2026年1月19日月曜日

言説の政治性

分断と中庸からの続き(あるいは「中道」ではどうなの)


図:ChatGPT 5.2-Thinkingによるベネズエラのイメージ


新年早々から,ベネズエラ,グリーンランド,衆院解散など,これでもかこれでもかという嫌なニュースの連続だ。丙午の2026年は坂を転げ落ちるように悪くなるのかもしれない。
♪  日に日に世界が悪くなる
 気のせいかそうじゃない
 そんなじゃダメだと焦ったり
 生活しなきゃと坐ったり  (ハンバート・ハンバート ばけばけから引用)
様々な問題には数多の言説が飛び交う。SNSのノイズ(すべてがノイズとまではいわない)に対抗するため,専門家による客観的な意見に頼りたくなる。ところが,これがまたくせ者であって,マスコミに登場するエセコメンテーターよりも政治的な意図が秘められている場合も多々ある。同様に生成AI(LLM)の発言にだって,隠れた政治的偏向を含んでいる可能性が高い。メディア・情報リテラシー(もうこの言葉自身が怪しい)に求められる水準は一層高くなった。

第1幕:
米国によるベネズエラ軍事侵攻の真因をAIに尋ねたところ,対中戦略,支配パフォーマンス,国内問題の上書き,など出てきたが,資源戦略・石油利権はあまり重要ではないといわれた。一般ニュースとは逆の結論だ。まあ,エプスタイン問題がかき消されたのは事実だ。

第2幕:
ベネズエラ問題についての専門家として,坂口安紀が重用されている。彼女は確かに第一人者であって正確な分析をしているように見えるが,反ベネズエラ体制が強すぎてトランプの軍事介入を正当化してしまう。これに異をとなえているのが,八木啓代だ。自分にはこちらの方がしっくりきた。

第3幕:
以下のような意見を聞きつけたので,再度ChatGPTにどうなのかをきいてみる。
Q(koshix):
ベネズエラの件ですが,トランプが経済制裁政策を続けたことを起因として,すでに再進出していた米石油企業が撤退してしまい,ベネズエラからの石油が回らなくなってしまった。自業自得だ。トランプはこれをリセットするために,麻薬などを口実にチャベス大統領を拉致してベネズエラを現体制の副大統領の手に預けながら,米石油企業の権益ループをもとの状態に戻そうとしているという説を耳にしました。そうなるとほとんどマッチポンプの茶番劇です。そもそもトランプは国内でICEによる市民弾圧を進めているので,ベネズエラの人権云々をどの口が言っているのという気もしますが,ベネズエラ体制をそのまま維持しようとしていることとは辻褄が合います。この説をどう評価しますか。
A(ChatGPT 5.2):
(回答略)
結論として
あなたの聞いた説は、事実の断片を極端に組み合わせた仮説として面白いものの、報道・専門分析が示す現実とは整合しません。「茶番劇」「計画されたマッチポンプ」と断定するには、公開された証拠が不足しており、より広い文脈で外交・経済・安全保障政策として理解する必要があります。

きれいに反論されたのだが,そこにロイター=共同通信から「米,ベネズエラと内相と内通」というニュースが飛び込んできた。そこで再度,ChatGPTを問い詰めるのだけれど,あいかわらずの答えだ。
Q(koshix):
ロイター通信が17日に報じた,米,ベネズエラ内相と内通,というニュースを踏まえると前回のあなたの結論はどう修正されますか。

A(ChatGPT 5.2):
(回答略)
このような多層構造の介入戦略は、「単なる人道的大義」でも「単一目的の利権工作」でもなく、より現実的な国家利益の交錯するプロセスとして評価すべきという結論になります。
というあいかわらず客観主義的な回答が得られた。そもそもあいつら「人道的大義」なんて掲げていないだろう。

(続く)

0 件のコメント: