2020年8月27日木曜日

帆立貝定理

帆立貝定理(Scallop Theorem)とは次のようなものである。生物が低レイノルズ数のストークス流れでの遊泳しているとき,「時間反転可能な変形(往復運動)では,変形速度に関わらず生物は運動の一周期で流体中を移動できない」というものであり,その例示として帆立貝の1自由度運動がとりあげられたことでこの名前がついている。

なお,レイノルズ数は,慣性力を粘性力で割った無次元量であり,ストークス流れは,レイノルズ数が非常に小さい状況を指している,っていうか流体力学をちゃんと勉強していないのでいまいちピンと来ていないのであった。

京都大学数理解析研究所の,石本健太・山田道夫による「座標に基づいた帆立貝定理の証明」は,2014年の流体力学論文賞をもらった論文であり,微生物の変形と運動をきちんと定義した上で,帆立貝定理を証明している。

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