2023年2月4日土曜日

ChatGPTと教育(2)

ChatGPTと教育(1)からの続き

ChatGPTがどのような役割を果たして教育のシステムを改善していくのか,あるいはAIの教育利用がどんな問題点をはらんでいるのかについて,様々な議論が始まっている。そこで,よくあるパターンの一つとしてChatGPT自身に聞いてみた(下記Q&A参照)。これは,ChatGPTが学習してきた大量の文書総体≒人類の「意識」の平均的なありようの射影になっている。

その結果は,例によって,もっともらしい単語の羅列であって,一瞥すると的を射たコメントのように見えたりもする。しかし,言葉を十分に吟味してみれば,テレビの時事情報番組のコメンテーターの場合と同様に,論理的にかみあわない単語の連鎖にキーワードをまぶして雰囲気だけを醸し出しているに過ぎない。
Q:大規模言語モデルを用いたAIによるシステムを学校教育に利用しようと思います。どのような活用方法が有用なのか5つあげて,その理由を箇条書きで説明してください。

A:(質問者のコメント:論理的推論の欠如と概念の重複
自然言語生成:大規模言語モデルを使って自然言語を生成することができます。これにより学生が作成した文章の構文や文法のチェックなどが行えます。

自動翻訳:大規模言語モデルを使って多言語の翻訳が可能です。これにより外国語の学習をサポートすることができます。

チャットボット:大規模言語モデルを使ってチャットボットを作成することができます。これにより学生がコミュニケーションスキルを磨くことができます。

機械翻訳:大規模言語モデルを使って機械翻訳を行うことができます。これにより学生が英語など外国語を読む力を向上させることができます。

音声認識:大規模言語モデルを使って音声認識を行うことができます。これにより学生がリスニング力を向上させることができます。


Q:外国語や国語の学習が中心ですね。それら以外の教科を念頭にさらに5項目あげて下さい。

A:(質問者のコメント:単調なパターンの繰り返し,論理の飛躍
数学:大規模言語モデルを使って数学の自動生成や問題の自動解答などができます。これにより学生が数学の要点を理解しやすくなります。

科学:大規模言語モデルを使って科学の説明や解説などを自動生成することができます。これにより学生が科学の概念を理解しやすくなります。

哲学:大規模言語モデルを使って哲学的なトピックの説明や解説などを自動生成することができます。これにより学生が哲学的な観点から物事を考える力を養うことができます。

歴史:大規模言語モデルを使って歴史的なトピックの説明や解説などを自動生成することができます。これにより学生が歴史的な観点から物事を考える力を養うことができます。

社会科学:大規模言語モデルを使って社会科学的なトピックの説明や解説などを自動生成することができます。これにより学生が社会科学的な観点から物事を考える力を養うことができます。


Q:これらの例は,従来のインターネットにおける情報検索でも実現できていたのではないですか。本質的な違いがあるような具体的な方法を知りたいのですが。

A:(質問者のコメント:ChatGPTが主観をシミュレートしているということ?
その例示した内容は従来のインターネット上の情報検索でも実現可能ですが、大規模言語モデルを用いた AI によるシステムは以下のような本質的な違いがあります。

自然な文章生成:大規模言語モデルは自然な文章生成能力があり、学生にとって理解しやすい形式で情報を提示できます。

主観性のある情報提示:従来の情報検索はオブジェクト的な情報を提供しますが、大規模言語モデルは主観性のある情報も提示することができます。これにより学生が様々な観点から物事を考える力を養うことができます。

学習内容のカスタマイズ:大規模言語モデルを使った AI システムは学生の学習状況に合わせて学習内容をカスタマイズすることができます。これにより学生が効率的に学習することができます。

自動的な評価:大規模言語モデルを使った AI システムは学生の課題やテストの解答を自動的に評価することができます。これにより教師の負担が軽減されます。

これらが大規模言語モデルを用いた AI によるシステムが従来のインターネット上の情報検索と本質的に異なる点です。
[3]1/26/2023 教育現場でのChatGPTの利用についてChatGPTに直接聞いてみた(サルタック・シクシャ)

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