{ct′=ctx′=x−vty′=yz′=z
ローレンツ変換では,(ct′)2−x′2−y′2−z′2=(ct)2−x2−y2−z2 となることから,
{ct′=γ(ct−βx)x′=γ(x−βct)y′=yz′=z
である。ただし,β=vc, γ=1√1−β2とする。
(1) 任意の方向のローレンツ変換
2つの慣性系に共通である座標系基本ベクトルを (ex, ey, ez) とすると,
それぞれの位置ベクトルは,r=xex+yey+zezとr′=x′ex+y′ey+z′ez で与えられる。そこで,ローレンツ変換の式をベクトルで表現すると次のようになる。
{ct′=γ(ct−βex⋅r)ex⋅r′=γ(ex⋅r−βct)=ex⋅r+(γ−1)ex⋅r−γβctey⋅r′=ey⋅rez⋅r′=ez⋅r
空間成分の3式の各々に対応する成分の基本ベクトルを掛けて加えると次式となる。
{ct′=γ(ct−βex⋅r)r′=r+(γ−1)ex⋅rex−γβctex
さらに,βex=βとして速度ベクトルを表現すると,ex=ββ であるから,
{ct′=γ(ct−β⋅r)r′=r+γ−1β2(β⋅r)β−γctβ=r+γ2γ+1(β⋅r)β−γctβ
(2) ローレンツ変換における速度の合成則
S系とS'系とS"系を考える。S'系はS系に対して速度v,S"系はS'系に対して速度
uで運動している。β=v/c, γ=1/√1−β2, β′=u/c, γ′=1/√1−β′2とする。
{ct′=γ(ct−β⋅r)r′=r+γ−1β2(β⋅r)β−γctβ=r+γ2γ+1(β⋅r)β−γctβ
{ct″=γ′(ct′−β′⋅r′)r″=r′+γ′−1β′2(β′⋅r′)β′−γ′ct′β′=r′+γ′2γ′+1(β′⋅r′)β′−γ′ct′β′
ct″に第1式と第2式を代入する。
ct″=γ′γ(ct−β⋅r)−γ′β′⋅{r+γ−1β2(β⋅r)β−γctβ}
=γ′γ(1+β′⋅β)ct−γ′(γβ+β′)⋅r−γ′(γ−1)β2(β′⋅β)β⋅r
≡γ″(ct−β″⋅r)
これから,
{γ″=γ′γ(1+β′⋅β)γ″β″=γ′(γβ+β′)+γ′(γ−1)β2(β′⋅β)β
∴β″=1γ(1+β′⋅β){β′+γβ+(γ−1)β2(β′⋅β)β}
β″ が合成された速度ベクトルを光速cで割った量となる。
(3) 1次元の場合の速度の合成則
上の式のベクトルの一方向成分だけを取り出して扱うと,
wc=1γ(1+uvc2){uc+γvc+(γ−1)uc}=u+vc(1+uvc2)
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