15%|<5%
灯油  |150〜280 |C₁₀〜C₁₆ |40〜60%|20〜30%|10〜25%|ほぼなし
軽油  |250〜380 |C₁₅〜C₂₂ |30〜40%|20〜30%|20〜30%|ほぼなし
重油  |350以上 |C₂₀〜C₅₀+|20〜40%|20〜40%|20〜40%|ほぼなし
(後略)

⇒ Gemini でこの回答全文をチェックすると1点を除いてほぼOKがでた。

Q(koshix):
炭化水素を化合物のグループ単位で表現しているようですが,純物質でカウントするとそれぞれ何種類程度の物質が含まれていることになるのですか。

A(Gemini):
何種類あるか」という問いは、有機化学の深淵に触れる非常に鋭い視点です。
結論から申し上げますと、ガソリンのような軽質留分でさえ数百〜千種類以上、重油に至っては数百万種から測定不能なレベルの物質が含まれています。(注:ち〜ん!)

C 5 (ナフサ): 3種類
C 10 (ガソリン・ナフサ): 75種類
C 20 (軽油・重油): 366,319種類
C 30 (重油・ワックス): 4,111,846,763種類(約41億種)
ガソリンに含まれる C 4 ∼C 12 の範囲だけでも、理論上の異性体は数千存在しますが、原油中にはその大部分が実際に含まれています。
(後略)

⇒ ちょっと怪しかったので,ChatGPTに修正版を依頼した(これも保証の限りではない)。まあ,アバウトなイメージとしてはこんなものだろう。

A(ChatGPT):
留分ごとの炭化水素グループと推定成分数

留分ごとの炭化水素グループと推定成分数(修正版)
留分 代表的な炭素数の目安 典型的な炭化水素グループ 推定成分数の目安* 構成の傾向
ナフサ $C_5 \sim C_{10}$ 前後  n-パラフィン、iso-パラフィン、ナフテン、芳香族 数十〜数百程度 比較的軽質で単純。直留ナフサでは単純なパラフィン系成分の比率が高めになりやすいが、実際には環状成分や芳香族も含む。化学原料用途では熱分解しやすさが重視される。
ガソリン $C_4 \sim C_{12}$ 前後  パラフィン、iso-パラフィン、オレフィン、ナフテン、芳香族 数百程度 ナフサと範囲は重なるが、異性化・接触改質・分解由来成分の混合により、一般にナフサより構造多様性が高い。高オクタン価化のため分岐鎖や芳香族の寄与が増える。
灯油   $C_{10} \sim C_{16}$ 前後 パラフィン、ナフテン、芳香族 数百〜千程度 炭素数上昇に伴い異性体数が増え、単純な成分表現では捉えにくくなる。ジェット燃料・灯油系では低温特性や燃焼特性も重要。
軽油   $C_{15} \sim C_{22}$ 前後 パラフィン、ナフテン、多環芳香族を含む複雑混合物 千〜数千程度 側鎖を持つ環状成分や重めの芳香族が増え、留分全体としての物性設計が重要になる。単一分子の列挙より、セタン価や流動性などの集団特性で扱う場面が多い。
重油   $C_{20} \sim C_{50+}$ 高分子量パラフィン、縮合ナフテン、芳香族、ヘテロ原子含有成分 数千〜非常に多数 超高分解能質量分析でも多数の分子式群が観測されるが、構造異性体まで含めた全成分の完全同定は困難。重質になるほど「個々の純物質の集合」より「複雑流体」としての性格が強くなる。

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