2024年7月15日月曜日

女帝 小池百合子:石井妙子

女帝 小池百合子(2)からの続き

4年前に出版されたときには立ち読みだった,石井妙子の「女帝 小池百合子」,都知事選挙中にkindle割引サービスがあったので,ポチってしまった。

立ち読みの記憶と,この本が様々なSNSに取上げられたときの派生情報から,過去の物語のおさらいのような読み方ができた。実際,石井は次のように考えている。
彼女がキャスターから政治家に転じ、東京都知事に上り詰めた平成という30年間を、小池氏という人物を通じて描けるのではないか。小池氏という政治家をここまで押し上げたのは、小池氏自身の罪なのか、この時代の私たちの罪なのか? そういう視点でなら本にできるという感じはしていました。
日本新党におけるポピュリスト政治家小池百合子の誕生から,前々回の都知事選を経て,希望の党騒動で日本の野党中核勢力を破壊して,2020年の都知事選直前までの歴史を,小池を軸としてなぞるという読書体験だった。その中で,謎のまま終っている水田昌宏の話だけが,微妙に浮いていた。韓国ドラマならば続編ができるやつだ。

また,石井の執筆のきっかけとなった,カイロ時代の同居人の北原百代さんや,小池によって足蹴にされたさまざまな人々への共感が,執筆動機の背景にあることは間違いないと思う。

問題は,斎藤美奈子香山リカ井戸正枝による,ルッキズム+性差別批判をどう受け止めるかだ。もちろん,文庫版=kindle版では,仮名だった早川玲子が北原百代という本名で登場し,彼女自身の語りはYouTubeで聞けるようになったという違いはあるが,彼女らはそれでも主張は変えないだろう。まあ,なんだか言い掛かりのようなコメントもあるのだけれど。

しかし,何をどう考えても,自分は彼女ら批判派の意見に共感することはできなかった。4年前には違和感が残った石井さん側の物語の紡ぎ方に肩入れしてしまう。この本は,小池百合子への悪意というよりむしろ,小池の凄さを浮かびあがらせる結果になっていると思うからだ。だって,ここまで政治的に生き延びている小池は,細川にも小沢にも小泉にも安倍にも勝っているのだから。そんな人いますか。

Q(koshix):
リベラルな論客だと思われていた斎藤美奈子が2020年に石井妙子の著書「女帝小池百合子」を痛烈に批判にした理由がよくわかりません。なにが彼女をそうさせたのでしょうか。また,逆に石井の著書を絶賛していたリベラル派の男性論客のどこに問題があるのでしょうか。小池百合子をどう捉えればよいのでしょうか。

A(Perplexity PRO):
プロサーチ
・リベラルな論客だと思われていた斎藤美奈子の背景を調べる
・石井妙子の著書「女帝小池百合子」の内容を調べる
・斎藤美奈子が石井妙子の著書を批判した理由を調べる
・石井妙子の著書を絶賛していたリベラル派の男性論客の見解を調べる
(回答は略)

Q(koshix):
政策や実績をみても,小池のやってきたことに問題が多いというのは,石井の著書をみるまでもなく,多くの事実が蓄積され,それを我々は目にしていると思います。小池は,カタカナ語を多用し,キャッチフレーズ政治にかまけ,マスコミを誘導し,広報戦略に長けているというのは,ネット上の様々な人物の証言をつなぎあわせてもでてきます。彼女の政策的キャッチフレーズの核をなす,情報公開についても,実際に東京都が行っていることは,その真逆であり,情報を隠蔽しながら,非民主的独断的な振舞いをしているのはあきらかではないでしょうか。あるいは,小池に踏みつけられ,欺かれた多くの市井の人々の声をきけば,どうしても小池を単にフェミニズムの観点だけから擁護する立場が理解できないのです。

A(Perplexity PRO):
プロサーチ
・小池百合子の政策や実績について問題点を検索する
・小池百合子のコミュニケーション手法について情報を検索する
・小池百合子の情報公開や透明性に関する問題点を検索する
・小池百合子に対する一般市民の声を検索する
(回答は略)

Q(koshix):
それらを踏まえて,斎藤美奈子の主張がなぜ発生しているかを分析してください。

A(Perplexity PRO):
プロサーチ
・斎藤美奈子の主張の背景を理解する
・斎藤美奈子の小池百合子に対する批判の内容を分析する
・齋藤の批判と小池の政策・実績との関連性を明らかにする
回答
斎藤美奈子の主張が生まれた背景には、以下のような要因があると分析できます:
ジェンダーバイアスへの敏感な視点
 斎藤は長年フェミニズム批評の第一人者として活動してきました。そのため、『女帝 小池百合子』の内容に潜むジェンダーバイアスや性差別的な表現に対して、特に敏感に反応したと考えられます。
リベラル派知識人の盲点の指摘
 斎藤は、自身もリベラル派として知られていますが、同じリベラル派の男性知識人たちが本書を無批判に絶賛していることに違和感を覚えました。これは、リベラル派内部にも存在するジェンダーバイアスや、政治的党派性による批評眼の曇りを指摘する意図があったと推測されます。
ステレオタイプな女性描写への批判
 斎藤は、本書が小池百合子を描く際に用いている「女を売りにしている」「媚びを売って地位を得た」といった表現が、能力のない男性が口にする典型的な悪口と同じであると指摘しています。これは、女性政治家を評価する際のステレオタイプな見方に対する批判です。
個人的な物語の過度な強調への懸念
 斎藤は、社会で活躍する女性を描く際に、個人的な動機や過去のトラウマなどを過度に強調することで、その人物を矮小化していると指摘しています。これは、女性リーダーの能力や業績よりも個人的な背景に注目してしまう傾向への警鐘です。
政策批判と人格批判の混同への警告
 斎藤の批判は、小池百合子の政策や実績に対する批判と、個人的な属性や背景に基づく批判を明確に区別する必要性を示唆しています。政策や実績に対する批判は正当であっても、それが性差別的な表現や個人攻撃に陥ってはならないという主張です。
メディアリテラシーの重要性の強調
 斎藤の主張は、ベストセラーとなった本書の内容を批判的に読み解く必要性を示しています。これは、メディアリテラシーの重要性を強調するものであり、特に政治的な文脈において重要な視点です。

斎藤美奈子の主張は、単に一冊の本を批判するだけでなく、社会に潜在するジェンダーバイアスや、政治的党派性によって曇らされた批評眼、そしてメディアリテラシーの重要性を広く問いかけるものだと言えます。
P. S. この答えに自分が納得できたかどうかは別にして,Perplexity PRO は何かを調べようとしたときには最適の生成AIだとおもう。事実に基づいたこのような整理は,他者の追随をゆるさない。Claude 3.5 Sonnet は言葉遣いは丁寧で,表現力にも優れているが,大きなテキストを読み込むことができない。それが添付できるのは,ChatGPT-4oであり,プロンプトをさぼるとワンパターンだけれど,DALL-E3のイメージも生成してくれる。



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