2025年4月8日火曜日

そば楽

3月下旬の話。冷蔵庫が空になったので買物に行きましょうと車で出かけた。今年は3月に入っても寒い寒いと縮こまっていたら,いつの間にかドライブ車中の日差しが暑く感じられる。気候の変化には滅法弱くなってしまった老人夫婦である。

買物のついでに昼食もどうでしょうとなったが,奈良には適当なお店があまりない。どこにしようかとあれこれ悩むのが日常茶飯事だ。此の度もやはり思いつかないので,とりあえずドライブしながら探すことにして,目的地を大和郡山の慈光院に設定する。

そこまでは良かったが,現地に着いてみると面倒な細い坂道を上がったところが駐車場でちょっとめげてしまう。仕方がないので,慈光院をパスしてともかく食べるところを探すことに。グーグルマップで見つけた近くの蕎麦屋に向かったが,大きな道路に面した小さな間口の店で駐車場もない。スルーする。

口が蕎麦になってしまったので,第二候補を探すと郡山城の裏に「そば楽」という店を見つけた。案内に従いわかりにくい駐車場にとりあえず車を止めて,店に向かうと普通の民家ではありませんか。大丈夫か,どうする,やめようか,とかいいながら玄関を開けるとお客さんは2-3組あるようで一安心。

お爺さんとお婆さんと息子がやっている石臼引き手打ちそばの店だった。銀行員を定年退職した御主人が自宅を改装して始められたようだ。さっそくとろろそばかけそばを注文したが,これが絶品なのである。麺は透き通るようでコシがあり出汁も自然でくせがない。なかなかこんな美味しい蕎麦屋はありません。

普通の天ぷら蕎麦だと高畑の吟松がおいしかったのは覚えている。まあ,そこまで蕎麦探検をしているわけではないけれど,これまでに食べたベスト5には入る。次回はおすすめのざるそばセットでそばがきや蕎麦団子に挑戦してみよう。



写真:そば楽の玄関に掛けられた写真


2025年4月7日月曜日

教皇選挙

夫婦で観たい映画が一致したのが教皇選挙コンクラーベ)。最近,世界一の売り場面積の無印良品の店ができた橿原イオンモールの映画館では上映時間が夜の9:00開始になっていた。これは危ない。上映期間がもう終る兆候だ。しかたがないので,京都府と奈良県の境界線上にある高の原イオンの映画館に向かった。

相変らず頭が悪いGoogle Mapに誘導され,どうにかこうにか駐車して映画館に着いたのが開始数分前。奈良県とは違ってなんだかえらい混んでいる。キャッシュレスの券売機に並んで,座席を指定したところまではよかったが,支払いのQRコードを選ぶとPayPayが選択できない。これは事前予約のQRコードか。戻って,電子マネーを選択するとWAONしか出てこない。1つ戻るとPayPayもリストには見えるがどうやって選ぶのかわからない。おろおろしていたら,安全のため隣の現金も使える券売機に並んだ家人に引っ張られて,結局現金払いになった。老人は映画の切符を買うところで撥ねられてしまうのだった。

事前の情報では,最後がびっくりということだったので,コンクラーベで誰が残るかは薄々わかったのだけれど,最後の最後はちょっとびっくり。これでは,トランプが猛威を振るうアメリカのアカデミー賞では選ばれにくいかもしれない。まさに,多様性戦争が描かれていた。なお,英国アカデミー賞では作品賞を受賞している。



図:教皇選挙の映画のプロモーションをChatGPT 4oで加工したもの

2025年4月6日日曜日

ウイーン幻想派

3月26日にChatGPT 4o の画像生成機能がアップグレードされた。画像生成にやや時間はかかるものの,画像中のテキスト文字が怪しく化けることはなくなり,漫画やアニメのような表現がうまくなった。このため巷にはジブリ風のキャラクターが氾濫している。まあ,○○風ということだけでは著作権的な問題は発生しないかもしれない(注3)。

自分の顔をジブリ化するヒトばかりでは能がない。ウィーン幻想派のルドルフ・ハウズナーの「赤い道化師の帽子」は学生時代に部屋の壁に貼っていた(アグネス・ラムに取って代わられるまで)お気に入りのポスターだ。これを自分の顔写真と合成するよう依頼したのが下図右のイメージだ。怪しさ満点だ。


図:ハウズナーの「赤い道化師の帽子」(左)とChatGPTの合成絵画(右)
ChatGPT 4oの画像生成機能がアップグレ—ドされた結果


1972年に大学に入って浮かれた新入生は,あれこれの部活に顔を出したり,街を探検したり,講演会や展覧会を訪れたりと,楽しい日々を過ごしていた。その一つが,1972年に兵庫県立美術館に巡回してきたウィーン幻想絵画展だった。ルドルフ・ハウズナー(1914-1995),ヴォルフガング・フッター(1928-2014),アントン・レームデン(1929-2014),エーリッヒ・ブラウアー(1929-2021),エルンスト・フックス(1930-2015)の5人の作品が展示され,非常に強い印象を受けた。

それまで好きだったのは,ダリとマグリットだったので,その延長線上でこの幻想絵画展がぴったりとハマった。特にハウズナーがわかりやすくて,上図のポスターまで買ってしまった。展覧会の図録集を買うところまで思い至らなかったのが惜しい。後年,古書店で講談社の「現代の美術2 幻想と人間」を見つけて,5人と再会することができた。


P. S. 展覧会の後,5人の名前を覚えておこうと手のひらに書きとめていたら,次の日,阪大マンドリンクラブの上條君に見つかって,これはウィーン幻想派じゃないのと指摘されてしまった。

[1]ウィーン幻想派 −その背景と5人の画家−(松田俊哉)
[2]OpenAIの新画像生成機能〜4oイメージジェネレーション(シンギュラリティサロン)

2025年4月5日土曜日

相互関税

NHKや民放のニュースのコメンテーター程度の内容ならば,生成AIのチャットボットで十分かもしれない。

Q(koshix):
米国のトランプ政権は,国内製造業を振興し,財政赤字を縮小するための,最も重要な施策として相互間税政策を開始する。これは,各国に対する貿易赤字額をその国からの輸入額で割ったものの約1/2に相当する関税率を従来の関税に追加で付加するものだ(トランプの説明では,非関税障壁が云々と)。ただし,中国はさらに20%上乗せされ合計54%にもなる。カナダ・メキシコは既に25%が定まっている。なお,鉄鋼・自動車はこれとは別ですべての国で25%の関税率になっている。
このような相互関税政策によって,トランプ政権の本来の目的がどの程度まで達成できるかを推論・評価してください。なお,この相互関税が影響する要素として,各国との為替レート,米国の株価,米国のインフレ率,米国への投資,サプライチェーン,製造技術,国内政治,地政リスクなどを踏まえた総合的で深い分析をお願いします。

A(Gemini 2.5 Pro Experimental,50s):
トランプ政権の「相互関税政策」に関する推論・評価

ご提示いただいたトランプ政権の「相互関税政策」は、米国の国内製造業振興と貿易赤字削減という明確な目標を掲げていますが、その達成可能性と影響は極めて複雑であり、多くの副作用を伴う可能性が高いと考えられます。以下に、指定された要素を踏まえ、総合的な分析と評価を行います。

1.政策の概要と特徴

・基本メカニズム:相手国との貿易赤字額を輸入額で割った値の約1/2を追加関税として課す(赤字が大きいほど、また輸入額に対する赤字比率が高いほど高関税)。
・国別例外
 ⚬ 中国:相互関税レートにさらに20%上乗せ(懲罰的性格)。
 ⚬ カナダ・メキシコ:25%の固定関税(既存の枠組みや隣国関係を反映?)。
・品目別例外:鉄鋼・自動車は全対象国一律25%(重要産業保護)。
・目的:輸入抑制による国内生産代替の促進と、貿易赤字の是正。

2.目的達成度の推論・評価

(a) 国内製造業の振興

・短期的な期待:輸入製品の価格上昇により、国産品の価格競争力が高まり、国内生産が増加する可能性。特に鉄鋼・自動車など直接的な保護を受ける産業や、輸入品との競合が激しい分野での効果が期待される。米国への生産拠点回帰(リショアリング)投資を促す可能性。
・中長期的な懸念・限界
 ⚬ コスト上昇:輸入部品・原材料のコストが上昇し、国内製造業全体のコスト増につながる。特に複雑なサプライチェーンを持つ産業(例: 自動車、電子機器)では、保護対象品目(鉄鋼)が高くても、他の部品(半導体等)の輸入コストも上がるため、最終製品の競争力が低下する可能性がある。
 ⚬ サプライチェーンの混乱:急激な関税導入は、確立されたサプライチェーンを寸断・混乱させる。代替サプライヤーの確保や国内での生産体制構築には時間とコストがかかり、短期的には生産停滞や効率低下を招く。
 ⚬ 報復関税:ほぼ確実に主要貿易相手国からの報復関税を招く。これにより米国の輸出産業(特に農産物、ハイテク製品、航空機など)が打撃を受け、国内製造業全体としてはプラスマイナスでマイナスになる可能性が高い。
 ⚬ 技術・イノベーション:保護主義は国内産業を一時的に守るかもしれないが、国際競争からの隔離は、長期的に技術革新や生産性向上のインセンティブを削ぐ可能性がある。製造技術の高度化には、関税だけでなく、研究開発投資、人材育成、規制緩和など多面的なアプローチが必要。
 ⚬ 投資への影響:一部のリショアリング投資は期待できるが、政策の不安定さ、コスト上昇、世界経済の不確実性増大は、国内外からの大規模な新規投資をむしろ抑制する可能性がある。
・評価:短期的・部分的な効果はあり得るが、コスト上昇、サプライチェーン混乱、報復関税により、国内製造業全体の持続的な振興につながる可能性は低い。むしろ、一部産業を保護する代償として、他の製造業や輸出産業が犠牲になる可能性が高い。

(b) 貿易赤字の縮小

・短期的な期待:輸入関税による輸入価格上昇が、輸入量を減少させる効果。特に高関税が課される国からの輸入が減る可能性がある。
・中長期的な懸念・限界
 ⚬ 輸出の減少:報復関税により米国の輸出が減少し、貿易赤字削減効果を相殺、あるいは悪化させる可能性が高い。
 ⚬ 為替レートの調整:理論的には、米国の輸入が減ればドル需要が減り、ドル安が進む可能性がある。ドル安は輸出を有利にし輸入を不利にするため、貿易赤字縮小に寄与する。しかし、現実の為替レートは貿易収支だけでなく、資本移動(金利差、リスク回避、投資魅力度)に大きく影響される。関税によるインフレ懸念から米金利が上昇したり、混乱の中で「安全資産」としてドルが買われたりすれば、逆にドル高が進み、関税による輸入抑制効果を減殺し、輸出をさらに困難にする可能性がある。
 ⚬ マクロ経済要因:貿易赤字は、根本的には国内の貯蓄と投資のバランス(貯蓄<投資)を反映している。関税はこの根本構造に直接働きかけるものではない。財政赤字が拡大すれば(トランプ政権下では減税等でその傾向があった)、国内貯蓄は減少し、海外からの資本流入に頼る構造が強まり、結果として貿易赤字(経常赤字)が維持・拡大する可能性がある。
 ⚬ 輸入先のシフト:特定の国(例: 中国)からの輸入が減っても、関税が低い他の国(例: ベトナム、メキシコ等)からの輸入が増えるだけで、全体の輸入額や貿易赤字額が大きく減らない可能性がある(貿易転換効果)。
・評価:輸入を抑制する効果はある程度期待できるが、報復関税による輸出減少、為替レートの不確定な変動、マクロ経済構造の変化なしでは、持続的かつ大幅な貿易赤字削減を達成することは困難。貿易赤字が縮小したとしても、それは経済全体の縮小(輸入も輸出も減少)の結果である可能性もある。

3.各要素への影響分析

・為替レート:上述の通り、影響は不確実。関税によるドル安圧力と、金利上昇・リスク回避・資本流入によるドル高圧力がせめぎ合う。政策の不安定さはボラティリティを高める。
・米国の株価:短期的には政策への期待や特定セクターへの恩恵で上昇する場面もあるかもしれないが、中長期的には、①企業収益の悪化(コスト増、輸出減)、②インフレ進行懸念、③金融市場の不確実性増大、④世界経済減速リスク、などから下落圧力が高まる可能性が高い。
・米国のインフレ率:輸入製品価格の上昇、国内製品への価格転嫁、競争低下による国内企業の価格引き上げ余地の発生など、明確なインフレ押し上げ要因となる。これは消費者の購買力を低下させ、景気を冷やすリスクがある。インフレ対応のための金融引き締め(利上げ)は、さらに景気を抑制し、ドル高を招く可能性も。
・米国への投資:国内製造業振興策として一部のリショアリング投資は起こりうるが、政策の予測不可能性、コスト上昇、サプライチェーンリスク、世界経済への悪影響などを考慮すると、全体的な投資(特に海外からの直接投資)は抑制される可能性が高い。
・サプライチェーン:短期的には大きな混乱とコスト増は避けられない。企業はサプライチェーンの再構築(脱中国、地域分散化など)を迫られるが、これには時間とコストを要する。サプライチェーンの脆弱性が増し、予期せぬ供給停止リスクが高まる。
・製造技術:短期的には関税が技術進歩を直接促すとは考えにくい。長期的には、保護による競争低下がイノベーションを阻害するリスクと、コスト増に対応するための自動化・効率化投資が進む可能性の両面があるが、前者のリスクが懸念される。
・国内政治:支持基盤である製造業労働者や特定地域(ラストベルト等)からは一定の支持を得られる可能性がある。しかし、インフレによる生活費上昇、輸出産業や関連サービス業での雇用喪失は、広範な国民の不満を高める。共和党内でも自由貿易派からの反発、民主党からの強い批判が予想され、政治的な分断を深める。
・地政リスク:同盟国(カナダ、メキシコ、EU、日本、韓国など)との関係も悪化させる。特にカナダ・メキシコへの一律25%は、USMCA(新NAFTA)の精神にも反しかねない。中国との対立は決定的に先鋭化し、偶発的な衝突のリスクも高まる。WTOを中心とする多角的貿易体制をさらに形骸化させ、国際社会における米国のリーダーシップ低下を招く。各国が同様の保護主義的措置に走れば、世界的な貿易戦争・ブロック経済化のリスクが高まる。

4.総合評価

提示された「相互関税政策」は、国内製造業振興と貿易赤字削減という目標達成には、効果が限定的であるか、あるいは逆効果になる可能性が高い。その一方で、以下のような深刻な副作用をもたらすリスクが極めて大きい

・インフレの加速と国民生活への負担増
・サプライチェーンの混乱と企業コストの増加
・報復関税による輸出産業への打撃と雇用喪失
・金融市場の不安定化と投資の抑制
・同盟国との関係悪化と国際秩序の動揺
・中国との対立激化と地政学リスクの増大

この政策は、複雑な経済の相互連関性を単純化し、関税という単一の手段に過度に依存しているように見える。貿易赤字の根本原因であるマクロ経済構造や、製造業の競争力強化に必要な技術革新・人材育成といった課題への取り組みなしには、本来の目的達成は困難であり、むしろ米国経済と国際関係に大きな損害を与える可能性が高いと評価される。



図:左 Imagen3 → 右 ChatGPT 4o(英文を校正させたもの)


P. S. 相互関税として設定された,各国に対する貿易赤字額をその国からの輸入額で割ったものの約1/2に相当する関税率というのは,ChatGPTに考えさせた結果だという説が流れていた。そうだとしても全く不思議ではない。トランプの取り巻きのバカなイエスマンの壁が思いつきそうなことだ。

[2]Annex-I Reciprocal Tariff Ajdusted(White House, 4/2/2025)
[4]Adjusting Imports of Aluminum into The United States(White House, 2/11/2025)
[5]Adjusting Imports of Steel into The United States(White House, 2/10/2025)

2025年4月4日金曜日

献立AI

ずいぶん昔から,透明な扉のスマート冷蔵庫が献立を作ってくれるというようなことを夢想していた。ついにこれがほとんど現実になってきた。

家人から,「ChatGPT に今ある食材を教えて献立と追加買物リストをを作らせる」という事例を教えてもらったので,早速自分でも試してみた。今ある食材を入力するのは面倒なので冷蔵庫の写真を1枚撮って渡した(アップロードした)。

Q(koshix):
添付の写真は,いま冷蔵庫にある食材です。これから
1週間分の献立と足りない材料をリスト化してください

A(ChatGPT 4.5o):
写真から確認できる食材は以下の通りです。

冷蔵庫内の食材リスト:(注:写真が不鮮明だったので正解率は2/3程度だ)
主食・主菜系:
・蒸し麺(ソース付き、3食分)○
・卵(6個入り)○
・納豆(パック)×
野菜類:
・レタス×(またはキャベツ○)
・小松菜×
・きゅうり○
・白菜(奥に見えるもの)×
乳製品・その他:
・バター○
・チーズらしきもの○
・ジャム(瓶詰め)○
・マーガリンらしき容器×
・ドレッシング(オレンジ色)○
・飲料(C1000レモンの瓶と紙パック飲料)○

提案する1週間分の献立(夕食中心)

月曜日
・野菜たっぷり焼きそば(蒸し麺、白菜、小松菜、卵炒めトッピング)
・きゅうりとレタスのサラダ(ドレッシング添え)
火曜日
・オムレツ(卵・チーズ使用)
・白菜と小松菜のお浸し
・納豆ごはん(納豆パック)
水曜日
・白菜ときゅうりの浅漬け
・鶏肉のバター醤油炒め(要追加購入)
・ごはん(要追加購入)
木曜日
・パスタ(マーガリン・チーズ利用、要パスタ追加購入)
・レタスと小松菜のサラダ(ドレッシング添え)
金曜日
・卵と白菜、小松菜入りチャーハン(ご飯追加購入)
・きゅうりスティック(マヨネーズか味噌、要追加購入)
土曜日
・鮭のホイル焼き(鮭、要追加購入)
・白菜・小松菜のバター炒め
・ごはん(追加購入済み)
日曜日
・親子丼(鶏肉、玉ねぎ追加購入)
・白菜ときゅうりの浅漬け(再度)

追加購入が必要な材料リスト:
主食類
・米(ご飯用)
・パスタ
肉・魚類
・鶏肉(胸肉やもも肉)
・鮭(切り身)
野菜類
・玉ねぎ
・にんじん(あればよりよい)
調味料・その他
・マヨネーズまたは味噌(きゅうりスティック用)
・醤油(もし在庫が少なければ追加)

まとめとポイント
・冷蔵庫内の食材で、ある程度バリエーション豊かで栄養バランスも考慮した献立を作成しました。
・野菜は白菜、小松菜、きゅうりを中心に使い回し、無駄なく使えるようにしています。
・主な不足分はタンパク質系(鶏肉・魚)、炭水化物系(米・パスタ)です。買い足せばバランス良い献立になります。

これで1週間の食事準備がスムーズに進められるかと思います。



図:貼付した写真のイメージ(現物だと叱られそうなので・・・)


2025年4月3日木曜日

NEXUS 情報の人類史

イスラエルの歴史学者,ユヴァル・ノア・ハラリ(1976-)は,サビエンス全史(2011)で有名だ。ガザのジェノサイドでの発言で,やはりイスラエル人なのかという失望があったけれど,バランスのとれた広い視野に立つ議論ができる。

報道ステーションのインタビューの様子がYouTubeにあがっていた。徳永有美キャスターはハラリのNEXUS 情報の人類史 をちゃんと読んで予習してきたのだが,質問の切れはイマイチだった。そこで,ChatGPTを使って概要を調べてみることに。

Q(koshix):
(Nexus の目次pdfファイルを添付)
Harari がその著書 Nexus で主張していることを詳しく教えてください。

A(ChatGPT 4.5):
ご提供いただいたファイル『Nexus: A Brief History of Information Networks from the Stone Age to AI』は、ユヴァル・ノア・ハラリ(Yuval Noah Harari)による書籍のようですが、アップロードされたPDFは、書籍のタイトルとリンク(https://oceanofpdf.com/)以外には具体的な本文が表示されておらず、中身の詳細を確認することができませんでした。
お手数ですが、本文が正しく表示されているPDFファイルを再度アップロードいただくか、または特に知りたい内容やテーマを具体的に教えていただければ、Harariの主張に関する詳しい情報を改めてお調べいたします。

Q(koshix):
Harariの本の本文のテキストデータは持っていないので,pdfにある目次とインターネット上にある書評やブログの中からその本の断片を探してまとめることはできますか?

A(ChatGPT 4.5):
​ユヴァル・ノア・ハラリの著書『NEXUS 情報の人類史』は、石器時代から現代のAI時代に至るまで、人類の歴史を「情報ネットワーク」の観点から再解釈した作品です。以下に、目次と各章の主な内容をまとめます。​(以下回答略)

Q(koshix):
各章の内容についてもう少し深く立ち入って教えてください。
(続けてくださいを2回)

A(ChatGPT 4.5):
(回答略)

Q(koshix):
これを元にして,現在のアメリカ トランプ=イーロン・マスクの未来を予想してください。

A(ChatGPT 4.5):
ハラリが『NEXUS 情報の人類史』で提唱したフレームワークをもとに、ドナルド・トランプやイーロン・マスクが象徴する現代アメリカの状況を考察し、その未来を予測してみましょう。まず、簡潔にフレームワークの再確認をします。

前提・フレームワークの再整理
ハラリの『NEXUS』は以下の視点を中心に展開されています。

(1)情報のネットワーク化と社会の構造変化
・情報が広範にネットワーク化されることで、権力構造が変容する。
・共有する「物語」が政治的結束を可能にするが、同時に社会を分断する要因にもなる。
(2)デジタル技術と全体主義のリスク
・ビッグデータ、SNS、AIが政治的意思決定を左右し、監視社会や情報操作を容易にする。
・情報の透明性の低下やフェイクニュースの氾濫により、民主主義そのものが揺らぐ危険性がある。
(3)AIと民主主義の未来
・AI技術の発展により民主主義の運営方法が変わり、意思決定がAIに委ねられる可能性がある。
・テクノロジー企業や強力な個人が情報ネットワークを掌握し、政治に大きな影響力を持つ可能性が高まる。

現在のアメリカの状況
アメリカは現在、以下の3つの要素が交錯しています。

(1)トランプ的ポピュリズム(大衆を動員する物語の政治)
(2)イーロン・マスク的テクノロジー至上主義(技術・AI中心の権力構造)
(3)デジタル情報の偏在と監視化(SNS、デジタル監視、情報操作の拡大)

ハラリ的視点での未来予測(トランプ=マスク的な未来像)
ハラリが提示する未来像をトランプとマスクが象徴する要素に重ね合わせると、次のようなシナリオが考えられます。

強力な個人による情報ネットワークの掌握
・トランプ的シナリオ(政治的支配)
 —トランプはSNSやメディアを通じて人々の感情を強力に動員し真偽よりも「物語の力」によって世論を操縦する可能性があります。
 —フェイクニュースや陰謀論が意図的に拡散されることで、事実の共有基盤が崩れ、民主主義的な合意形成が困難になります。
・マスク的シナリオ(技術的支配)
 —マスクが運営する「X」(旧Twitter)などの巨大な情報プラットフォームが、世論形成の中心となり、マスクの思想やアルゴリズムによる意図的・無意図的な情報操作が常態化します。
—AIを活用した意思決定アルゴリズムやビッグデータを活用した情報監視が政治に影響を及ぼし、民主主義の質が低下する可能性があります。

デジタル全体主義のリスクの高まり
・アメリカが直面する危険の一つは、トランプのような政治指導者と、マスクのようなテクノロジーリーダーの共存による「デジタル全体主義」です。
・政治的な指導者がテクノロジー企業と協力または利用することで、市民のプライバシーが浸食され、情報を元に市民を制御するシステムが進む恐れがあります(例えば、社会信用スコアなどの導入)。

AIの台頭による民主主義の変質
・マスクが進めるAI技術やニューラルリンクのような脳情報ネットワーク技術が普及すると、人間の意思決定はますますテクノロジーに依存し、民主主義的なプロセス自体が大きく変化します。
・政治的意思決定にAIが介在し、民主的な合意形成は「AIが導く合理的解」に置き換わる可能性があります。その結果、民主主義の本質的な要素である討論や意見交換は軽視され、人間がAIによって政治的意思決定を受動的に受け入れる社会が出現するかもしれません。

想定される具体的な未来のシナリオ
シナリオ / 内容 / リスク・課題
物語政治の極端化 / トランプ型の政治が広がり、「事実よりも感情」が優先される / 情報分断、陰謀論の蔓延
テクノロジーによる監視社会 / マスク型のテクノロジー企業が政府と結びつき、監視技術やビッグデータが広く活用される / プライバシーの喪失、社会信用システムの登場
AIによる意思決定 / 政府がAIを用いて「最適な政策」を決定し、市民が政治的意思決定から排除される / 民主主義の実質的崩壊、AIへの過剰な依存

これらの未来を回避するための示唆
ハラリ的視点を踏まえると、次のような行動が求められます。

(1)情報透明性とリテラシーの強化
フェイクニュースや陰謀論への抵抗力を高めるため、教育やメディアのリテラシー向上が不可欠です。
(2)テクノロジー企業への監視と規制
権力を持つテクノロジー企業(Xなど)に対して適切な規制を設け、AIやデータ利用の透明性を求めることが必要です。
(3)AIとの共存を目指す倫理的フレームワーク
AIに人間の意思決定を委ねる際には、倫理的枠組みや人間中心のガイドラインを設定することが重要です。

まとめ(要点の再確認)
・トランプ(政治的ポピュリズム)とマスク(技術中心主義)が交錯すると、情報の分断やデジタル監視が加速し、民主主義の弱体化や変質を引き起こす可能性が高い。
・これを回避するには情報リテラシーの向上、適切な企業規制、AIへの倫理的対応が必要である。

ハラリが警告する未来を参考に、こうした課題に積極的に対処することで、より望ましい社会を築くことが可能となります。


写真:ハラリ(Wikipediaから引用)

2025年4月2日水曜日

アンドロイドと人間

アンドロイドと人間」という,フィリップ・K・ディックの1972年のエッセイがある。これを読むのが面倒なので,pdfからテキストを抽出して,タイトルと著者名を伏せたままQwen2.5-MaxとDeepSeek V3に読みこませた。2種類の要約を1つのテキストファイルとして,ChatGPT o3-mini-highに評価させた(DeepSeek V3 は著者がディックであると見抜いた)。
Q(koshix):
ある英語の文書を2つのAIに解読させたものが,添付ファイルの【テキストA】と【テキストB】です。どちらの方がよりよい解説になっているかを評価してください。

A(ChatGPT o3-mini-high):
以下、評価の前提とプロセスを説明した上で、最終的な結論を述べます。

分析の前提と考察プロセス
1.解説内容の網羅性と明確さ
・テキストAは、原文の主要なテーマを箇条書き形式で整理し、各項目(例:原始的な心と現代心理学、人工環境の「生命化」、若者の反逆など)をシンプルに解説しています。ポイントごとに端的でわかりやすいですが、背景や文脈に踏み込んだ説明はやや不足している印象です。
・テキストBは、同様のテーマを扱いつつも、フィリップ・K・ディックという著者の視点を明示し、サイバネティクスや哲学(例:ノーバート・ウィーナー、スピノザ、宗教的象徴)といった関連知識を取り入れることで、より深い文脈理解とニュアンスある解釈を提供しています。

2.文脈と知的背景の提示
・テキストBは、単にテーマを羅列するだけでなく、どのような知的伝統や理論(サイバネティクス、監視社会、宗教・哲学的考察)に根ざしているかを明示し、読者にとって背景情報が補完される構成になっています。
・これにより、読者は単なるまとめ以上に、原文の意図やその先にある問いに対して多角的に考える手がかりを得ることができます。

3.解説の深みと論理的展開
・テキストAは要点を抑えてはいるものの、各論点間の関係性やより広いテーマとの関連付けに関しては説明がやや表面的です。
・一方、テキストBは「人間と機械の融合」や「人間性の喪失と『アンドロイド化』」など、各テーマが持つ倫理的・哲学的含意についても踏み込んでおり、また若者の役割や未来へのビジョンについても詳細に論じられています。

結論
両解説とも原文のテーマを的確に捉えているものの、より豊かな文脈提示と深い分析を提供しているのはテキストBです。
テキストBは、著者の意図や知的背景(例:サイバネティクス、監視社会、宗教・哲学的考察)を具体的に示すことで、読者が原文の示唆する複雑な問いに対して多面的に考察できるような解説となっており、全体としてより優れた解説であると評価できます。(テキストA・B)

最終評価
テキストBの方が、より深みがあり文脈に富んだ優れた解説であると判断します。
テキストAがQwen2.5-Max,テキストBがDeepSeek V3 である。まあまあ。



写真:Philip K. Dick の肖像(IMDbから引用)


2025年4月1日火曜日

バイブコーディング

これまでも生成AIでプログラムをつくることはあった。しばらく前にそれがバイブコーデイングVibe coding)という看板を与えられた。

バイブコーディングは,従来のようにプログラマがコードを直接記述するのではなく,自然言語によって生成AIに対話的指示を与え,それによって生成されたコードでプログラミング開発サイクルを進める。エラーが出ればそれをそのまま生成AIに投入する。このためには要求仕様をなるべく正確に言語化しなければならない。プログラミング能力=自然言語能力というわけだ。


動機:TBSの報道特集でも話題になったクラウドワークス問題。グレイゾーンの隙をみて,原理的には違法な選挙ビジネスが横行している。その仕事依頼ガイドラインは放送直後に改訂されてごまかしを図っている,その新旧対照表をつくろうと考えた(菅野完のチャンネルでクラウドワークスの出した新旧対照表を紹介していた)。

さっそくバイブコーディングを意識して,ChatGPT o3-mini-high でプログラミングしてみた。最初は新旧の仕事依頼ガイドラインのテキストの差分をdiffコマンドでとったもので試したがうまくいかなかった。次に,データグレンジングのためガイドラインのすべての項目に条番号をつけて章でまとめることにした。それが以下の報告である。ただし3ターン目かな。なお,Gemini 2.0 Flash,DeepSeek,Qwen2.5-Max などはうまくいかなかった。

Q(koshix):
各種の規程案で,新旧対照表というものがあります。 新旧の2列が対照できるように並んだ表であり, (1) 第一条から通し番号で番号付けされた条文ごとに, 新規程では新設部分(新設項目や修正後表現)にマーク(強調)がされ, 旧規程では削除部分(削除項目や修正前表現)にマーク(取り消し線)がされて, 新旧条文の比較対照ができるようになっているものとします。 (2) 条文番号以外に内容変更がない項目は新規程の欄に条文番号と内容を 記述し旧規程側は,旧規程の条文番号をつけて(同上)とします。 この場合,新規程側には強調マークがつきません。 (3) ある番号の条文全体が新設された場合は,旧規程側に条文番号 なしで「(新設)」と表記されます。つまり,条文番号は同期しないことが あります。 (4) ある番号の条文全体が削除された場合は,新規程側に条文番号 なしで「(削除)」と表記されます。つまり,条文番号は同期しないことが あります。 (5) 章番号と章名は,変化がない場合でも, 新旧両方ともそのまま記述してください。

 これを実現するpythonプログラムは次のように考えています。 (1) 入力は条文番号付きの新と旧のテキストファイルです。 (2) 図表や文字の修飾情報などは含まれません。 (3) 出力はmarkdownであり,強調と取り消し線の情報を含めます。 (4) 内容が同一というのは完全に文言が一致することを指します。 (5) 条文間の対応に関する指示はありませんので,出現する表現の一致度から 適当なアルゴリズム(difflibなど)を用いて条文の対応関係を判断する必要が あります。ただし,章をまたいで対応する条文はないものとします。 (6) 章内の条文の順序は入れ替わっていることもあるので,対応関係を 探す際のアルゴリズムには工夫する必要があるかもしれません。

 参考となる新ファイル,cw1.txtの一部はつぎのとおりです。 「クラウドワークス仕事依頼ガイドライン 第1条 仕事依頼ガイドラインでは、利用規約に基づき本サービスにおける依頼の順守事項および利用条件を定めています。 第2条 本サービスでは、以下のような行為や依頼を禁止しています。これに違反した場合、投稿の削除やアカウントの利用制限などの対応をおこなう場合があります。 第1章 公序良俗に反する仕事 第3条 社会規範に反する内容や、道徳観念から外れた行為など、一般的な公序良俗に反する内容への賛同・助長につながるような仕事の依頼を禁止しています。 第4条 一般社会通念上、明らかに第三者に嫌悪感・不快感を与えるような文面や画像、暴力的な表現、猥褻な表現やデータなどを閲覧する必要がある、または意図せずに閲覧してしまうよう公開している、あるいはそれらを作成する依頼質問があればお願いします

A(ChatGPT 03-mini-high):
(内容の問い合わせ,略)

Q(koshix):
(1) 出力は Markdown の「表形式」で作成してください。 (2) 新設部分は太字で,削除部分は取り消し線で (3) 差分検出アルゴリズムの類似度50%以上で一致と判断します。 (4) 変更箇所だけを強調(新規程側)・取り消し線(旧規程側)にする形でお願いします。 (5) 各条文は最初の2つを除いて,各章に包摂されます。 (6) 1つの条文は1行で収まります。 (7) 章内で条文の順序が入れ替わるので,マッチングの際は章単位で処理します。 (8) 新旧で部分的に変更がある場合は,新規程側の変更箇所のみ強調、 旧規程側の変更前部分のみ取り消し線という解釈でOKです。 (9) UTF-8です。macOSのテキストファイルです。 (10) 結果は標準出力にお願いします。

A(ChatGPT 03-mini-high):
(内容の確認,略)

Q(koshix):
OKなので進めてください。

A(ChatGPT 03-mini-high):
(実装の流れとコードとプログラムの使い方)

Q(koshix):
ほぼ期待どおりです。ありがとうございました。 新規程側の条文順はそのままの維持された形で出力してください。 最後に条文と同じように制作年月日の新旧の欄を作ってください。

Q(koshix):
入力ファイルの末尾に改訂年月日の記述があるので,制作年月日というところをそれで置き換えてください。これには条文番号が付いていないので注意してください。 なお,新規程の条文番号順に出力するというミッションは達成されていません。

Q(koshix):
新規程のファイル末尾の2行は,以下のとおりです。 第117条 その他、特に弊社が不適切と判断する内容を含む依頼 令和7年3月14日改訂 この「令和7年3月14日改訂」というテキストをmarkdownファイルの最終行の項目として加えてほしいという希望なのですが,わかりますか?

Q(koshix):
そういうことです。どうぞよろしくお願いします。

Q(koshix):
旧規程側にも同様の行があって,同じように対応することを希望していたのですけれど,大丈夫ですかね。

A(ChatGPT 03-mini-high):
(大丈夫です,最終コードが完成する)

cw1.txt:クラウドワークスの仕事依頼ガイドライン(令和7年3月14日改訂)の整形版
cw2.txt:クラウドワークスの仕事依頼ガイドライン(令和6年12月18日改訂)の整形版
no2m.py:ChatGPTが出力したpythonコード(上記のVibeコーディングで作成したもの)
cw4.md:no2m.py cw1.txt cw2.txt > cw4.md で出力したmarkdownファイル
cw5.docx:pandoc cw4.md -f markdown -t docx -o cw5.docx で出力した修飾済み新旧対照表



図:整形後のcw5.docx の一部見本