2022年7月29日金曜日

ネーミングライツ(1)

公共施設などの「名前」=命名権(ネーミングライツ)を売るのが流行っている。

大阪教育大学が,エスカレータの命名権をSKY株式会社に売った。国立大学の施設では,ホールや教室などの事例が多いが,エスカレーターは全国初めてとのこと。それはそうだろう,全長120mクラスのエスカレータがあちこちの大学にあるという話は聞いたことがない。

大阪教育大学ではすでに,附属図書館のまなびのひろばが,東京書籍 Edu Studioとなっているので,2例目となる。

日本の命名権導入施設一覧によれば,かなりの数の公共施設がネーミング・ライツを売っている。大学でも同様だ。3〜5年程度の契約で,年間100万円〜あたりが相場だ。一般のスポーツ施設や公共施設と違って,当該大学の固定された学生が見るだけだ。どこまで宣伝効果があるのかはちょっと疑問だ。

でも,もしそれが成立するのならば,すべての教室や研究室に名前をつけるとか,扉に日替わりで広告を出すようにすれば,1件/1ヶ月10万円としても毎月1000万円オーダーの収入が見込まれる。そのうち大学の中は広告媒体で汚染されまくることになるかもしれない。椎名誠のアドバードの世界はこうやって現実の未来に実現するのか。

いっそのこと大学ホームページもアフィリエイトで埋めたらどうか。あるいは,通学時の関係者には大学おそろいのTシャツを着せて,そこに宣伝を入れるという手もある。附属学校園も含めれば,教職員・児童生徒学生総数が1万人なのでこちらのほうが効果的かもしれない。

あるいは,キャンパス名称を売り出したほうがよいかもしれない。柏原キャンパス改め,柏原ケニスキャンパスとか,天王寺キャンパス改め,天王寺啓林館キャンパスとか。あるいはいっそのこと,大阪教育内田洋行大学にしたらどうか。


写真:スカイエスカレーターの頂上部(撮影 2022.7.28)

P. S. 失礼しました。大阪教育大学のホームページを確認してみたところ,すでに広告枠が販売されていた。Recruit 就活スーツの選び方 とあったので,学生課とか生協による解説記事かとおもいきや,おもいきり民間企業のページにさらわれてしまった。

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