2024年5月15日水曜日

開業率

NHKのクローズアップ現代で,スモールビジネスが取上げられていた。

スモールビジネスが開業がしやすくなる条件が制度的に整うと同時に,IT環境の発達によって小額の投資でビジネスがはじめられるということだ。ところで,日本における開業率は4%程度であり,諸外国の数分の一しかないと指摘されている。

開業率って何?スモールビジネスもはっきり定義されていなかったけれど,これは厳密に定義する必要もないかもしれない。でも開業率は国際比較で定量的な数字があるので,定義があるはずだ。そのへん,ちゃんと説明されないままわかったような気分で番組は進められる。まあいつものことだ。

中小企業庁のページ,2022年版小規模企業白書第1章第2節中小企業・小規模事業者の現状に,開業率の定義があった。
開業率:当該年度に雇用関係が新規に成立した事業所数/前年度末の適用事業所数
廃業率:当該年度に雇用関係が消減した事業所数/前年度末の適用事業所数
適用事業所:雇用保険に係る労働保険の保険関係が成立している事業所数
ということで,適用事業所の正確な定義は,雇用保健法労働保険の保険料の徴収等に関する法律を合わせ見る必要がある。Command R+やGeminiにきいてみるとそれらしいよりわかりやすい答えが返ってきたけれど,それが正しいかどうかがはっきりしないので困る。

なお,全国の適用事業所数は,約240万ヶ所であり,被保険者数は約4500万人である。1事業所平均被保険者数=雇用労働者数は19人ということになる。また,下図は必ずしもスモールビジネスだけに限定した話ではない。


図:開業率と廃業率の推移(中小企業庁の白書から引用)


[2]雇用保険事業月報・年報(厚生労働省)
[3]適用事業法文解釈(厚生労働省)

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