2020年6月10日水曜日

カイロ大学同窓会

昨日は,在日エジプト大使館の Facebook (ページの作成日は2018年1月9日)で,小池百合子が卒業生であることを証明するというカイロ大学からの文書が公開されていた。なお,こちらは,在日エジプト大使館文化・教育・科学局のページ

一昨日あたりから,Wikipediaのカイロ大学同窓会(英語版)のページが編集されている。発端の3件のIPアドレスによる編集が日本人が発信源であろうと思われるのは,当初,カイロ大学が Kairo とスペリングされていたからである。カイロ・アメリカン大学の同窓会には小池の記述があるのに,カイロ大学にないのはどうしてだという声があったので,それに対応してあわてて繕おうとしたようだ。
なお,amazonで検索すれば,カイロ大学の同窓会名簿的なもので小池百合子が載っていそうな情報がある。

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清水有高と安富歩は,さらに次の段階に議論を進めていた。アリス・ミラーによる幼児虐待とその社会への影響という文脈である。小池を支持する我々の側が問題とされている。

2020年6月9日火曜日

佐藤オオキ

佐藤オオキデザインオフィス nendo を主催する日本のデザイナー。このあたりでは,天理市駅前広場のコフフンを設計したことで知られている。

問題は,彼が最近デザインしたローソンの食品のパッケージデザインである。それなりにすっきりと統一されてはいるものの,文字の視認性や商品の判別性など,ユニバーサルデザインの観点から批判が相次いでいる。そのあおりを受けてコフフンで事故が多発していた件もちょっとだけ再燃していた。コフフンの一施設の斜面の勾配が急で小児が骨折して危なかったというもの。利用する際には見張りがつくような運用変更があったような気もしたが最近はどうなっているのだろうか。

図:コフフンのイメージ

[1]ローソンPB新パッケージの「わかりにくすぎる」という問題(Wezzy)

2020年6月8日月曜日

田植え

奈良県の農業研究開発センターの出している栽培技術マニュアルによれば,「ヒノヒカリ」と「キヌヒカリ」の田植えは6月9日となっている。朝の散歩で目にする数多の水田には水が張られ,日々田植えが進んでいる。


写真 朝の散歩から(2020.6.8撮影)

2020年6月7日日曜日

タクシー運転手

録画していた2017年公開の韓国映画「タクシー運転手」,最初の方ははほとんど見ていなかったが,光州の虐殺場面からカーチェイスの最後まで引きつけられた。1980年5月18日から27日に韓国全羅南道の光州市で起きた光州事件で,ドイツ人ジャーナリストが事件を報道するに至った実話に基づいている。主演がソン・ガンホだったのでやっぱりおもしろい。

アメリカ合衆国のミネソタ州ミネアポリスでの警察官による黒人(ジョージ・フロイド)殺害事件はついに警察機構の解体再建という話にまで達している。日本では対岸の火事のようなネトウヨの論調もあるが,沖縄や東京でほとんど同レベルの差別が繰り広げられている。そう,香港や天安門もしかり,権力はどこでも人間の憎悪を使って機械的に発動する。日本のマスコミはほとんどとりあげないし,警察や出入国在留管理庁(入国管理センター)はびくともしないのだろう。

2020年6月6日土曜日

4月からの大学等遠隔授業に関する取組状況共有サイバーシンポジウム

4月からの大学等遠隔授業に関する取組状況共有サイバーシンポジウムは,昨日で10回目を迎えた。尾崎君の出演回から,ながら視聴を続けてきた。喜連川先生のやさしいコメントを愉しみにしているが,吉本興業を引っ張り出したのはちょっと微妙だ。大阪における維新と吉本の複合体の悪辣ぶりに辟易しているからである。

昨日のシンポジウム,ハーバード大学医学部教授 の波多伸彦先生の「遠隔授業におけるアクティブラーニング応用事例」は,アメリカの大学の教育事情がわかってよかった。1つのコースは週3時間の授業と9時間の自習からなり,1人の学生は週4コマとるので,50時間ほどの時間を学習に費やすことになる。日本の大学受験生並の勉強時間でありこれがずっと続くということだ。日本の大学教育の密度は理系の専門教育に至るまではその数分の1程度かもしれない。だって週に16コマくらい履修しないといけないので。

さて,もうひとつ引っかかったのが国立政策研究所の白水始(しらうずはじめ)さんの話。聞いているうちにちょっと気持ちが悪くなってきて途中で離脱した。白水さんは,東大法学部から名大文学部心理に移って認知科学を専攻している。博士課程は三宅なほみさんがいた中京大学で修めているようだ。あのあたりのスクールにはちょっと近づきたくない。

彼のトークのタイトルが「ウィズコロナ時代の対話型オンライン授業と授業研究に向けて」ということで,最初からつまずいた。小池百合子的キャッチフレーズへの拒絶反応である。「教育改革の近道は新学習指導要領の実現」から話を始めるのは,まあ国研なので当然なのかもしれない。1. 一人ひとりの子どもの学ぶプロセス を保証しようとするから。2.教員が学びのデザイナー&アナリス トになることを目指すから。などとほとんど無批判にこれらの前提を置くことに,最近はどうしても違和感を感じてしまう自分なのであった。

次に出てくるのが,「教育に「データ」を=「データ」の必要性・有効性 “Data-fueled Education”」なので,そりゃベネッセが幅をきかせるはずである。こうして御用学者の群れが,マジックワードを並べつつ独占企業体によるデータの囲い込みを誘導していくのであった。

さらにひどいのが,21世紀に求められる知性。1.多様な考え・意見を「集めて編集できる」知性 ,2.答えを「作り出す」知性,とくるのである。どおりで,子どもニュース崩れの池上彰やキュレーター気取りの佐々木俊尚がもてはやされるわけだ。自分自身も散々使ってきて,また振り回されてきたマジックワード,「共有」や「交流(コミュニケーション)」が,情緒的なエーテルに充ち満ちた日本の教育空間にもたらしているものを改めて分析し直す必要があるのだろう。

2020年6月5日金曜日

特集|迷走する教育(7)

15.三浦綾希子(教育社会学)
   高等教育で学ぶ移民第二世代の若者たち
   
日本は移民国家であるという認識が必要である。というのが最初の結論であり以下の議論の前提となっている。在留外国人の過半数が「就労制限がなく定住可能性の高い在留資格を持っている」からだ。とすれば,外国人児童生徒の問題は,移民第二世代の教育としてより堅固な制度的裏付けを必要とすることになる。

大阪教育大学でも数年前の教養学科から教育協働学科への改組の過程で,学長の強い意思によってかなり大量の留学生の受け入れを前提とした制度設計が行われた。その現状がどうなっているのか把握していない。ただ,グローバル化とダイバーシティが教員養成理念の柱の一つとなるのであれば,移民第二世代にフォーカスを当てて彼らの高等教育機会の確保とキャリア形成を前提とした教育組織や教育システムについて検討する余地があったと,いまさらながら考える。留学生らとの重層的な交流に加え,彼らの正当なエスニシティ獲得の活動が,学校教員養成課程の学生たちとも相互作用することで,多様性を獲得した学生群の輩出に繋げるという「新しいマーケット」を見通す構想があってもよかった。

16.知念渉(教育社会学)
   〈ヤンチャな子ら〉の「男らしさ」を捉えるために

これはもう一つよくわからなかった。というのか,男性性研究にあまり興味が引かれないのだった。

2020年6月4日木曜日

特集|迷走する教育(6)

13.岡崎勝(小学校非常勤講師/学校ブック『お・は』編集人)
   先生,学校はどこへ行くんでしょうか?
   スティーブン・キングに聞いて下さい!

岡崎さんは,1952年名古屋市生まれ。愛知教育大学保健体育科卒業。小学校の体育の先生だった。小学校教員では一番政治力の大きいのが体育の教員というのが相場で,そういえば,大阪教育大学の体育の先生方にもしっかりした見識を持つ方が多かった。体育やスポーツ専攻の学生さんたちは雑でやんちゃな印象のほうが強かったけどね。それはそうとして,一番印象的だったのは,今どきの保護者や子どもと学校教員の摩擦の実態だった。労働時間問題以前の大きな障壁だった。最後の「しかし,意外とITは空虚なポルターガイストなのかもしれない」という文がスティーブン・キングにもつながっていたのか(未読だ)。著者はもちろん,GIGAスクール構想に否定的であり,教育改革の名のもとに進行している学校からの収奪,すなわち,マジックワードに飾られた職業訓練的労働者・消費者養成現場としての学校・IT消費市場の現場としての学校に違和感を抱いている。

14.内田良(教育社会学)
   新型コロナウイルス感染症のリスク

内田さんは,福井出身で学部は名大の経済なのか。ふーん。で,愛知教育大学を経て,名大の教育発達学研究科。新型コロナウイルス感染症の拡大防止をうたった3月のはじめからの全国一斉休校の要請の話だけれど,感染症についての専門知でつっかかってしまって,話が深まらないうちに終了してしまった。組み体操の時の切れ味はなかった。

2020年6月3日水曜日

特集|迷走する教育(5)

給特法から問う

10.高橋哲(教育法学)
   改正給特法総論
   
11.藤川伸治(NPO法人「教育改革2020 共育の杜」理事長)
   給特法改正は長時間労働解消につながるのか

12.赤田圭亮(元中学校教員)
   教員の「労働」は本当に「特殊」なのか?

わかったこと:
○1948年ごろ,学校の教職員の給与については,測定不能性のため一律48時間労働として一般の公務員より10%の上積みがされていた
○労働基準法において1年単位変形労働時間制は,厚生労働省令で定めるとされていたところを,給特法改正案では文部科学省令の管轄にすりかえられた。
○長時間労働解消が今回の議論の出発点であったものが,まったくその解消に寄与しない方法に帰結してしまった。
○田中角栄が教員給与の改善を図るのに尽力したという説は半分は正しいにせよ,文教族の様々な思惑の元での動きと教職員組合の動向の関係の下に行われている。
○全日教連は右翼でその半分が栃木県に集結している。

[1]公立の義務教育諸学校等の教職員の給与等に関する特別措置法(1971)
[2]学校教育の水準の維持向上のための義務教育諸学校の教育職員の人材確保に関する特別措置法(1972)
[3]公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン(2019)
[4]「人材確保法」の成立過程 −政治主導による専門職化の視点から−(丸山和昭)
[5]教員給与は適切に運用されているのか(上林陽治)
[6]学校における働き方改革について(文部科学省)
[7]学校教員の働き方を考える教育学者の会
[8]日本教職員組合(1947:23.6万人)・全日本教職員組合(1991:7.1万人)・全日本教職員連盟(1984:1.9万人)

2020年6月2日火曜日

女帝 小池百合子(1)

久しぶりに近鉄百貨店八木店の6Fにあるジュンク堂書店にいった。ここは品揃えも配列もいまいちだけれど,奈良県で近くの書店といえばこのあたりしかないという残念なことになっている。で,「女帝 小池百合子」があったので,手にとってカイロ大学のあたりだけさらっと読んでみた。著者は石井妙子であり,なぜか1冊も読んだことがないにもかかわらず,「おそめ−伝説の銀座マダムの数奇にして華麗な半生」の書評と評判だけで自分が信頼をおいているノンフィクション作家だ。

ほんの一部の断片からも,小池百合子を特徴づけるキーワードが「嘘」であることが明確に伝わってきた。そして,これは今の日本の政治の中枢を特徴づけるキーワードでもあった。安倍晋三チームの「嘘」は,憲法解釈をねじ曲げ,法律を無視し,公文書を改ざんし,統計を捏造し,電通やマスコミを使った情報戦に長け,ネットを通じた攻撃の手をやめることがない。そう,大阪維新のキーワードも「嘘」なのであった。橋下−松井−吉村がこの間進めてきた政策の根幹には「嘘」がある。

「嘘」がまかりとおっているのは,半分は我々自身が望んだからなのだと思う。1990年代以降の大災害の連続と政権のかじ取りの失敗による日本(大阪)の凋落や,中国・韓国の成長を見たくなかった我々の心性がその「嘘」を容認して育て上げてついにここまで至ってしまったのだ。コロナ禍はその嘘を暴く効果を持っていると同時に,さらにその「嘘」の毒を拡散する働きをするのかもしれない。

[1]1155夜「おそめ」石井妙子 (松岡正剛)
[2]女帝 小池百合子」“学歴詐称疑惑”を斬る! 郷原信郎の「日本の権力を斬る!(2020.6.2)
[3]東大教授と語る【小池知事のカイロ大学首席卒業】問題について(2020.6.4)
[4]地上波が一切無視する本『女帝小池百合子』の作者が語る衝撃の事実(2020.6.5)
[5]「学歴詐称疑惑」再燃の小池百合子…その「虚飾の物語」を検証する(近藤大介・石井妙子,2020.6.5)

2020年6月1日月曜日

紀州加太

新型コロナウイルス感染症の拡大がなければ,いまごろは友人達との例年の家族旅行で和歌山県の休暇村紀州加太でのんびりしているはずだった。残念ながら今年は無理でした。

日本の緊急事態宣言が終わって,6月からは学校なども徐々に再開されている。しかし,問題が解決しているわけではないので,一進一退が続く。一方,世界の感染の中心は南半球に移ったのかもしれない。ロシアやインドでの増加も目を離せないが,ブラジル・ペルー・チリ・メキシコと中南米での感染者の急増が顕著になってきた。

政権支持率は下がったとはいうものの,まだまだ一定の数を維持するとともに,吉村人気から日本維新の会の政党支持率が上昇して自由民主党の減少分を補填している。官邸=経済産業省の暗躍により,アベノマスク(まだ到着していません)だけでなく,持続化給付金事業をダミーの一般社団法人サービスデザイン推進協議会が受注した後に,事業の再委託を受けた広告大手の電通がさらに人材派遣のパソナやIT業のトランスコスモスに業務を外注していたという二重三重の税金の中抜きがあらゆる場面で進行中。

決定プロセスの不透明なブルーインパルスは,自衛隊中央病院の美しいカメラアングルの報道では,都立駒込病院の玄関から病院名を含めた上空写真とのモンタージュによって,NHKの印象操作映像が作られていた。教科情報のメディアリテラシーなんてものはくその役にも立たない。学ぶべきは,自然科学であり社会科学であり歴史と人文学である。

アメリカでは黒人反差別暴動とトランプによるSNS抑圧,日本のTwitter Japanでは大量のリベラル派ブロックが進行している今日この頃。


2020年5月31日日曜日

特集|迷走する教育(4)

8.吉田弘幸(予備校教師)
  共通テストは如何に在るべきか
吉田さんは数年前の阪大や京大の物理の入試問題ミスの件で積極的に発言した人である。ここでは,大学入学共通テストの試行調査について分析から説き起こしている。設問の前置きや場面設定にページ数がさかれ,数学や理科の内容自身が薄くなっているということだ。あらためて,問題をみたがそれなりによくできているように思った。これまでの入試センター試験は,定型的な基本問題であり,無味乾燥に感じていたので,これはこれでありうるような気はする。国語や数学における記述式問題の導入が不必要,不可能であるという部分は完全に同意である。

9.大澤裕一(予備校教師/数学)
  高校数学カリキュラムの過去・現在・未来
大澤さんは数学の入試問題それ自身ではなく,数学のカリキュラム(学習指導要領)の問題点を指摘している。問題だらけだった。10年の周期で無理に変えようとして,専門家の意見ではなく外野の意見を重視することで,より望ましくない道が選択されるという不合理な結果が続いている。ベクトルしかり,行列と一次変換しかりである。統計の重要さはわからなくはないが,これはむしろ応用数学として教科「情報」に組込んだほうがよいのではないか。なお,箱ヒゲ図・四分位偏差(なんのことかわかっていない)不要論には全く同意である。

2020年5月30日土曜日

特集|迷走する教育(3)

6.羽藤由美(応用言語学)
  英語入試改革の挫折から迷走を抜け出す道を探る
羽藤(はとう)先生は,2021年度入試における英語民間試験の導入阻止のために最も力を注いだ方々の1人である。おかげで当面はなんとか凌げたが,旗振り役の下村博文やスポークスマンの鈴木寛の息の根は止まっていないので,今後の展開は予断を許さない。「英語の四技能」というマジックワードと大学入試で高校教育を変えるという短絡の二重の誤謬をベースに利権誘導を図ってきたチームのよりどころとなるCFER基準持ち込みの欺瞞性が明らかにされる。そして,本当の「対案」がインプットの確保にあることがはっきりと示されている。十分な経験を踏まえた信頼できる専門家の知が生かされない日本の政策決定についての最後の結論が光る。「失敗しているのは英語学習者や英語教師ではなく,粗悪な英語教育政策しか繰り出すことのできない政府・文科省である。入試改革より,教育政策の決定プロセスの見直しと空回りする一連の改革の中核をになってきた研究者・教育者の刷新の方が喫緊の課題である」

7.阿部公彦(英米文学/評論)
  「すばらしい英語学習」の落とし穴
まずはじめに,公共性の高い入試を民間業者に丸投げするという仕組みが諸悪の根源であることがはっきりと示されている。また,「四技能主義」の虚妄がていねいに解き明かされる。これに対抗するものが,英語の運動感覚であるというところは,そうだとしてもどうやってそれを実現させていくのかという戦略を詳しく聞きたかった。

2020年5月29日金曜日

特集|迷走する教育(2)

4.木村小夜(日本近現代文学)
  「読む」力と「国語」入試の明日
木村さんの主張はYouTubeにある「参議院 2019年11月19日 文教科学委員会木村小夜(参考人 福井県立大学学術教養センター教授)」という7分あまりの動画をみるのがよい。国語の記述式入試問題の欠陥を明解に指摘していて切れ味が良い。また,彼女が高大接続という言葉で思い出した高校時代のエピソードがよかった。「あなた達が学校で習う日本語の文法は橋本文法というものを元にしているが,実は文法はそれだけではなく,色々な理論がある」と断ってから古典の最初の授業が始まったという一節である。自分は国語は苦手だったしましてや文法は現代文も古典もからっきしダメだったので,そんな話は聞いたことがなかった。現代日本語文法では,山田文法,松下文法,橋本文法,時枝文法の四大文法が重要な位置を占めるとある。そんなことになっていたのか。

5.五味渕典嗣(近現代日本語文学/文化研究)
  文学の貧困
あらめて「文学」とは何か,論理国語と文学国語の分裂を招いた思い込みはなんだったのか(新井紀子が一役買っているのだ)を考えたくなる。高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説では,例によって科目の目標を「知識及び技能」「思考力,判断力, 表現力等」「学びに向かう力,人間性等」の三つの柱で整理した,とある。人間性なのか・・・orz。高等学校の国語は必履修科目の「現代の国語(41)」+「言語文化(35)」に加えて,選択科目の「論理国語(35)」+「文学国語(31)」+「国語表現(37)」+「古典探究(28)」からなる(カッコ内は解説における記載ページ数)。その文学国語は,「主として「思考力,判断力,表現力等」の感性・情緒の側面の力を育成する科目として,深く共感 したり豊かに想像したりして,書いたり読んだりする資質・能力の育成を重視している」ということで,文学=感性と情緒というレッテルが貼られていたのだった。



2020年5月28日木曜日

特集|迷走する教育(1)

現代思想の2020年4月号vol.48-4の特集が「迷走する教育−大学入学共通テスト・新学習指導要領・変形労働時間制」だった。これは読んでおきたいと思い,2月号の量子コンピュータに続いて早速アマゾンで注文したが積ん読状態になっていた。16本の記事が207ページに渡っている。平均13ページ弱。

以下簡単に感想を述べる。

1.大内裕和(教育社会学)・紅野謙介(日本近現代文学)
  逃走の教育から闘争の教育へ 
紅野(こうの)さんは麻布で中高の教員を勤めていた経験を持ち現在は日大文理学部の教授である。そこで国語教育と関連した話になるのだが,これがむしろ本件の本質をついているように思った。「言葉」の問題なのだ。「資質」「生きる力」「ゆとり」「主体性」「内容学」。これらの気味悪い言葉に違和感と異論を唱えられるのも最初の内だけで,あっという間にそれらに搦め捕られてしまい,議論はそのマジックワードを前提として進めざるを得なくなる。ニュートンの運動方程式が成立しない非慣性系のわけのわからない慣性力の支配のもとに屈服させられてしまった自分がそこにあった。

2.荒井克弘(高等教育論)
  大学入学共通テストの現在
「高大接続」というマジックワードを考えるときに,日本の中等教育及び高等教育のシステムを他国のそれとていねいに比較して議論する必要性を感じた。例の下村・稲田一派が巻き返しを図っている9月入学にしてもそうだ。どこがグローバルスタンダードなのか。それもこれもジャーナリズムの検証機能の劣化がなせる技。

3.南風原朝和(心理統計学/テスト理論)
  大学入試改革を「私的に」振り返る
ここで我々がひっかけられたマジックワードが「一点刻みの知識・技能偏重」だ。テスト理論の専門家の立場からこれにたいする明確で分かりやすい反論を加えているところが一番印象的であった(下図参照)。


図 なぜ5段階評価がまずいのか(上記3より引用)

2020年5月27日水曜日

ほとんど正三角形

Twitterでほとんど正三角形にみえる二等辺三角形が話題になっていた。数学パズル作家のポテト一郎さんが,簡単で精度の高いものを考案したのでそれをtikzで描いてみた。話題の発端となったその1は各辺が,$\sqrt{64},\sqrt{65},\sqrt{65}$である。その2が新しく考案されたもので,各辺が$\sqrt{241}/2,\sqrt{241}/2,\sqrt{242}/2$である。

図1 ほとんど正三角形その1

図2 ほとんど正三角形その2


2020年5月26日火曜日

緊急事態宣言解除(3)

緊急事態宣言解除(2)からの続き

昨日,残っていた北海道,東京都,神奈川県,埼玉県,千葉県の緊急事態宣言が解除された。記念に東京都のモデル計算を行ってみた。なんだかグダグダな対応のうちに,よく理由はわからないが,欧米とは異なり,他の東アジアやオセアニア地域なみの水準で第1波はおよそ終息したように思われる。

モデル計算で使用したパラメタは,$\alpha_1=5/0.8,\ \alpha_2=5/0.2,\ \beta=0.505,\ \gamma_1=15/0.94,\ \gamma_2=15/0.06,\ \lambda=35,\ \tau=14,\ \nu=0.1$である。時刻の基準は,新規感染数累計と東京の人口比が10ppmになる時点の3月23日としており,日本の場合とちがって,新規感染数の初期値は正しい値となっている。


図1 東京の新規感染数累計(u6),死亡数累計(u4),回復数累計(u5)

図2 モデル計算に用いた東京(オレンジ)と日本(水色)の実効再生産数

NHKなどで毎日報道されているデータを東京の人口で割って1万人あたりの数に換算したものが上記グラフのサークルであり,下記の値を用いた。なお日時の原点は3/22としている(無駄に有効数字が多くて気持ち悪いのだが面倒なのでそのままにした結果)。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
xt=[0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,
14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,
28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,
42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,
56,57,58,59,60,61,62]
yt=[0.1100,0.1221,0.1514,0.1850,0.2136,0.2571,0.3057,
0.3164,0.3721,0.4193,0.4886,0.5521,0.6364,0.7386,
0.7964,0.8529,0.9557,1.0850,1.2179,1.3586,1.4771,
1.5414,1.6564,1.7471,1.8536,1.9957,2.1250,2.2014,
2.2743,2.3621,2.4564,2.5521,2.6664,2.7400,2.7914,
2.8193,2.8993,2.9329,2.9657,3.0836,3.1979,3.2629,
3.3250,3.3657,3.3914,3.4079,3.4357,3.4614,3.4771,
3.5421,3.5621,3.5693,3.5907,3.5971,3.6071,3.6107,
3.6179,3.6214,3.6250,3.6664,3.6686,3.6700,3.6800]
zt=[0.286,0.357,0.357,0.357,0.357,0.357,0.357,
0.857,0.857,0.857,1.000,1.357,1.643,2.143,
2.214,2.500,2.571,2.857,2.857,3.000,3.000,
3.357,3.786,4.000,4.500,4.857,5.071,5.500,
5.786,5.786,6.214,6.643,7.143,7.143,7.571,
7.714,8.357,8.571,9.000,10.071,10.357,10.714,
10.714,11.071,11.429,12.214,12.857,12.857,13.500,
14.000,14.500,15.143,15.643,16.429,16.929,17.214,
17.429,17.643,18.286,18.786,18.786,18.786,18.800]/100
plot(xt,yt,st=:scatter,label="Confirmed-tokyo")
plot!(xt,zt,st=:scatter,label="Deaths-tokyo")
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -


2020年5月25日月曜日

中ツ道

買物の帰り,旧24号線を南に下る途中で道がやや右に曲がるところの細い道を直進するとどんどん細い道に迷い込んでいった。google map 上では県道の51号線となっていて,それなりに太い線が引かれていた。残念ながらいつものようにグーグルマップの地図はあてにならず,現実の道路は隘路なのであった。途中に橘街道という看板があったので,これが中ツ道なのかと思った。朝の散歩の北東の転換点にあるセブンイレブン喜殿町店の前の道につながっており,そのまま南下すると前栽幼稚園から前栽駅に到達する道路だった。

2020年5月24日日曜日

LaTeX.css

LaTeX.cssというのは,MathJaxみたいなものかと思っていたが,よく考えるとそんなわけはないのであって,LaTeXの出力風のデザインをするスタイルシートなのであった。

図 LaTeX.cssによるスタイルの例

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<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<link rel="stylesheet" href="https://latex.now.sh/style.css" />
<script id="MathJax-script" async src="https://cdn.jsdelivr.net/npm/mathjax@3/es5/tex-mml-chtml.js"></script>
</head>
<body>
<header>
<h1>LaTeX.css</h1>
<p class="author">コシギリ クニオ <br> 2020年 5月 25日</p>
</header>

<div class="abstract">
<h5>概要</h5>
<p>そうなんです。これは,mathjax の類縁ではありませんでした。</p>
</div>

<nav role="navigation" class="toc">
<h3>目次</h3>
<ol>
  <li><a href="#getting-started">はじめに</a> </li>
  <li><a href="#conclusions">おしまい</a>
</ol>
</nav>

<main>
  <article>
    <h3 id="getting-started">はじめに</h2>

<br/>

<div>
$$(x+y)^{n}=\sum_{k=0}^{n}\left(\begin{array}{l}n \\ k\end{array}\right) x^{n-k}
y^{k}=\sum_{k=0}^{n}\left(\begin{array}{l}n \\ k\end{array}\right) x^{k} y^{n-k}$$
</div>
  </article>
</main>

</body>
</html>

2020年5月23日土曜日

日和聡子

パンク侍がきっかけで町田康の最近の著作を調べていたらおすすめの5冊というYouTube動画が見つかったので何か面白いのあるかなと思ったら(注:平野啓一郎は自作の宣伝ばかりしていたぞ・・・どうなのか)日和聡子の「御命授天纏佐左目谷行(ごめいさずかりてんてんささめがやつゆき)」を紹介していて思わずピンと来て引き込まれたので調べてみると島根県出身の1974年生まれの詩人・小説家だったがこれは読んでみたいなあ。

追伸:町田康はえらく痩せてしまったようだった,病気だったのかもしれないが,数年前の動画も同じようなものだったのでどうなのだろうか。死ぬまでにギケイキなんとかしてね。

2020年5月22日金曜日

パンデミック侍

町田康の「パンク侍,斬られて候」の映画をテレビで見た。原作はとてもおもしろかったのだが,ストーリーはほぼ忘却の彼方にあった。まあ,「宿屋めぐり」や「告白」など他の物語と混線しているものもあるからか。映画のほうは,原作に忠実にパンクになっている部分と,制御がきななくでグダグダになっている部分が混在していた。ストーリはほぼ再現していたのでまあまあかしら。

物語に登場する「腹ふり党」が猖獗をきわめるというのは,まさにパンデミックにつながるのだった。次は「ギケイキ 千年の流転」を読まなくては。えっ,全四巻・・・

P. S. 本棚を確認すると,河出文庫の「ギケイキ 千年の流転」があった。なんということだ。読んだことすら忘れているのだろうか・・・最近こういうのが多くて・・・



2020年5月21日木曜日

緊急事態宣言解除(2)

東京高等検察庁の黒川弘務検事長が軽い訓告(懲戒処分ではない)を受けつつ辞表を提出した日,大阪府・兵庫県・京都府の緊急事態宣言が解除された(北海道・東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県は未解除)。

無理無理日本のデータにあわせた単純なモデル計算を実行してみると次のようになった。全回復数累計(無症状感染からの回復を含む)は1万人当り6人強にしかならず,例の0.6%とはどうしても1桁違うのであった。なお,使用したパラメタは,$\alpha_1=5/0.8,\ \alpha_2=5/0.2,\ \beta=0.67,\ \gamma_1=15/0.94,\ \gamma_2=15/0.06,\ \lambda=63,\ \tau=14,\ \nu=0.001$である。$\nu$は想定値の0.01より1桁小さく取ってはじめてこの程度の一致をみているので,真の感染数や死亡数は現在報告された値より10倍程度までの範囲で変化することがありうるかもしれない。そのときには,0.6%が再現できるのことになるのだが・・・


図1 日本の新規感染数累計(u6)と死亡数累計(u4)

図2 日本の総回復数累計(u5)

図3 このモデルパラメタでの有効再生産数($R_{\rm eff} = \beta(t) \alpha$)

このモデルの$\beta(t)$では,4月中旬に有効再生産数 $R_{\rm eff}$ が1を切るようなパラメタを選択したことになっている。なお,報告時点ベースの観測値を再現するようにモデルパラメタを設定しているので,実際には4月の初旬ということになるだろう。

WHOに報告されているデータを日本の人口で割って,1万人あたりの数に換算したものが上記グラフのサークルであり,下記の値を用いている。なお日時の原点は3/1としている。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 
#japan-data(start=3/1)
xj=[0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,
14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,
28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,
42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,
56,57,58,59,60,61,62]
yj=[0.0190,0.0202,0.0213,0.0225,0.0252,0.0277,0.0324,
0.0361,0.0387,0.0408,0.0451,0.0492,0.0536,0.0568,
0.0619,0.0646,0.0658,0.0658,0.0693,0.0754,0.0790,
0.0830,0.0864,0.0895,0.0947,0.103,0.110,0.119,
0.134,0.148,0.155,0.173,0.189,0.208,0.232,
0.260,0.290,0.310,0.338,0.378,0.424,0.477,
0.536,0.576,0.607,0.643,0.681,0.728,0.777,
0.822,0.853,0.882,0.912,0.946,0.983,1.018,
1.046,1.062,1.078,1.099,1.118,1.133,1.154]
zj=[0.040,0.048,0.048,0.048,0.048,0.048,0.048,
0.048,0.056,0.071,0.095,0.119,0.151,0.167,
0.175,0.190,0.222,0.222,0.230,0.262,0.278,
0.286,0.325,0.333,0.341,0.357,0.365,0.389,
0.413,0.429,0.444,0.452,0.452,0.516,0.548,
0.556,0.579,0.635,0.643,0.675,0.698,0.746,
0.778,0.810,0.865,0.944,1.079,1.175,1.222,
1.278,1.357,1.476,2.198,2.278,2.516,2.651,
2.762,2.786,2.984,3.087,3.294,3.429,3.603]/100
plot(xj,yj,st=:scatter,label="Confirmed-japan")
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 



2020年5月20日水曜日

丘シカ地下イカ坂

テレビからとつぜん不思議な歌が聞こえてきて思わず引き込まれてしまった。みんなの歌のアニメーションのフレーバーがかつて愛読したスズキコージ+片山健の「やまのかいしゃ」なのである。たぶん今,全国的にサラリーマンの気分はほげたさんになっている。

曲名と歌手を調べてみると,SAKANAMONの「丘シカ地下イカ坂」だった。歌詞はこんな感じである。

いきなり,上れ上れ上れ・・・上り坂上れ,下れ下れ下れ・・・下り坂下れときて(もうここが衝撃ですね),丘の上の家にすむシカと地下の家にすむイカがサカの途中で遊ぶという物語だ。で,最後は,さよならは寂し坂,会えるのは楽し坂というのが結論。

2020年5月19日火曜日

COVID-19 K値

中野さんのK値の続き

とうとう,日本経済新聞の5月19日朝刊4面に『感染把握に新指標「K値」』としてとりあげられるまでになった。西村康稔経済財政・再生相が取り上げてしまったのが原因である。中野さんはK=0.05が緊急事態宣言解除の目安だとしている。

テルミンの人やネコの実況中継の人は一様に口をそろえてその怪しさを強調している。感染症の専門家でもないのに口を出すなと。「どの口がゆうてるの」という例のフレーズを思い出してしまう今日この頃であるが,その気持ちはわからなくはない。でも西浦さん自身が,1週間単位の新規感染数の比率のような量を指標にする可能性について言及していたので,とんでもではないと思う。単純な四則演算のたぐいであたりまえのことかもしれないが,それでも特徴量を取り出すことはありうると思う。

そんなわけで,各国や地域のK値がどうなっているかを比較してみる。なお,これまで 5日移動平均した r 値 =  (当日の総感染者数)/ (1週間前の総感染者数) を計算してきており,これをK=1-1/rによって換算したものをプロットしたのが次の図である。


図1 アジアの各地域のK値の推移(3/1-5/16)

インドは0.3を越えシンガポールやフィリピンも0.1以上の高い水準を維持している。日本や東京は0.04以下に収束し,韓国,香港,台湾は0.02以下の低い値となっている。

図2 欧米の各地域のK値の推移(3/1-5/16)

欧米はアジア各地域のような多様な振る舞いはしておらず,ここ1ヶ月はおおむね単調減少しているようだ(スペインは統計の修正があったので不自然な窪みがある)。3グループに分かれる。ロシアとスウェーデンが0.3以上のグループを形成し,英国,カナダ,米国が0.1近傍のグループとなっている。これまで感染者が爆発していた,イタリア,スペインやフランスドイツは土は,0.05近傍に収束しつつある。ブラジルは感染爆発が危惧されているが,この指標上はおとなしい第3グループに含まれているがまだ予断は許さない。

2020年5月18日月曜日

CFR(致命率)(2)


人口当り死亡数だけを見ていてもわからないことがあるので,致命率を考える。ただ,ここでは致命率に近いものとして,「致命率」=死亡数累計(t)/新規感染者累計(t-7)」を考える。時間の単位は日である。グラフは各国や地域の新規感染者数累計が10ppmを越えたところを時間の基準として採用した。7日のずれは14日のほうがよいかもしれないが,感染から死亡までの時間のずれをある程度考慮したものである。

図1 アジアにおける「致命率」の推移


図2 欧米における「致命率」の推移

アジアではほぼこの値が収束に向っている,ただしシンガポールだけは特異的に値が小さくその動向も他とは異なっている。安定後に再び感染数が急増したにもかかわらず死亡数が一定で非常に小さいまま推移しているからである。日本や東京が増加傾向をしめしているのがちょっと気になる。

欧米ではアジアより1桁大きい水準で収束に向っている。ここで特異的なのはロシアであり,これも感染数の増加に比べて死亡数は非常に低い水準にとどまっている。カナダ,アメリカは欧州より低い水準になっているが,ブラジルは欧州に次ぐ値になっている。



2020年5月17日日曜日

COVID-19 人口当り死亡数

東京や大阪の新規感染数の報告値がおちてきたので,残る8道府県の緊急事態宣言の解除が視野に入ってきた。迷走する政府の対応にもかかわらず欧米に比べて感染数累計や死亡数累計が小さいことが謎をよんでいる。ただ,日本だけが特別というわけでなく,アジア・オセアニア対欧州・アメリカという構図なのだと思われる。オーストラリアやニュージーランドも低い数字なので人種的影響があるという説はかなり疑問であるし,日本の文化的特異性というのも同様にうなずけない。

図1 アジアの人口1万人当りの死亡数

図2 欧米の人口1万人当りの死亡数

アジアの中での日本は必ずしも低い水準というわけではない。すでに韓国をも越えておりフィリピンと同じ水準である。しかし欧米は軒並み1を越えているので,それに比べれば十分に少ないという印象を持つのもわからなくはない。ただ,死亡数を完全に把握的できているのかどうかは議論の余地があるかもしれないが,オーダーは変えないと思う。

(注:横軸の日付の基準日は各国・地域の新規感染数累計が10ppmに達した時点)

2020年5月16日土曜日

東京高検検事長の定年延長についての元検察官による意見書(全文)

東京高検検事長の定年延長についての元検察官有志による意見書

1 東京高検検事長黒川弘務氏は、本年2月8日に定年の63歳に達し退官の予定であったが、直前の1月31日、その定年を8月7日まで半年間延長する閣議決定が行われ、同氏は定年を過ぎて今なお現職に止(とど)まっている。
 検察庁法によれば、定年は検事総長が65歳、その他の検察官は63歳とされており(同法22条)、定年延長を可能とする規定はない。従って検察官の定年を延長するためには検察庁法を改正するしかない。しかるに内閣は同法改正の手続きを経ずに閣議決定のみで黒川氏の定年延長を決定した。これは内閣が現検事総長稲田伸夫氏の後任として黒川氏を予定しており、そのために稲田氏を遅くとも総長の通例の在職期間である2年が終了する8月初旬までに勇退させてその後任に黒川氏を充てるための措置だというのがもっぱらの観測である。一説によると、本年4月20日に京都で開催される予定であった国連犯罪防止刑事司法会議で開催国を代表して稲田氏が開会の演説を行うことを花道として稲田氏が勇退し黒川氏が引き継ぐという筋書きであったが、新型コロナウイルスの流行を理由に会議が中止されたためにこの筋書きは消えたとも言われている。
 いずれにせよ、この閣議決定による黒川氏の定年延長は検察庁法に基づかないものであり、黒川氏の留任には法的根拠はない。この点については、日弁連会長以下全国35を超える弁護士会の会長が反対声明を出したが、内閣はこの閣議決定を撤回せず、黒川氏の定年を超えての留任という異常な状態が現在も続いている。

2 一般の国家公務員については、一定の要件の下に定年延長が認められており(国家公務員法81条の3)、内閣はこれを根拠に黒川氏の定年延長を閣議決定したものであるが、検察庁法は国家公務員に対する通則である国家公務員法に対して特別法の関係にある。従って「特別法は一般法に優先する」との法理に従い、検察庁法に規定がないものについては通則としての国家公務員法が適用されるが、検察庁法に規定があるものについては同法が優先適用される。定年に関しては検察庁法に規定があるので、国家公務員法の定年関係規定は検察官には適用されない。これは従来の政府の見解でもあった。例えば昭和56年(1981年)4月28日、衆議院内閣委員会において所管の人事院事務総局斧任用局長は、「検察官には国家公務員法の定年延長規定は適用されない」旨明言しており、これに反する運用はこれまで1回も行われて来なかった。すなわちこの解釈と運用が定着している。
 検察官は起訴不起訴の決定権すなわち公訴権を独占し、併せて捜査権も有する。捜査権の範囲は広く、政財界の不正事犯も当然捜査の対象となる。捜査権をもつ公訴官としてその責任は広く重い。時の政権の圧力によって起訴に値する事件が不起訴とされたり、起訴に値しないような事件が起訴されるような事態が発生するようなことがあれば日本の刑事司法は適正公平という基本理念を失って崩壊することになりかねない。検察官の責務は極めて重大であり、検察官は自ら捜査によって収集した証拠等の資料に基づいて起訴すべき事件か否かを判定する役割を担っている。その意味で検察官は準司法官とも言われ、司法の前衛たる役割を担っていると言える。
 こうした検察官の責任の特殊性、重大性から一般の国家公務員を対象とした国家公務員法とは別に検察庁法という特別法を制定し、例えば検察官は検察官適格審査会によらなければその意に反して罷免(ひめん)されない(検察庁法23条)などの身分保障規定を設けている。検察官も一般の国家公務員であるから国家公務員法が適用されるというような皮相的な解釈は成り立たないのである。

3 本年2月13日衆議院本会議で、安倍総理大臣は「検察官にも国家公務員法の適用があると従来の解釈を変更することにした」旨述べた。これは、本来国会の権限である法律改正の手続きを経ずに内閣による解釈だけで法律の解釈運用を変更したという宣言であって、フランスの絶対王制を確立し君臨したルイ14世の言葉として伝えられる「朕(ちん)は国家である」との中世の亡霊のような言葉を彷彿(ほうふつ)とさせるような姿勢であり、近代国家の基本理念である三権分立主義の否定にもつながりかねない危険性を含んでいる。
 時代背景は異なるが17世紀の高名な政治思想家ジョン・ロックはその著「統治二論」(加藤節訳、岩波文庫)の中で「法が終わるところ、暴政が始まる」と警告している。心すべき言葉である。
 ところで仮に安倍総理の解釈のように国家公務員法による定年延長規定が検察官にも適用されると解釈しても、同法81条の3に規定する「その職員の職務の特殊性またはその職員の職務の遂行上の特別の事情からみてその退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる十分の理由があるとき」という定年延長の要件に該当しないことは明らかである。
 加えて人事院規則11―8第7条には「勤務延長は、職員が定年退職をすべきこととなる場合において、次の各号の1に該当するときに行うことができる」として、①職務が高度の専門的な知識、熟練した技能または豊富な経験を必要とするものであるため後任を容易に得ることができないとき、②勤務環境その他の勤務条件に特殊性があるため、その職員の退職により生ずる欠員を容易に補充することができず、業務の遂行に重大な障害が生ずるとき、③業務の性質上、その職員の退職による担当者の交替が当該業務の継続的遂行に重大な障害を生ずるとき、という場合を定年延長の要件に挙げている。
 これは要するに、余人をもって代えがたいということであって、現在であれば新型コロナウイルスの流行を収束させるために必死に調査研究を続けている専門家チームのリーダーで後継者がすぐには見付からないというような場合が想定される。
 現在、検察には黒川氏でなければ対応できないというほどの事案が係属しているのかどうか。引き合いに出されるゴーン被告逃亡事件についても黒川氏でなければ、言い換えれば後任の検事長では解決できないという特別な理由があるのであろうか。法律によって厳然と決められている役職定年を延長してまで検事長に留任させるべき法律上の要件に合致する理由は認め難い。

4 4月16日、国家公務員の定年を60歳から65歳に段階的に引き上げる国家公務員法改正案と抱き合わせる形で検察官の定年も63歳から65歳に引き上げる検察庁法改正案が衆議院本会議で審議入りした。野党側が前記閣議決定の撤回を求めたのに対し菅義偉官房長官は必要なしと突っぱねて既に閣議決定した黒川氏の定年延長を維持する方針を示した。こうして同氏の定年延長問題の決着が着かないまま検察庁法改正案の審議が開始されたのである。
 この改正案中重要な問題点は、検事長を含む上級検察官の役職定年延長に関する改正についてである。すなわち同改正案には「内閣は(中略)年齢が63年に達した次長検事または検事長について、当該次長検事または検事長の職務の遂行上の特別の事情を勘案して、当該次長検事または検事長を検事に任命することにより公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として内閣が定める事由があると認めるときは、当該次長検事または検事長が年齢63年に達した日の翌日から起算して1年を超えない範囲内で期限を定め、引き続き当該次長検事または検事長が年齢63年に達した日において占めていた官及び職を占めたまま勤務をさせることができる(後略)」と記載されている。
 難解な条文であるが、要するに次長検事および検事長は63歳の職務定年に達しても内閣が必要と認める一定の理由があれば1年以内の範囲で定年延長ができるということである。
 注意すべきは、この規定は内閣の裁量で次長検事および検事長の定年延長が可能とする内容であり、前記の閣僚会議によって黒川検事長の定年延長を決定した違法な決議を後追いで容認しようとするものである。これまで政界と検察との両者間には検察官の人事に政治は介入しないという確立した慣例があり、その慣例がきちんと守られてきた。これは「検察を政治の影響から切りはなすための知恵」とされている(元検事総長伊藤栄樹著「だまされる検事」)。検察庁法は、組織の長に事故があるときまたは欠けたときに備えて臨時職務代行の制度(同法13条)を設けており、定年延長によって対応することは毫(ごう)も想定していなかったし、これからも同様であろうと思われる。
 今回の法改正は、検察の人事に政治権力が介入することを正当化し、政権の意に沿わない検察の動きを封じ込め、検察の力を殺(そ)ぐことを意図していると考えられる。

5 かつてロッキード世代と呼ばれる世代があったように思われる。ロッキード事件の捜査、公判に関与した検察官や検察事務官ばかりでなく、捜査、公判の推移に一喜一憂しつつ見守っていた多くの関係者、広くは国民大多数であった。
 振り返ると、昭和51年(1976年)2月5日、某紙夕刊1面トップに「ロッキード社がワイロ商法 エアバスにからみ48億円 児玉誉士夫氏に21億円 日本政府にも流れる」との記事が掲載され、翌日から新聞もテレビもロッキード関連の報道一色に塗りつぶされて日本列島は興奮の渦に巻き込まれた。
 当時特捜部にいた若手検事の間では、この降って湧いたような事件に対して、特捜部として必ず捜査に着手するという積極派や、着手すると言っても贈賄の被疑者は国外在住のロッキード社の幹部が中心だし、証拠もほとんど海外にある、いくら特捜部でも手が届かないのではないかという懐疑派、苦労して捜査しても造船疑獄事件のように指揮権発動でおしまいだという悲観派が入り乱れていた。
 事件の第一報が掲載されてから13日後の2月18日検察首脳会議が開かれ、席上、東京高検検事長の神谷尚男氏が「いまこの事件の疑惑解明に着手しなければ検察は今後20年間国民の信頼を失う」と発言したことが報道されるやロッキード世代は歓喜した。後日談だが事件終了後しばらくして若手検事何名かで神谷氏のご自宅にお邪魔したときにこの発言をされた時の神谷氏の心境を聞いた。「(八方塞がりの中で)進むも地獄、退くも地獄なら、進むしかないではないか」という答えであった。
 この神谷検事長の国民信頼発言でロッキード事件の方針が決定し、あとは田中角栄氏ら政財界の大物逮捕に至るご存じの展開となった。時の検事総長は布施健氏、法務大臣は稲葉修氏、法務事務次官は塩野宜慶(やすよし)(後に最高裁判事)、内閣総理大臣は三木武夫氏であった。
 特捜部が造船疑獄事件の時のように指揮権発動に怯(おび)えることなくのびのびと事件の解明に全力を傾注できたのは検察上層部の不退転の姿勢、それに国民の熱い支持と、捜査への政治的介入に抑制的な政治家たちの存在であった。
 国会で捜査の進展状況や疑惑を持たれている政治家の名前を明らかにせよと迫る国会議員に対して捜査の秘密を楯(たて)に断固拒否し続けた安原美穂刑事局長の姿が思い出される。
 しかし検察の歴史には、捜査幹部が押収資料を改ざんするという天を仰ぎたくなるような恥ずべき事件もあった。後輩たちがこの事件がトラウマとなって弱体化し、きちんと育っていないのではないかという思いもある。それが今回のように政治権力につけ込まれる隙を与えてしまったのではないかとの懸念もある。検察は強い権力を持つ組織としてあくまで謙虚でなくてはならない。
 しかしながら、検察が萎縮して人事権まで政権側に握られ、起訴・不起訴の決定など公訴権の行使にまで掣肘(せいちゅう)を受けるようになったら検察は国民の信託に応えられない。
 正しいことが正しく行われる国家社会でなくてはならない。
 黒川検事長の定年延長閣議決定、今回の検察庁法改正案提出と続く一連の動きは、検察の組織を弱体化して時の政権の意のままに動く組織に改変させようとする動きであり、ロッキード世代として看過し得ないものである。関係者がこの検察庁法改正の問題を賢察され、内閣が潔くこの改正法案中、検察幹部の定年延長を認める規定は撤回することを期待し、あくまで維持するというのであれば、与党野党の境界を超えて多くの国会議員と法曹人、そして心ある国民すべてがこの検察庁法改正案に断固反対の声を上げてこれを阻止する行動に出ることを期待してやまない。

 【追記】この意見書は、本来は広く心ある元検察官多数に呼びかけて協議を重ねてまとめ上げるべきところ、既に問題の検察庁法一部改正法案が国会に提出され審議が開始されるという差し迫った状況下にあり、意見のとりまとめに当たる私(清水勇男)は既に85歳の高齢に加えて疾病により身体の自由を大きく失っている事情にあることから思うに任せず、やむなくごく少数の親しい先輩知友のみに呼びかけて起案したものであり、更に広く呼びかければ賛同者も多く参集し連名者も多岐に上るものと確実に予想されるので、残念の極みであるが、上記のような事情を了とせられ、意のあるところをなにとぞお酌み取り頂きたい。

 令和2年5月15日
 元仙台高検検事長・平田胤明(たねあき)
 元法務省官房長・堀田力
 元東京高検検事長・村山弘義
 元大阪高検検事長・杉原弘泰
 元最高検検事・土屋守
 同・清水勇男
 同・久保裕
 同・五十嵐紀男
 元検事総長・松尾邦弘
 元最高検公判部長・本江威憙(ほんごうたけよし)
 元最高検検事・町田幸雄
 同・池田茂穂
 同・加藤康栄
 同・吉田博視
 (本意見書とりまとめ担当・文責)清水勇男
 法務大臣 森まさこ殿

2020年5月15日金曜日

オンライン授業ルーチン

今日で,オンライン授業の4回目のルーチンが終了した。古典力学(水2限,34名),科学のための数学(木2限,50名),電磁気学(金3限,42名)である。3科目だけでも連日めちゃくちゃ忙しいのであった。そのルーチンを整理すると次のようになる。

【オンライン授業ルーチンのまとめ】
  ◎事前の授業範囲の確定 1時間
  ①事前の課題の解答案作成,1〜2時間
  ②事前のノート+問題作成(5p)4〜6時間
  ③事前の5ページ分の音声収録 1〜2時間
  ④事前のファイル転送→mp4→OneDrive 1時間
  ⑤事前のmoodleサイトの編集+次回分 1時間
  ⑥当日の確認作業,レポート・質問収集 1時間
  ⑦当日のチャット 1〜2時間
  ⑧当日の成績表作成 1時間
  ⑨当日の質疑応答 1時間
  ⑩次回までの課題収集,質問確認 1〜2時間

もし,次年度も担当するのであれば,かなり負担が軽減されると思うが,残念なことに,非常勤は今年までなので,なんとも無駄なエネルギーを費やしている感がいなめない。

喜連川先生が司会している,国立情報学研究所の「4月からの大学等遠隔授業に関する取組状況共有サイバーシンポジウム」も連続して視聴しているが,全国的にたいへんな状況である。でも,新しい気付きもたくさんあるし,これによって,大学教育が本質的に見直される契機としてはよいかもしれない。9月入学にエネルギーを注いでいる場合ではない。今こそICTの活用に全力で取り組むべきなのだと思う今日この頃。20年前の「インターネットと教育」ブームは,結局は何の力にも成り得なかったとしても,この日につながっていることは間違いない。

[1]データダイエットへの協力のお願い:遠隔授業を主催される先生方へ(NII)



2020年5月14日木曜日

緊急事態宣言解除(1)

5月14日,全都道府県に出されていた新型コロナウイルス対策緊急事態宣言が,39県で解除された。この中には13の特定警戒都道府県のうち,茨城県,石川県,愛知県,岐阜県,福岡県を含んでいる。ということで,北海道,東京都,神奈川県,埼玉県,千葉県,大阪府,兵庫県,京都府はおあずけだ。

しかし,大阪府は独自のモデルによる出口戦略の7日間連続条件が満たされたとして,休業要請の段階的な解除をはじめた。これに関する吉村の説明力は,あべちゃんのレベルをはるかに越えているので,支持者が増えるわけだ。これが維新ののしあがる契機となるのだとしたら,歴史はなんとひどいことをしてくれたものだということになるのかもしれない。

2020年5月13日水曜日

パトカー

駐車場の入口付近に放置自転車が2週間ほど滞在されていて,車の出し入れに不都合があるということで,駐車場のオーナーに1週間ほど前に連絡差し上げるも,状況が変化しなかったので,天理警察署に防犯登録番号と車体番号と事情を連絡したところ,早速パトカーで3名のマスク警察官が見に来て下さったのであるが,調べていただいた結果,盗難届は出ておらず所有者の電話番号も使われていないということで,あとは,駐車場の管理者に連絡して処分しもらって下さいという,ウェブで検索したようなご回答をいただいたのであり,こちらとしても,この忙しい時期にわざわざ出向いていただいたことに,手厚くお礼を申し上げながら,この案件が終了してしまった。チーン。

2020年5月12日火曜日

えっ,この非常時にさえICTを使わないのなぜ?

文部科学省の令和2年度ICT活用アドバイザー事業「学校の情報環境整備に関する説明会(当日資料)」が5月11日(月)に開催され,youtubeでも配信されていた。また,まさきとみずもとかづきさんによるnoteで一部(重要な部分)が文字おこしされている。

文部科学省初等中等教育局情報教育・外国語教育課長の髙谷浩樹さんの説明はなかなか気合いが入っていた。配布資料にはなかったが,以下の部分がキモでした。



図 高谷課長の声が聞こえてきた

これからはICTを使わないことに説明責任が伴う(地方自治体に向けて),説明責任が伴うのは本件の文部科学省の私であり地方教育行政をになうあなた達である。我々は一蓮托生なのである。今までが間違っていたのだ。やろうとしないのは子どもに対する罪である。

豊福晋平さんは辛口のコメントをしていたが,みんながんばってほしい。

2020年5月11日月曜日

ヨビノリ(2)

ヨビノリ(1)からの続き

去年この記事を書いたのは教育系YouTuberがちょっと話題になっていたころだった。今日は,ヨビノリたくみさんが,2020年の2月14日に文部科学省で開かれた政策立案教養研修で講演しているYou Tube番組に行き当たった。なかなか参考になった。

この時点でのチャンネル登録者が30万人(その3ヶ月後の現在は42.5万人に達しているのだ。新型コロナウイルス感染症がもたらすオンライン教育への地殻変動の大きさがわかる),動画本数が400本,平均再生回数13万回/日,総再生回数3300万回(今日の時点では5000万回近くになっている)。

大学の理系学部の授業のシラバスに掲載され,参考資料としての活用が促されているようだ。また,視聴者層は,中高生20%,大学生・大学院生40%,社会人40%となっている。先端研究者(大学教員)へのインタビューや,ノーベル賞の説明など,幅広くこのニッチ市場を開拓している。また,ヨビノリはヨビノリたくみ+ヨビノリやすで構成されていたことをあらためて認識した。

自分でオンライン授業のためのノート+音声の紙芝居コンテンツを毎日3科目分つくってみると,ヨビノリコンテンツがさすがによくできていることを改めて感じることになった今日この頃。

2020年5月10日日曜日

検察庁法改正案に反対する

twitterでのハッシュタグ署名「#検察庁法改正案に抗議します」380万件を越えたようだ(NHK 2020.5.10 17:00ごろの記事にて※)。

森友−加計−桜などの一連の流れの総決算で,自民−公明−維新が国会の強行突破を図っている。ひどい話である。制度としても非常に大きな問題をかかえてしまう。

検察庁法検察庁の組織と検察官の任免の手続きを定めている。今回の改正案は,国家公務員法等の一部を改正する法律案の中にあって,その問題点のキモは,「役職定年を導入し,検事正については法務大臣の判断,次長検事および検事長については内閣の判断で,個別に役職定年を延長することができるようにしたところ(なお,現在の検察庁法には役職定年の制度はない)」のようだ。
第四条 検察庁法(昭和二十二年法律第六十一号)の一部を次のように改正する。
・・・
法務大臣は、前項の規定にかかわらず、年齢が六十三年に達した検事正の職を占める検事について、当該検事の職務の遂行上の特別の事情を勘案して、当該検事を他の職に補することにより公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として法務大臣が定める準則(以下この条において単に「準則」という。)で定める事由があると認めるときは、当該検事が年齢六十三年に達した日の翌日から起算して一年を超えない範囲内で期限を定め、引き続き当該検事に、当該検事が年齢六十三年に達した日において占めていた職を占めたまま勤務をさせることができる。
法務大臣は、前項の期限又はこの項の規定により延長した期限が到来する場合において、前項の事由が引き続きあると認めるときは、準則で定めるところにより、これらの期限の翌日から起算して一年を超えない範囲内(その範囲内に定年に達する日がある検事にあつては、延長した期限の翌日から当該定年に達する日までの範囲内)で期限を延長することができる。
・・・
内閣は、前項の規定にかかわらず、年齢が六十三年に達した次長検事又は検事長について、当該次長検事又は検事長の職務の遂行上の特別の事情を勘案して、当該次長検事又は検事長を検事に任命することにより公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として内閣が定める事由があると認めるときは、当該次長検事又は検事長が年齢六十三年に達した日の翌日から起算して一年を超えない範囲内で期限を定め、引き続き当該次長検事又は検事長に、当該次長検事又は検事長が年齢六十三年に達した日において占めていた官及び職を占めたまま勤務をさせることができる。
内閣は、前項の期限又はこの項の規定により延長した期限が到来する場合において、前項の事由が引き続きあると認めるときは、内閣の定めるところにより、これらの期限の翌日から起算して一年を超えない範囲内(その範囲内に定年に達する日がある次長検事又は検事長にあつては、延長した期限の翌日から当該定年に達する日までの範囲内)で期限を延長することができる。 
などのあたりだろうか。


図 twitterndにみられるtwitter改竄の痕跡?(左ビフォアー,右アフター)

※その後400万件を越えたあたりで, https://twittrend.jp からは消されてしまったようだ。あいかわらず,twitter.jpの恣意的・政治的な運営は本当にひどいことになっている。その痕跡が図の地域別の一部に残っているという指摘があった。

[1]検事長の勤務延長に関する閣議決定の撤回を求め、国家公務員法等の一部を改正する法律案に反対する会長声明あらためて検察庁法の一部改正に反対する会長声明(日本弁護士連合会)
[2]我が国の検察制度の特色(検察庁)
[3]いったい検察庁法改正案の何に抗議しているのか(徐東輝)
[4]安倍首相による 検察,警察の私物化−新型コロナ危機の陰で進む民主主義・法の支配の崩壊(小西洋之)
[5]「#検察庁法改正案に抗議します」をめぐって知っておいてほしいこと(山尾志桜里)
[6]twittrend(各地域のついっトレンド)
[7]twitter trending hashtag (こちらは改竄されておらず,約550万件に到達)

2020年5月9日土曜日

ハナノナ

このところCOVID-19の話ばかり書いてきたのでちょっと食傷気味である。

今日は別の話題です。「無料でカメラを向けた花の名前を即座にAIが教えてくれるアプリハナノナを使ってみた」という記事があったのでさっそくiPhoneにインストールしたところ,なかなかすごいのだった。ベランダのムラサキカタバミを早速言い当てた。

千葉工業大学のステアラボ(人工知能・ソフトウェア技術研究センター)で2017年に開発されたものらしい。ウエブサービスハナノナとして始まった。最近,認識できる花の種類のが770種類にまでアップデートされ,iPhoneアプリも登場した。この手のアプリはのどから手が出るほどほしかった。まあ,ないことはなかったのです。これまでに,京都大学発祥?のいきものコレクションアプリBIOMEを使ったこともあるのだけれど,機能を欲張りすぎた割には精度がいまいちで,アプリ画面のこやしになっていた。

その点,ハナノナは単純な機能がよいのである(草木にも拡張してほしい)。この調子でトリノナ(鳥類),ムシノナ(節足動物・両生類・爬虫類),クモノナ(雲です),ホシノナ(☆です),イシノナ(岩石鉱物),トモノナ(ホ乳類),ウオノナ(魚類・水生生物)など作っていただけるとうれしいなあ。これらができた後でモノノナ(万物)に統合されるのはOKです。これで小学校の理科はOKです。


図 本日の朝の散歩におけるハナノナの成果の一部(2020.5.9撮影)

追伸:モノノナのイメージが出てきた。目に映るものの名前をできる限り知りたい(デイリーポータル,2020.05.22)

2020年5月8日金曜日

小田垣さんのSIQR

朝日新聞に,九州大学名誉教授の小田垣さんの計算として「PCR検査を倍にすれば、接触「5割減」でも収束可能?」という記事がでた。twitterでも注目を集めていた。

小田垣さんのホームページにその論考があった[1]。SIQRモデルということで,感染者を2段階に分けていた。我々のSIIDR2モデルと本質的に同じではないか。感受性保持者S(t)から直接我々の重症患者I2(t),すなわち小田垣さんの隔離感染者Q(t)に遷移する項があって,ここは違うのだが,議論が始まる前の段階でこの項を落としているので結局同じです。違うのはこちらには死亡数D(t)への遷移を含んでいることくらいである。

そこで両方のモデルで使用しているパラメタを比較してみた。左が小田垣さんのSIQR,右が我々のSIIDR2である。
\begin{equation}
\begin{aligned}
N\beta \quad (0.07) &= \beta \quad (0.4-0.6)  \\
p \quad (0.096) &= \dfrac{1}{\alpha_2} \quad (0.04) \\
\gamma \quad (0.04) &= \dfrac{1}{\alpha_1} \quad (0.16) \\
\gamma \quad (0.04) &= \dfrac{1}{\gamma_1}\quad  (0.064) \\
noparameter (0) &= \dfrac{1}{\gamma_2}\quad   (0.00267) \\
\end{aligned}
\end{equation}
感染率の$\beta$が一桁違うことがわかる。その他はファクターが異なるくらいである。I(t)からR(t)への遷移時間とQ(t)からR(t)への遷移時間が同じとしていることもやや疑問に感じる。また,小田垣氏は論考の中で,基本再生産数(実効再生産数)は$N\beta/p$でなく$N\beta/(p+\gamma)$とすべきだと主張しているが,これはどうなのだろうか。

とりあえず,感染初期のS(t)=Nのときにあてはめて,接触5割減の議論に持ち込んでいる部分は興味深いが,実際にこのパラメータを使って日本の感染データの全体像を説明できるのだろうか。我々のコードを少し修正して彼らのモデルとパラメタを使った計算を再現してみた(初期値の細かな調整は我々のモデルを前提としているがとりあえずはそこはそのままにしておく)。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
using DifferentialEquations
using ParameterizedFunctions
using Plots; gr()

sky = @ode_def SIQR_model begin
  du0 = 1 # u0:time
  du1 = -β*u1*u2/n # u1:Noimmunity(Susceptible)
  du2 = β*u1*u2/n -u2/α2 -u2/α1 # u2:(Infected)
  du3 = u2/α2 -u3/γ1 # u3:(Quarantined)
  du4 = u3/γ2 # u4:Dead(not in use)
  du5 = u2/α1 +u3/γ1 # u5:Recovered
  du6 = u2/α2 # u6:Accumulated Quarantined
  du7 = u3/γ1 # u7:Accululated Recovered
end n α1 α2 β γ1 γ2 λ τ

function epidm(β,ν,λ,τ,T)
n=10000.0 #total number of population
α1=1/0.04   #5.0/0.8 #latent to recovery (days/%)
α2=1/0.096  #5.0/0.2 #latent to onset (days/%)
β=0.07  #0.45  #infection rate (/day・person)
γ1=1/0.04   #15.0/0.96 #onset to recovery (days/%)
γ2=15.0/0.04   #onset to death (days/%) (not in use)
u0 = [0.0,n-11ν,4ν,2ν,0.0,5ν,ν,0.0] #initial values
p = (n,α1,α2,β,γ1,γ2,λ,τ) #parameters
tspan = (0.0,T) #time span in days
prob = ODEProblem(sky,u0,tspan,p)
sol = solve(prob)
return sol
end

#japan-data(start=3/1)
xj=[0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,
14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,
28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,
42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,
56,57,58,59,60,61,62]
yj=[0.0190,0.0202,0.0213,0.0225,0.0252,0.0277,0.0324,
0.0361,0.0387,0.0408,0.0451,0.0492,0.0536,0.0568,
0.0619,0.0646,0.0658,0.0658,0.0693,0.0754,0.0790,
0.0830,0.0864,0.0895,0.0947,0.103,0.110,0.119,
0.134,0.148,0.155,0.173,0.189,0.208,0.232,
0.260,0.290,0.310,0.338,0.378,0.424,0.477,
0.536,0.576,0.607,0.643,0.681,0.728,0.777,
0.822,0.853,0.882,0.912,0.946,0.983,1.018,
1.046,1.062,1.078,1.099,1.118,1.133,1.154]
zj=[0.040,0.048,0.048,0.048,0.048,0.048,0.048,
0.048,0.056,0.071,0.095,0.119,0.151,0.167,
0.175,0.190,0.222,0.222,0.230,0.262,0.278,
0.286,0.325,0.333,0.341,0.357,0.365,0.389,
0.413,0.429,0.444,0.452,0.452,0.516,0.548,
0.556,0.579,0.635,0.643,0.675,0.698,0.746,
0.778,0.810,0.865,0.944,1.079,1.175,1.222,
1.278,1.357,1.476,2.198,2.278,2.516,2.651,
2.762,2.786,2.984,3.087,3.294,3.429,3.603]/100
plot(xj,yj,st=:scatter,label="Confirmed-japan")
#plot!(xj,zj,st=:scatter,label="Deaths-japan")

β=0.07
ν=0.01
T=60

@time so=epidm(β,ν,λ,τ,T)
#plot!(so,vars=(0,2))
#plot!(so,vars=(0,3))
plot!(so,vars=(0,4))
#plot!(so,vars=(0,5))
#plot!(so,vars=(0,6))
plot!(so,vars=(0,7))
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

結果は以下の通りである。確かに初期の段階ではデータを説明しているが,その後の振る舞いは説明できない。このモデル(のパラメタ)はあまりよろしくないのかもしれない。

図 日本の新規感染数累計の推移(3/1-5/1)u6をデータと比較する


[1]新型コロナウイルスの蔓延に関する一考察(小田垣孝,2020.5.5)
[2]隔離と市中の感染者を分ける SIR モデル(佐野雅己,2020.4.29)
[3]3.11以後の科学リテラシー No. 89(牧野淳一郎,2020 科学5月号)
[4]感染症の数理シミュレーション(8)(2020.3.15)

2020年5月7日木曜日

中野さんのK値

阪大の杉山清寛さんのFacebookから,RCNPの中野貴志さん(ペンタクオークでおなじみ)がCOVID-19の収束状況を判定するK値というのを考案しているという情報がみつかった。あれ,こちらで計算していたものと本質的に同じ量ではないか。彼のK値は次式で与えられる[2]。総感染者数は我々の(というか普通報道されている)新規感染数累計(Confirmed)のことだ。3月の末に,新規感染数累計の増倍率という記事[1]を書いていた(忘れていた)。

    K = 1 - (1週間前の総感染者数) / (当日の総感染者数)

こちらで計算を続けていたのは,r = (当日の総感染者数)/ (1週間前の総感染者数) = 1/(1-K) である。最近1に収束してきて(下に有界な単調減少数列)おもしろい情報がとれないので更新を停止したところであった。なるほど,こうすれば,初期段階の感度は悪いが,収束段階の感度はよくなる。また,中野さんの最近の論考[3]ではさらに考察が進化していた。まあ,物理屋さんがやるとだいたいこういう発想になるのだろう。



図1 アジアの新規感染数累計増倍率の推移(2020.3.1-5.4)


図2 ヨーロッパの新規感染数累計増倍率の推移(2020.3.9-5.4)

その3月下旬から4月にかけて日本だけが他の国と違う振る舞いを見せていてどきどきしたが,やがて収まった。逆にシンガポールの異常を発見したのもこれを観察していたときだった。

[1]新規感染数累計の増倍率(2020.3.31)
[2]COVID-19 感染状況の推移について(中野貴志,2020.4.19)
[3]K 値で読み解く COVID-19 の感染状況と今後の推移(中野貴志・池田陽一,2020.5.6)
[4]新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について(吉森保,2020.5.10)

2020年5月6日水曜日

米国の集団免疫率(3)

米国の集団免疫率(2)からの続き

タイトルはもう変更したほうがいいかもしれない。というのも,抗体検査の結果,ニューヨーク州では12.3%が抗体を持っている(感染済という結果がでているからだ。こちらの結果とはほぼ1桁違うので,我々のモデルの前提や仮定のどれかががまったく間違っているのではないか。しかし,モデルを検討する余力がないので(遠隔授業の準備で手いっぱい),そこは放置したまま,米国の新しいデータに基づいたパラメタ推定を行う。というのも,これまでの6万人から6.5万人という発表に代わり,再び死亡者が10万人を越えるという予想が出ているからだ。前回と同様に,HEMLのCOVID-19 projections のページを見れば,確かに米国全体の死亡数は8月には13.4万人になりそうだとある。

前回同様のSIIDR2モデルで計算する。使用するWHOのデータ(人口1万人当り)はこれ。
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ya=[0.014,0.021,0.030,0.038,0.051,0.051,0.051,
0.106,0.107,0.215,0.317,0.462,0.462,0.958,
1.280,1.576,1.929,2.074,2.587,3.136,3.722,
4.268,4.953,5.684,6.483,7.335,8.310,9.327,
10.13,11.03,11.99,12.93,14.00,14.96,15.92,
16.81,17.55,18.33,19.20,20.19,21.10,21.96,
22.80,23.58,24.31,25.19,26.12,27.29,28.28,
29.16,29.85,30.47,31.42,32.39,33.20,34.16]
za=[0.0006,0.0008,0.0009,0.0011,0.0012,0.0012,0.0012,
0.0018,0.0018,0.0030,0.0046,0.0061,0.0061,0.0122,
0.0143,0.0204,0.0268,0.0301,0.0377,0.0506,0.0641,
0.0728,0.0865,0.117,0.146,0.178,0.213,0.254,
0.290,0.329,0.387,0.445,0.504,0.562,0.620,
0.667,0.712,0.785,0.856,0.922,0.984,1.038,
1.089,1.141,1.216,1.284,1.337,1.402,1.456,
1.492,1.532,1.591,1.679,1.742,1.792,1.842]
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パラメタはこれ,前回と少し変えている。
#β=0.61,ν=0.12,λ=49,τ=16,α2=5.0/0.20,γ2†=15.0/0.10 

結果はこれ,確かに15〜16万人くらいになりそうだ。
図 米国の感染カーブ(u3=重症感染数,u4=死亡数,u6=新規感染数累計,1万人当)

P. S. 日本でも,神戸の病院の外来患者の約3%に新型コロナウイルス感染症の抗体が検出されたとある。なかなか大きな数字だ。これが1%だとしても,大都市部の数十万人が感染済みということ。

2020年5月5日火曜日

CFR(致命率)(1)

一つの集団におけるある感染症の致命率(Case Fatality Rate)とは,その集団における感染者数に対する,その感染症が原因となる死亡者数の比率である。COVID-19における各国の致命率の時間推移が次のサイトMotality Risk of COVID-19 (Our World in Data)にある。そこでいくつかの代表的な国々を選んで図示してみた。

図 各国のCFRの推移(3/20-5/2)

アジアが欧米に比べて明らかに低いのは何故かという問題提起があったが,これをみれば,米国と中国は同じオーダーである。ここに載せていない,台湾,香港,シンガポールが非常に小さいのは確かである。

2020年5月4日月曜日

新型コロナ感染症の時系列

自分で計算できる実効再生産数からの続き

高橋健太郎さんが12日シフトで説明できるということだったので,これまでの経緯を時系列でまとめ,前回の実効再生産数の計算値の日付を12日だけ引き算した日時にあてはめてならべてみたものを,日付[数値]として埋め込んだ表を作った。
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1/30 新型コロナウイルス感染症対策本部の設置
2/04 ダイヤモンドプリンセス横浜で再検疫
2/16 [1.0]
2/19 ダイヤモンドプリンセス下船開始
2/21 [2.1]
2/26 全国的イベント自粛(Perfume EXILE)
2/29 [1.1]
3/01 ダイヤモンドプリンセス全員下船
2/28 北海道知事の緊急事態宣言
3/02 要請に基づく全国学校休業(-春休み)
3/05 [1.0]
3/08 大相撲無観客場所初日
3/13 [2.1]
3/14 新型インフルエンザ等対策特別措置法改正
3/17 特措法にもとづく新型コロナウイルス感染症対策本部へ
3/20 [1.7]
3/24 東京五輪を2021年に延期
3/25 東京都重要局面発言/春休み
3/28 [1.5]
3/29 志村けん
3/31 [1.0]
4/05 [1.0]
4/07 7都府県に特措法による緊急事態宣言(-5/6)
4/16 [0.5]
4/16 全国に特措法による緊急事態宣言(-5/6)
5/04 全国の緊急事態宣言延長(-5/31)
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細かいところまで対応させて解釈するのはきびしいかもしれない。

[1]新型コロナウイルス(COVID-19)への正しい理解をするためのオンライン学習教材について(島根県立出雲高等学校,大日康史・菅原民枝)