2019年2月23日土曜日

はやぶさ2

2019年2月22日の午前7時半ごろ,小惑星探査機はやぶさ2が小惑星リュウグウへの最初の着陸(タッチダウン)に成功した。2010年の6月,はやぶさイトカワからサンプルを持ち帰った。これに関して,当時大阪大学理学研究科宇宙地球科学専攻惑星物質学グループ教授だった土山明先生(2012年から京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻鉱物学講座教授)に,日本物理教育学会近畿支部の講演でお話をうかがったことを思い出した。

イトカワは直径390 m(体積0.018 km^3),質量3.5 × 10^10 kgであり,その密度は1.9 g/cm^3 である。地球表面に持ってくればグズグズにくずれそうな物体である,と聞いたような気がする。

リュウグウはどうかと思い Wikipediaをみると,直径 700 m(この辺が日本のWikipediaの限界か,英語版では 865±15 mとして参考文献も示されている),質量が 4.5 × 10^11 kgであり,イトカワより一回り大きいことがわかる。体積や密度は記載されていないので,体積を直径の3乗の半分だと仮定すると(立方体の周囲を半分だけ削ったような形だと想像)0.7 g/cm^3となる。おかしいな,水より軽い。やはり体積の式が間違っているので,その結果が報告されるのを待つほうがよろしい。

リュウグウは炭素質コンドライトからなるC型小惑星であり,それらの平均の密度は1.38 g/cm^3 程度のようだ。M型小惑星はニッケルや鉄などの金属からできていて,その平均の密度は 5.32 g/cm^3 になる(Wikipedia のStandard asteroid physical characteristics より,これも中文版はあるが日本語版はまだない)。

写真:小惑星リュウグウ(Wikipedia 英語版より)


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