2023年1月7日土曜日

はぐれ惑星

NHKのコズミック フロントで,はぐれ惑星(自由浮遊惑星)を取り上げていた。

番組は阪大の住貴宏さんによる重力マイクロレンズ法の説明からから始まる。太陽系の外に存在している太陽系外惑星探索方法としては,次のようなものがある。(1) パルサータイミング法:パルサーの回りを枠背卯が回ることによるパルサー周期の変化による。(2) 視線速度法:ドップラー効果による恒星=惑星系の重心の回りをまわる恒星の視線方向の波長の変化による。(3) トランジット法:恒星の前を横切る惑星による恒星の光度変化による。(4) 重力マイクロレンズ法:遠方の天体(銀河・銀河団)の前を横切る恒星=惑星系の重力レンズ効果による天体の光度変化の微細構造による。(5) 直接撮像法:惑星が恒星から遠くにあって熱放射する場合。

もっともよく用いられるトランジット法は,惑星が大きく,恒星に近い場合にに有効であるが,重力マイクロレンズ法は,恒星から比較的遠くて小さな惑星について用いられる。現在までに,5300個ほどの系外惑星が発見されている。

重力マイクロレンズ法の結果から,惑星が恒星よりも存在している比率がはるかに高く,銀河系の恒星1個につき,恒星から0.5~10au離れた位置に平均で惑星を1.6個持つ事が推定された(Wikipedia 惑星系)。天の川銀河には2000-4000億の恒星があるので,恒星の回りを公転する惑星の数は数千億個ということになる。

さらに,惑星系の誕生期や恒星の終焉期にはじき飛ばされる惑星が,自由浮遊惑星として銀河系内を公転することになる。その浮遊惑星の数は恒星の数の2倍程度と評価されているらしく,これも数千個程度存在する。これは,住さんを含む国際共同チームが重力マイクロレンズ法を用いて最初のはぐれ惑星(Rogue Planet)を発見したことからきている。

さて,これについて,ChatGPTの見解を尋ねてみた。
Q:天の川銀河系にある恒星の総数,惑星の総数,自由浮遊惑星(はぐれ惑星)の総数を教えてください。

A:天の川銀河系には、恒星の総数が約100億個、惑星の総数が数百億個と言われています。また、自由浮遊惑星(はぐれ惑星)の総数は、まだ正確には分かっていませんが、数十億個と推定されています。

天の川銀河系は、銀河系の1つで、地球が属する銀河系です。銀河系は、恒星、惑星、小惑星、彗星、星雲などが含まれる天体系で、その大きさは広大です。天の川銀河系は、その中でも比較的小さい銀河系であり、銀河系全体に比べると、恒星や惑星の数が少なめです。
ChatGPTの天文学の知識もどうやら十分ではなかったようだ。しかし,平均的な人間に比べればまともな回答だ。その辺の高校生や大学生に聞いてもこうは答えられない。


図:Wikipedia Rogue Planet の説明を入力したときの DiffusionBee の出力


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