2025年2月2日日曜日

世界終末時計

NHKのニュース9で世界終末時計の話題を取上げていた。

Bulletin of the Atomic Scientists (原子力科学者会報)の表紙絵のDoomsday Clocksとして有名なものであり,核戦争などによって世界が滅亡する時刻を午前0時として,それまでにあとどのくらい時間が残されているかを示すものだ。

1947年の7分前からはじまり,自分の生まれた1953年に米ソの水爆実験が始まり2分前まで縮まった。大学に進学した1972年には核軍縮のプロセスが進行して12分前まで戻した。さらに,結婚後奈良に転居する1991年には東西冷戦の終了後のソ連邦の崩壊で17分前に至る。

しかしそれからは坂を転がるように危機的な要素が次第に加わったため,トランプが第二期目の大統領になってとうとうこれまで最短の89秒前になってしまったというニュースだ。

下図は6年のオフセットでほとんど自分の人生と重なってくる図だ。このまま人類は滅亡するのだろうか。最初は核戦争だけが主要因子だったが,その後,地球温暖化が追加の因子として加わった。さらに,国家予算に対してマンハッタン計画と同程度のパーセンテージの資金を投入しようとしているAI開発競争が第3の因子として立ち上がってきた。

そこに,米中対立をシンボライズするようなDeepSeekの登場がかさなるという図になる。メキシコ湾とデナリの例に続いて,世界中で反動の嵐が吹きまくり,世界共通の固有名詞がバラバラに解体されて異なった文化によって複製変異されることになるかもしれない。

もう,斎藤知事派と反斉藤知事派,ジャニーズ派と反ジャニーズ派,トランプ派と反トランプ派の間にはバベルの塔を崩壊に導いたあの神(AI)の怒りだけが渦巻いている。



図:世界終末時計(Wikipediaから引用)

P. S. Doomsdayで思い出したコニー・ウィリスドゥームズデイ・ブック審判の日のための財産台帳だったのか。世界終末時計が午前0時を指すと,すべての人類への魔法が解けて,みなネズミやヘビに帰着してしまう。それまでに,人類全員のドゥームズデイ・ブックを作って,その情報記憶をきざんだ墓石星を宇宙空間に放出できるだろうか。

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