2022年12月25日日曜日

四色問題


四色定理の証明といえば,コンピュータを駆使して2000個の配位集合を虱潰しに調べたことで長年の課題が初めて証明された問題として有名である(1976 Appel, Haken)。

コンピュータに頼らない証明ができないので,なんとなくモヤモヤ感が抜けないと同時に,証明に関する既成の観念を変えた例としてもよくあげられる。深層学習による大規模言語モデルに基づいた物理法則の発見でも同じような固定観念の変更が求められているといわれることもあった。

その四色定理の新しい証明がarxivに登場した。"A non-constructive proof of the Four Colour Theorem"というもので,わずか7ページの論文だ。「このアプローチでは,特定の写像の集合に対する生成関数の特異点解析と,Tutteによる平面写像とその彩色多項式に関する列挙的・漸近的研究が用いられている」

Twitterでは,素人衆の期待の声が多いのだけれど,プロからは厳しい声が上がっているような雰囲気もチラチラ見え隠れしていた。どうなることやら。



写真:一松信の四色問題(ブルーバックス1983年版から引用)

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