2021年12月22日水曜日

振り子の振れ幅

 小学校理科5年に「振り子の運動」の単元がある。振り子の等時性を,条件制御した実験によって明らかにするというのが目的である。その条件としては,振り子のおもりの重さ,振り子の長さ,振り子の振れ幅(振れ角の初期値の大きさ)の3つが設定されている。

実験で使う安価なデジタルストップウォッチでも100分の1秒まで測れるものが普通なので,小学生による実験でもそれなりの精度が出てしまうわけだ。そういうわけで,丁寧な実験をすると振り子の周期の振れ幅依存性が見えてしまう。単振動の一定周期$T=2 \pi \sqrt{\frac{L }{g}} \approx 2 \sqrt{L}$からのずれ,楕円積分から出てくる効果だ。振れ幅が大きいほど周期が単振動の場合より大きくなる。

これを,実験誤差だからといって無視したり抑え込んでしまうのか,あるいは,将来の学習への含みを残すのかは難しいところである。けれども,とりあえず小学校教員(理科系でないとしても)の豆知識としては,この事実を理解しておくことは必要だと思うので,授業でも取り上げることにしている。


近似式が転がっていたので,Mathematicaで計算してみた。振れ幅(片側)は30度以下が推奨となる。
k[s_] := Sin[s Degree/2]
t[s_] := 1 + k[s]^2/4 + 9*k[s]^4/64 + 225*k[s]^6/2304
Plot[{1.0, t[s]}, {s, 0, 90}, Frame -> True, GridLines -> Automatic]
Table[{s, "->", t[s]}, {s, 0., 90, 15}]
{{0., "->", 1.}, {15., "->", 1.0043}, {30., "->", 1.01741}, {45., "->", 1.03993}, {60., "->", 1.07281}, {75., "->", 1.11693}, {90., "->", 1.17236}}

 図:振り子の周期の振れ幅(振幅)依存性

2021年12月21日火曜日

新型コロナワクチン接種証明書アプリ

 12月20日,厚生労働省じゃなかった,デジタル庁による新型ワクチン接種証明書アプリがリリースされた。

早速インストールしてみる。手順は以下のとおり,

(1)  アプリをダウンロードする(iOSの場合

(2) アプリを起動して,これからの操作を選択

(3) マイナンバーカード取得時の4桁の暗証番号を入れる(そもそも何種類も番号あるのがおかしいわけだけれど)

(4) スマホ(iPhone)をマイナンバーカードの上において情報を読み取り

(5) パスポートを用意して画面撮影により情報を読み取り

(6) 接種した自治体を選択

(7) 以上で出来上がり(これで2次元QRコードが生成されるようになる)

マイナンバーカードに旧姓併記がある方(※近日中に対応予定),パスポートに旧姓・別姓・別名の併記がある方は利用できないというトンデモ仕様になっていた。面倒なこと夥しいので,さっさと選択的夫婦別姓制度を実現したら良いものを。3回目の接種分の証明は自動的に追加されるのだろうか?

図:新型コロナワクチン接種証明書アプリのアイコン



2021年12月20日月曜日

メタバース(3)

メタバース(2)からの続き

metaverseというキーワードを全文に含む論文は,arXivには13本しかない。その中で,最も重要なのは,All One Needs to Know about Metaverse: A Complete Survey on Technological Singularity, Virtual Ecosystem, and Research Agenda(2021 Nov)である。そこで,そのアブストラクトの訳(DeepL supported)を紹介する。

[要旨] 1990年代にインターネットが普及して以来,サイバースペースは進化を続けている。私たちは,ソーシャルネットワーク,ビデオ会議,仮想3D世界(例:VRChat),拡張現実アプリケーション(例:ポケモンGO),非代替性トークン・ゲーム(例:アップランド)など,コンピュータを介したさまざまな仮想環境を作り出してきた。

このような仮想環境は,非永続的で相互に接続されていないとはいえ,さまざまな程度のデジタルトランスフォーメーション(DX)を私たちにもたらしてきた。「メタバース」という言葉は,私たちの物理的生活のあらゆる側面における DX をさらに促進するために創り出された。メタバースの中核には,巨大で統一された永続的な共有領域としての没入型インターネットというビジョンがある。メタバースは,拡張現実(XR),5G,人工知能(AI)などの新しい技術に牽引され,未来的なものに見えるかもしれないが,サイバースペースのデジタル「ビッグバン」はそう遠くはない。

この総括論文は,最新のメタバース開発を最先端技術とメタバースエコシステムの次元で検証し,デジタル「ビッグバン」の可能性を示す包括的なフレームワークを提供する初めての試みである。まず,現在のインターネットからメタバースへの移行を推進する技術として,1) 拡張現実,2) ユーザーインターフェイス (Human-Computer Interaction),3) 人工知能,4) ブロックチェーン,5) コンピュータビジョン,6) IoTとロボティクス,7) エッジとクラウドコンピューティング,8) 未来のモバイルネットワークという8つの実現技術を厳密に検討する。

アプリケーションの面では,メタバースエコシステムは,人間のユーザーが自立的,持続的,かつ共有された領域内で生活し,遊ぶことを可能にする。そこで,1) アバター,2) コンテンツ作成,3) 仮想経済,4) 社会的受容性,5) セキュリティとプライバシー,6) 信頼と説明責任という6つのユーザー中心的な要因について議論する。最後に,メタバースの発展のための具体的な研究課題を提案する。

[索引語]メタバース,没入型インターネット,拡張/仮想現実,アバター,人工知能,デジタルツイン,ネットワーキングとエッジコンピューティング,仮想経済,プライバシーと社会的受容性。

もう少し短かくて技術よりでないのは,A Survey on Metaverse: the State-of-the-art, Technologies, Applications, and Challengesである。

2021年12月19日日曜日

メタバース(2)

メタバース(1)からの続き

1992年にスノウ・クラッシュで誕生し,2003年にSecond Lifeとして実体化し,2007年ごろに第1次ブームを迎えて消え去ったメタバースである。2021年に第2次ブームが立ち上がるかどうかの時期に差し掛かっている。コロナ禍とそれにともなう在宅勤務が追い風になっていることは間違いない。

この様子を,論文について調べてみた。1つは日本語の論文であり,これはCiNiiのキーワード検索(メタバース OR metaverse)による。もう1つは英語の科学系の論文であり,これはarXivのキーワード検索による。後者では13本しか見つからなかった。案外少ないので学術用語としては十分定着していないのかもしれない。

2007  2
2008  10  (1)
2009  15  (6)
2010  9  (2)
2011  8  (5)
2012  7  (5)
2013  0
2014  0
2015  1
2016  0
2017  2
2018  1
2019  1  (1)
2020  2
2021  8  (2)
これは前者のCiNiiでヒットした文献の数(合計66件)である。2008年から2009年にピークがあり,2021年に再び増大している。なお,括弧内はタイトルに(メタバース OR metaverse)を含むもの。

P. S. CiNiiは,もうすぐ(2022年4月から)CiNii Researchに移行する。すでに試運転は始まっているので,こちらでも試してみたが,あまりクリアな結果は得られなかった。


写真:スノウ・クラッシュ下の書影(amazonから引用)


2021年12月18日土曜日

メタバース(1)

いろいろと問題を抱えていた FaceBook(2004-2021) が Meta に社名を変更したのが,2021年の10月28日だった。その理由として,今後の成長が見込まれるメタバースの開発を事業の中核に向けるということだった。

機が熟していたからなのか,それ以来メタバースの話題をあちこちでよく目にするようになった。ポッドキャストのbackspace.fmでも,2週連続でVRChatの関係者,クレマさんぴちきょさんが登場していた。

「メタバース」は,ニール・スティーヴンスン(1959-)がSF小説「スノウ・クラッシュ(1992)」の中で初めて用いた造語である。ニール・スティーヴンスンといえば,「ダイヤモンド・エイジ(1995)」であり,この中に出てくるプリマーのイメージはこれからのデジタル化された教育のモデルとして欠かせないものだと思えた。ハヤカワ文庫SFに収録されてすぐのころに両方とも読んでいる。

2003年にはSecond Lifeがスタートし,2007年ごろには日本でも一時かなり流行って注目を集めた(なにせ電通が乗り込むくらいだから)のだが,評判倒れになってしまった。グーグルグラスが潰れたこともあり,XRやメタバースはまだまだ先のことだと思っていた。なにしろ,Appleが本気を出していないので,macOS上ではまともなVR対応アプリが動かないのだ。

さて,この度はどうなることだろうか。どう考えてもVRゴーグルをつけっぱなしで半日過ごすとかいうのは無理のような気がするのだけれど・・・。


写真:スノウ・クラッシュ上の書影(amazonから引用)

[1]ソーシャルVR国勢調査2021(バーチャル美少女ねむ)
[2]いまこそ知りたいVRとメタバース第1回〜これから起きる未来とは〜
[3]いまこそ知りたいVRとメタバース第2回


2021年12月17日金曜日

新型コロナワクチン接種予約(3)

 新型コロナワクチン接種予約(2)からの続き

天王寺キャンパスの非常勤授業から帰ってきたら,天理市から新型コロナワクチン接種予約追加(3回目)の接種券が届いていた。6月5日に1回目,6月26日に2回目の接種をしているので,2022年1月17日(月)から予約受付開始,2月26日(土)以降に接種可能になる。

これはちょうど8ヶ月の間隔を空けたことに対応しているが,2ヶ月の前倒しが必要な場合はまた連絡があるとのこと。電話予約の場合は,年齢ごとに受付曜日が決まっているが,オンライン予約は24時間無休でいつでも可能である。

予診票に,ファイザーかモデルナかを選ぶ欄がないなあ(あると混乱するだけなのだが)と思っていたが,ファイザー社ワクチンであるという説明書が入っていた。前回の接種時とは異なり,高齢者接種でのファイザーワクチン数が足りなくて,テレビではさかんに交互接種のメリットを宣伝していた。接種者の希望でということにすれば混乱するのにと思っていたが,天理市ではそれはないかもしれない。


2021年12月16日木曜日

現代の国語(2)

 現代の国語(1)からの続き

「現代の国語」の教科書を巡って,何やらややこしいことになっている。

先の学習指導要領の改定で設けられた「現代の国語(2単位)」では,論理的な文章や実務的な文章を扱うが,文学的な文章は扱わず,これは「言語文化(2単位)」の方に委ねられるとされた。というわけで(これが良いかどうかは別として),現代の国語の教科書には「文学作品」は登場しないものと思われていた。

ところが,第一学習社が検定に提出した4種類の現代の国語の教科書のうちの「現代の国語」では,羅生門(芥川龍之介),砂に埋もれたル・コルビュジェ(原田マハ),夢十夜(夏目漱石),鏡(村上春樹),城の崎にて(志賀直哉)の5つの文学作品が取り上げられ,文学のしるべというコラムまであった。

他社の現代の国語の教科書では,文学作品を掲載したものは全くなかったので,これが物議を醸すこととなった。

8月13日:一般社団法人教科書協会が「現代の国語」の検定について文部科学省の見解を明らかにするよう要望する

8月24日:文部科学大臣(萩生田光一)が,教科用図書検定調査審議会に,第一学習社の現代の国語の問題を踏まえて,今後の高等学校「現代の国語」の検定における小説の取扱いに関する考え方を示すよう検討依頼する。

8月24日:教科用図書検定調査審議会が,「高等学校「現代の国語」の教科書の検定においては、小説教材を扱うことについて、学習指導要領の趣旨に照らし、より一層厳正な審査を行うこととする。」という回答を返す(はやい)。

8月25日:文部科学省初等中等教育局 教科書課・教育課程課が,都道府県などの高等学校の設置者の教科書担当部署に,高等学校「現代の国語」に関する教科書検定の考え方についてという説明を送る。

9月27日:文部科学省初等中等教育局 教科書課・教育課程課が,都道府県などの高等学校の設置者の教科書担当部署に,高等学校「現代の国語」における指導上の留意事項についてというダメおしの文書を送る。

1 学習指導要領上、「読むこと」の教材として小説等の文学的な文章を取り扱うことはできないこと。

2 「読むこと」以外の領域の教材として小説等の文学的な文章を取り扱う場合であっても、〔知識及び技能〕の指導事項との関連を図りつつ、当該領域の指導事項を身に付けさせるためにどのような言語活動を設定することが適当か、という観点から、当該領域に関する指導の配当時間も考慮して、当該教材の適切な取扱い方を検討する必要があること。

3 上記2の適切な取扱いについて、あくまで設定した言語活動を行うために必要な範囲で当該教材を読むことが想定され得るものであり、当該教材を読む活動が中心となるような取扱いは不適切であること。

4 なお、もとより小説等の文学的な文章を取り扱うことが想定されている「言語文化」において、「読むこと」の近代以降の文章に関する指導に20単位時間程度を配当することとされていること。

12月8日:文部科学省が2022年度の高校1年生が使う教科書の採択結果を発表し,科目「現代の国語(2単位)」では,第一学習社が16.9%(19.6万冊)のシェアでトップになった(東京都のデータ)。現場では,昔のタイプの文学こみの教科書が支持されたということだ。

まあ,教科書検定に失敗しているというのか,学習指導要領の改定に失敗しているというのかなんといいましょうか・・・

P. S. 高校のとき,全く得意ではなかったが,一番好きで授業に集中していたのが,現代国語だった。山月記,舞姫,城の崎にて,こころなどが掲載されていて,真剣に先生の話を聞いていた。1年がみーちゃん美谷先生で,2年が小浦場先生,3年が普神先生だった,多分。

2021年12月15日水曜日

現代の国語(1)

夏井いつきからの続き 

夏井いつき俳句チャンネルを最初の方から順番に見て学習している。助詞の使い方ひとつで句の意味が大きく変わることなど,文法にしたがって論理的に説明している回が面白い。

高等学校の教科の国語は,必履修科目の「現代の国語(2単位)」,「言語文化(2単位)」と,選択科目の「論理国語(2単位)」,「文学国語(2単位)」,「国語表現(2単位)」,「古典探究(2単位)」から成り立っている。

学習指導要領には現代の国語について次のような記述がある。

ア 論理的な文章や実用的な文章を読み,本文や資料を引用しながら,自分の意見や考えを論述する活動。

「ここでの論理的な文章とは,現代の社会生活に必要とされる,説明文,論説文や解説文,評論文,意見文や批評文などのことである。一方,実用的な文章とは,一般的には,実社 会において,具体的な何かの目的やねらいを達するために書かれた文章のことであり,新 聞や広報誌など報道や広報の文章,案内,紹介,連絡,依頼などの文章や手紙のほか,会議や裁判などの記録,報告書,説明書,企画書,提案書などの実務的な文章,法令文, キャッチフレーズ,宣伝の文章などがある。また,インターネット上の様々な文章や電子メールの多くも,実務的な文章の一種と考えることができる。論理的な文章も実用的な文章も,小説,物語,詩,短歌,俳句などの文学的な文章を除いた文章である

「これまでの国語は文学作品偏重であり,それが若者の言語能力の低下を招く」のだという,「野党は批判ばかりしている」と同じレベルの印象論によって,現代の国語が作られた。これを根拠に文学ディスの人が盛んに発言している。

俳句の分析の方がよっぽど論理的思考力を高めるのだと,夏井いつきとその息子の家藤正人の話を聞いていて思う。夏井いつきや家藤正人の声は聞き取りやすく,内容をわかりやすく丁寧に伝える能力が高い。つまり,言葉を扱う技術に優れているということなのだ。

2021年12月14日火曜日

中村仲蔵

 さて今日は12月14日。元禄15年12月14日(1703年1月30日)に赤穂四十七士が吉良上野介邸に討ち入りした日を記念し,兵庫県赤穂市の赤穂大石神社では赤穂義士祭が行われる。昨年はコロナ感染症蔓延のため中止されたが,今年は規模縮小の上2年ぶりの開催となった。

俳句の春の季語にも義士祭というのがある,こちらの方は赤穂浪士の墓がある東京都港区高輪の泉岳寺で4月1日から7日まで行われるので春の季語になっている。赤穂浪士がそれぞれの大名屋敷で切腹させられたのは,元禄16年2月4日(1703年3月20日)なので,そのへんからきているのかもしれない。なお,泉岳寺義士祭は12月14日にも行われている。

この赤穂事件から45年後の寛延元年8月14日(1748年9月6日)に,人形浄瑠璃の仮名手本忠臣蔵が大阪の竹本座で初演された。その五段目の話である中村仲蔵を初めて聞いたのは,立川志の輔の落語だった。忠臣蔵や歌舞伎の解説から入って,グングンと引き込まれる話だった。神田伯山の講談(張り扇がうるさい)はネット上に映像があるが,志の輔の方は残念ながら見当たらなかった。

その中村仲蔵の話が,NHKで忠臣蔵狂詩曲No.5 中村仲蔵 出世階段(なかむらなかぞう しゅっせのきざはし,外題は奇数でないと・・・)として2週に渡ってドラマ化されていた。主演は六代目中村勘九郎だ。先代の勘九郎はNHKの大河ドラマ元禄繚乱で大石内蔵助だったが,これは見ていなかった。

NHKのドラマはなかなか豪華なメンバーで面白かった。そうそう,上白石萌音の三味線も良かった。それでも志の輔の落語の方が印象的だったかもしれない。


写真:勝川春章による初代中村仲蔵の斧定九郎(Wikipediaより引用)

2021年12月13日月曜日

嗚呼黎明

旧制大阪高等学校(2)からの続き

旧制大阪高等学校の全寮歌が「嗚呼黎明」だ。大正12年に作られた曲だが,面倒なことに歌詞・楽曲ともにJASRAC管理の下にある。なわけで,歌詞を全文引用することは憚られる。前詞はいいのかな。歌詞本文は,岡林信康の「友よ夜明け前の闇の中で・・・夜明けは近い」と同じ趣旨に違いない。

東天紅を染むる金剛の峯にこれを嘯かば
  天下の惰眠一時に破れ,
夕陽沈む茅渟(ちぬ)の海にこれを叫ばゝ
  魑魅魍魎も影を潜めん。
     (大正十五年三月佐々木喜市
当時の体育会系の部活動か応援団ならばこれを歌っていたのかもしれないが,なぜか我々昭和47年入学の阪大理学部物理学科のクラス(定員40名)の2年の研修旅行(赤目四十八滝)ではみんなで肩を組んで歌うことになった。引率は,クラス担任である教養部数学の水野克彦先生だった。多分,それ以前のコンパなどで「これくらいはちゃんと歌えるようにしておかないと」というアドバイスがあったからのような気もする。

そんなわけで,研修旅行には,歌の栞を作ってバスの中で練習していたのではないか。この辺の記憶もほとんど曖昧なので単なる幻想かもしれない。高校の修学旅行で歌の栞を作ったこと(挿絵を担当したら隣のクラスにパクられてしまった)や,小学校の修学旅行では歌の栞なしにアニメソングを歌いまくっていたのは確かな記憶だと思われる。

大学のクラスで作ったその歌の栞に掲載したかどうかは定かでないが,当時クラスのみんな(一部かもしれない)でよく歌っていた,「嗚呼黎明は近づけり」や流行歌(主にフォークソング系)以外の曲といえば,「インターナショナル」「ワルシャワ労働歌」「原爆を許すまじ」「差別裁判打ち砕こう」というラインナップなのであった。時代を感じさせる。

[1]インターネットや携帯電話等 音楽利用の手引き(JASRAC 送信部ネットメディア課)

2021年12月12日日曜日

旧制大阪高等学校(2)

旧制大阪高等学校(1)からの続き

 戦後新制大学が発足する際に,旧制高等学校は新制大学の教養部として組み込まれることになった。阪大は,ナンバースクールの対応物がなくて,官立の大阪高等学校(旧制)と府立の浪速高等学校(旧制)がその役割を果たした。他の旧帝国大学は,北海道大学と九州大学を除いて,一高二高三高八高などがこれに相当している。四高五高六高七高は,旧帝大以外の新制大学の教養部を形成した。

東京大学
1877 東京大学
   開成学校(1872-),東京医学校(1874-)
1877 工部大学校
1886 帝国大学
1890 東京農林学校(1886-)
1897 東京帝国大学
1949 東京大学
   第一高等学校(1886-),東京高等学校(1921-)

京都大学
1897 京都帝国大学
1949 京都大学
   第三高等学校(1894-)

東北大学
1907 東北帝国大学
1912 仙台医学専門学校(1901-),仙台高等工業学校(1907-)
1949 東北大学
   第二高等学校(1887-),仙台工業専門学校(1906-),
   宮城師範学校(1943-),宮城青年師範学校(1944-)

九州大学
1903 福岡医科大学
1911 九州帝国大学
1949 九州大学
   福岡高等学校(1921-),久留米工業専門学校(1939-)

北海道大学
1876 札幌農学校
1907 東北帝国大学農科大学
1918 北海道帝国大学
1949 北海道大学
   函館水産専門学校(1935-)

大阪大学
1919 大阪医科大学
   大阪府立大阪医科大学(1915-)
1931 大阪帝国大学
1933 大阪工業大学(1929-)
1949 大阪大学
   大阪薬学専門学校(1917-),大阪高等学校(1921-),浪速高等学校(1926-)

名古屋大学
1931 名古屋医科大学
   愛知県立愛知医科大学(1920-)
1939 名古屋帝国大学
1949 名古屋大学
   第八高等学校(1908-),名古屋高等商業学校(1920-)
   岡崎高等師範学校(1945-)

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 
金沢大学
1949 金沢大学
   第四高等学校(1887-),金沢高等工業学校(1920-),金沢医科大学(1923-),
   石川師範学校(1943-),金沢高等師範学校(1944-)

熊本大学
1949 熊本大学
   第五高等学校(1887-),熊本高等工業学校(1906-),熊本医科大学(1929-),
   熊本薬学専門学校(1925-),熊本師範学校(1943-),熊本青年師範学校(1944-)

岡山大学
1949 岡山大学
   第六高等学校(1900-),岡山医科大学(1922-),岡山農業専門学校(1946-),
   岡山師範学校(1943-),岡山青年師範学校(1944-)

写真:旧制大阪高等学校の跡地の石碑(2021.11.21撮影)


2021年12月11日土曜日

旧制大阪高等学校(1)

安倍晴明からの続き

 11月21日に大阪の阿倍野あたりに散歩に出かけてからはや三週間経った。北畠のあたりから阿部野神社をまわり,安倍晴明神社にいたるコースだった。

その北畠の東を走るあべの筋の脇にURの阪南団地がある。ここはかつての旧制大阪高等学校の跡地である。それほど広いわけではない。大高跡地であることを示す石碑と,当時からあるチシャノキとその説明を書いた記念碑があった。青春の像もあるというので探したが見つからなかった。後で調べると阪大豊中キャンパスの大高の森に移設されていた。

天理大学の創設者で,天理教第二代真柱の中山正善(1905-1967)は,旧制大阪高等学校から東京帝国大学文学部宗教学宗教史学科に進んでいるが,その縁から旧制大阪高等学校の学生集会所であった黎明館を天理大学に移築して今に至っている。

大阪帝国大学から新制の大阪大学へ移行する際に,旧制大阪高等学校(官立,1921-1950)と旧制浪速高等学校(府立,7年制,1926-1950)がその後の教養部を形成した。石橋から坂道を上ってきて最初に見える,街兼山の古い大学の建物(イ号館,ハ号館)などはその旧制浪速高等学校の建物だった。

かつて教養部長を務めた物性物理実験の大塚穎三先生(1929-2013,中田博保さんの師匠)は,旧制浪速高等学校の出身であり,「大塚穎三名誉教授に聞く : 大阪大学の思い出」というインタビュー記事の中に当時の話がでてくる。


写真:旧制大阪高等学校跡地のチシャノキ(2021.11.21撮影)

2021年12月10日金曜日

夏井いつき

 NHKのプロフェッショナル仕事の流儀夏井いつきをやっていた。なんだかんだって,結局民放(BSを除く)はほとんど見ずに,NHKばかり見ている。NHKがおかしくなっているのはニュースや報道番組なので,それ以外はEテレ含めて受信料を払う価値があるものも多い。

ただ,科学報道番組だからといっても安心はできない。マスメディアの機能とは本質的に情報の増幅作用(煽り)に過ぎないからだ。科学的な根拠や正確性や客観性やバランスよりも,いかに耳目を集めるか,情報量としてのニュース価値が優先された構成になってしまう。温暖化問題しかり,コロナ問題しかり。それが,ニュース報道系では中立性という幻想のもとに,ジャーナリスティックな批判色が抜けてしまい,単なる政府与党の主張の広報宣伝機能に終始することになってしまった。

話がそれた。夏井いつきは,毎日放送のプレバトで出演者の芸能人が作る俳句を辛口に添削することで一躍有名になったようだが,そもそもこの番組は一度も見たことがない。ただ,NHKの俳句番組にもたまに出てきて,同じような俳句批評をするのを見たことがあったので,面白いというのは理解できる。

そこで,YouTubeの夏井いつき俳句チャンネルで勉強することにしたら,最初からとてもためになるではありませんか。五・七・五の正しい数え方というタイトルで,「チューリップ」を理解すれば良いというのが結論だった。拗音(ゃゅょ)を含む音・促音(っ)・長音(ー)・撥音(ん)はそれぞれ一音と数えるということだ。したがって,「チュ・ー・リ・ッ・プ」は五音になる。

2021年12月9日木曜日

女系家族

 しばらく前に,映画版の女系家族(大映 1963)をみたが,最近テレビ朝日で二夜連続のドラマスペシャルで女系家族(2時間×2)をやっていた。

山崎豊子(1924-2013)の原作で,大阪船場の商店の婿養子の旦那が亡くなった後の遺産相続を巡るややこしい話だ。新しいテレビドラマの方も,宮沢りえと寺島しのぶががんばっていたけれど,何といっても昔の映画は,当時の時代の空気が感じられておもしろい。

番頭役の中村鴈治郎(二代目)のいやらしい目とか,主人公三人姉妹の叔母役の浪花千栄子の雰囲気がたまりませんね。ストーリー展開はほとんど(多分原作通りなのだろう)同じだった。二号さん役は,宮沢りえの方が若尾文子より,途中からの変貌ぶりがきわだっていたかもしれない。

2021年12月8日水曜日

日米開戦80周年

日米開戦80周年を迎えるが, 日中開戦90周年満州事変 1931.9.18)ではないのか。インターネットで検索しても前者は35件,後者は1件しか見つからない。岩波新書の日本の歴史(井上清)で,15年戦争というコンセプトを学んだような気がしていたが(日中15年戦争と読んだ),そんな章や節の題目はなかった。またもや自分の記憶が溶けているのかもしれない。

2019年12月8日に「真珠湾攻撃から77年」の記事でこのブログをスタートしてから3周年を迎えた。その1周年は「12月8日(Blogger 1周年)」であり,この時の全期間ページビュー(PV)は4867だった。統計情報によれば,現在の全期間PVが23363,過去12ヶ月PVが1.31万である。ということで,2019年:0.49万PV=13pv/d,2020年:1.42万PV=39pv/d,2021年:1.31万PV=36pv/dとなる。昨年は,コロナ感染症の話題で盛り上がっていたので,こんな結果になった。

これまでの全期間アクセスランキングでも,(1)「オーバーシュート」の見分け方(2020.4.2, 1798 PV),(2) 各国の感染者比(1)(2020.3.10, 1204 PV),(3) 感染症の数理シミュレーション(2)(2020.2.25, 1068 PV),(4) 児童生徒の自殺(2019.10.19, 779 PV),(5) 感染症の数理シミュレーション(1)(2020.2.24, 344 PV)となっている。

また,コロナの話題が落ち着いてしまった過去12ヶ月間のアクセスランキングでは,(1)「オーバーシュート」の見分け方(2020.4.2,  277 PV),(2) ab+bc+cd=n(2020.1.13,  88 PV),(3) 教育ビッグデータ(2)(2019.6.27,  77 PV),(4) TikZの円弧(2021.3.12,  63 PV),(5) 都道府県人口当たりのCOVID-19(3)(2021.3.19,  56 PV)であった。

新しい記事一本を投稿した直後の平均PV(7pv/d)の5倍程度の全PV(35pd/d)が1日にあるので,過去の記事がごくわずかづつでも参照されていることになる。さて,親戚縁者以外の誰がどこからアクセスしているのだろうか?(Twitterに放流すると,面白ければPVを10-20くらい稼げることは分かっている)


図:koshix.blogspot.com のページビュー(全期間)

15年という短いスパンで,国家は簡単に滅びてしまう。仮に平均寿命まで生きたとしても,あと12年,こんな風にブログを書き続けることができるのだろうか。


[1]日中戦争(1931-1937-1945)1937.9 支那事変閣議決定
[2]第二次世界大戦(1939-1945)1939.8 独ソ不可侵条約・1939.9 ポーランド侵攻
[3]太平洋戦争(1941-1945)1941.12.8 米國及英國ニ對スル宣戰ノ詔書
[4]大東亜戦争(1941-1945)1941.12.10 大本営政府連絡会議,12.12 閣議決定

2021年12月7日火曜日

インフルエンザの予防接種

 天理市からインフルエンザの予防接種の案内があったので(個別ではなくて広報誌なのだが),しばらく前に予約していたら,間の悪い事に久々の雨降りの午後が予約と重なってしまった。仕方がないので,車で天理市メディカルセンターに向かった。

これは高齢者(65歳以上)向けに,インフルエンザ予防接種の助成をするもので,2021年10月1日から2022年1月31日迄の期間,1500円で1回接種できるというものだ。

予約した1時30分の30分前にセンターに着いたが,もう15名くらいが椅子に座って待っている。体温を測って問診票を受付に出すと14番の書類が渡された。時間が来たらスイスイと接種が終了していく。これも痛くはありませんでした。

次は,コロナワクチンの3回目で,こちらの方は12月接種券配布,1月予約,2月接種というスケジュールになりそうだ。

2021年12月6日月曜日

宣伝大臣ゲッベルス

NHK映像の世紀プレミアムの第18集が「ナチス狂気の集団」だった。国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)は1919年にその前身が,反ユダヤ主義・社会主義・右翼の性格を持ったミュンヘンの酒場の鉄道員の集まりから始まっている。ヒトラーはその年に入党し,1920年にナチスと改名してハーケンクロイツをシンボルにしたころには主要なメンバーとなり,1921年には党首(総統)になっている。

その後,クーデター未遂事件のミュンヘン一揆(1923.11.8-9)を経て,1928年には初めて12名の国会議員を送り出し,世界大恐慌の中で党勢を拡大し,1930年には107名が当選して第2党に躍進する。1932年には第1党の座を確保し,1933年1月にヒトラーが首相に就任する。

1933年2月にはドイツ国会議事堂放火事件が起こって共産主義者がスケープゴートとされ,同3月には全権委任法が成立して,立法権が国会から一党独裁のナチス政府に移ってしまう。あっというまですね。日本の改憲勢力もその類似物を目指していると疑われても仕方がない。

1934年の長いナイフの夜で,政敵である突撃隊のレームを粛清し,1938年の水晶の夜で,反ユダヤ主義暴動によるユダヤ人の迫害がピークに達して,その後ヒムラーが主導したホロコーストへの扉が開かれる。1939年9月には,ドイツのポーランド侵攻により第二次世界大戦の火蓋が切られた。

これらの流れをドイツ国民の多くは支持したが,そこには,1933年に設置された国民啓蒙・宣伝省を使って,知識人であったゲッベルス宣伝大臣(ではなくてだった)が繰り広げたプロパガンダ国民ラジオ)が非常に重要な役割を果たしている。

振り返って現在の日本では,宣伝省を作るまでもなく,電通とその傘下のマスメディアが,自ら進んで権力への忖度に勤しんでいる。発祥の地のミュンヘンならぬ大阪でもテレビ新聞が総動員で大阪維新を宣伝し,日本共産党をディスり,民族差別を煽るタレント(大阪府知事を含む)を重宝しているのであった。

そんなことは考えていなかったが,92歳まで生きると1945年8月15日から100周年ということになる。1941年12月8日だと88歳,1937年7月7日だと84歳,1931年9月18日だと78歳。歴史は繰り返すのか?
ヘルマン・ゲーリング(1893-1946.10.15)国家元帥
ルドルフ・ヘス(1894-1987.8.17)ナチス総統代理
エルンスト・レーム(1887-1934.7.1)突撃隊幕僚長
ヨーゼフ・ゲッベルス(1897-1945.5.1)宣伝大臣
アドルフ・ヒトラー(1889-1945.4.30)ドイツ国総統(指導者兼首相)
ハインリヒ・ヒムラー(1900-1945.5.23)親衛隊全国指導者・全ドイツ警察長官
アドルフ・アイヒマン(1906-1962.6.1)親衛隊・ゲシュタポユダヤ人移送長官

2021年12月5日日曜日

ヨビノリ(3)

ヨビノリ(2)からの続き 

教育系YouTuberにならない方がいい7つの理由」というタイトルで,東大駒場祭でヨビノリたくみの講演があった。2017年から教育系ユーチューバとして,予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」というチャンネルを公開し,4年半になった。現在までに83万人が登録し,動画本数は700本,総再生回数が1.5億回,1日平均20万回再生に達している。

その7つの理由だが,(1) 視聴者の母数が少ない,(2) ライバルが多い,(3) 撮影がシンプルにつらい,(4) ミスが許されない,(5)  誰かに嫌われる,(6) 生活できない,(7) 仕事とプライベートの境目がなくなる。というものだった。受験に役立つ教育系ユーチューバの主なチャンネルだけでも120あって,そのうち収益が上がって運営できているのは5本程度だとのこと。

YouTubeは既にレッド・オーシャンになっているが,VR(メタバース)はブルー・オーシャンなのだろうか。そこで教育系のVRチャンネルが成立するのだろうか。思い至ったのが,情報のストック(リソース)情報のフロー(コミュニケーション)の違いだ。1990年代半ばにインターネットの商業化が始まって,インターネットの教育利用が話題になったときに,このキーワードで説明することがよくあった。

YouTubeはその基本機能が動画コンテンツ(リソース)の蓄積と配信であり,VR Chatのようなメタバースの特徴はアバターを通じたコミュニケーションの場というところにあるのではないか。メタバースにおける講義を収録したものがメタバース上で簡単に使えるならば,現在のYouTubeコンテンツと同様に扱えるのかもしれない。しかし,それはYouTubeと本質的には違わないような気がする。


2021年12月4日土曜日

夜間の授業(2)

 夜間の授業(1)からの続き

夕食をとって本屋や文房具屋を回ってもまだ1時間半あるので,MIOの11階のオープンスペースにあるガーデンカフェで時間を潰すことにする。

天王寺キャンパスで,出勤簿への押印や事務手続きを済ませて,2階の教室へ向かう。ここは以前デジタル教材シンポジウムを開いた部屋だった。教室のAV設備へは簡単にアクセスできるので,iPadの画面を表示できるのは助かった。

授業が始まって,聞いてみれば受講者のほとんどが文系で,高等学校理科は基礎科目しかやっていないようだ。授業中に自分の体調不良でトイレ休憩してしまうという災難があったが,なんとか終了。次回以降が心配だわ。

天王寺キャンパスの道路側のフェンスに,建築計画のお知らせと地元説明会のお知らせが貼り出されていた。大阪教育大学(天王寺)合築施設ができるということで,地上10階で延面積6000平米の建物が本館と西館の間にできる。2022年9月着工で,完成は2年後の2023年12月だ。

これは,大阪市教育委員会の新・大阪市総合教育センターが6-10階を,大阪教育大学の教職大学院が1-5階を使うというもので,栗林学長肝煎りの計画だ。現役時代その検討チームからは完全に外されていたのだが,施設課から内々に具体的なイメージのポンチ絵などを描いてと頼まれてこっそり作ったことがあった。もちろん今のプランにその痕跡はかけらもない。

大阪市の教育センターは,現在の10,000平米から3,000平米へと大幅なダウンサイジングになるので,組織もシュリンクするのだろう。大阪維新の考えそうな,喜びそうなプランである。

2021年12月3日金曜日

夜間の授業(1)

 天王寺キャンパスの初等教育教員養成課程の夜間コース後期の非常勤の授業が始まった。小学校教員を目指す学生(主に2回生)の理科の授業で,理科Ⅰが生物と化学の分野,理科Ⅱが地学と物理の分野に相当する内容を扱っている。

諸般の事情で,後半の物理分野のピンチヒッターで登板することになった。夜間コースの平日の授業は,18:00-19:30の6限と19:40-21:10の7限から成り立っていて,理科Ⅱは7限であり,受講者は30名程度である。

現役のときも,夜間の授業(コンピュータ演習など)の手伝いをしたことは何度かあったけれど,7限目は初めてかもしれない。午後一番には柏原キャンパスで非常勤の授業があるので,それが終わってから久しぶりに大阪に向かった。授業が始まるまで4時間以上あるので,どうやって過ごすかが問題だ。

上本町の近鉄百貨店のジュンク堂や天王寺MIOの紀伊國屋書店を回ったが,久しぶりに普通の本屋にいくと面白そうな本がたくさん並んでいる。やはりネットでは出会うことができなかった。あとはメタバースの本屋・読書ワールドができるの(あるのかもしれない)を待つだけかもしれない。

夕食は,阿倍野地下のラーメンと餃子の古潭に入る。1968年にオープンしているが,大学に入った1972年ごろに柳田さんに美味しいラーメン屋があるということで初めて連れて行ってもらった懐かしい店だ。当時はいつも行列ができるほど繁盛していたが,コロナのせいか,時間のせいか,場所柄のせいか店はとても空いていた。普通の味噌ラーメンと餃子にしたが,次は彩菜麺にしてみよう。