間接測定と誤差伝播(でんぱ)の法則について考えるため,物理量zが,独立な物理量 a, b, c, ⋯の関数で,z=f(a, b, c, ⋯)と表されるとする。
ここで,(ai, bi, ci ⋯)を各物理量のi番目の測定値とする。また,残差を用いて,(ai, bi, ci ⋯)=(ˉa+δai, ˉb+δbi, ˉc+δci, ⋯)とする。
z(ai, bi, ci, ⋯)=f(ˉa+δai, ˉb+δbi, ˉc+δci, ⋯)
≃f(ˉa,ˉb,ˉc,⋯)+∂f∂aδai+∂f∂bδbi+∂f∂cδci+⋯=ˉz+δzi
として,δziを定義する。
残差と平均二乗誤差の関係から,間接測定される物理量zについて,σ2z=1n−1n∑i=1(δzi)2 が成り立つ。
∴σ2z=1n−1n∑i=1(∂f∂aδai+∂f∂bδbi+∂f∂cδci⋯)2
=1n−1n∑i=1{(∂f∂aδai)2+(∂f∂bδbi)2+(∂f∂cδci)2+⋯}
∴σ2z=(∂f∂a)2σ2a+(∂f∂b)2σ2b+(∂f∂c)2σ2c+⋯
これが誤差伝播の法則といわれるものである。
なお,ここで独立な物理量の残差の積和がゼロになると仮定している。例えば,
n∑i=1δaiδbi=0 などなど
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