2024年9月7日土曜日

さんすう刑事ゼロ

なぜか,NHKの午後LIVEニュースーンの隙間時間に挿入された,さんすう刑事ゼロ2020枚のメダルを確かめろ ~比例~)に見入ってしまった。金のコインの枚数を質量を測ることで推定するのがテーマだった。

盗まれて戻ってきた2020枚のコインを確認するため,その枚数を数える必要がある。ここで,自白してコインを返却した容疑者が重さを量ればよいと示唆して,コイン1枚の質量(8.0g)と2020枚(16160.0g)の質量を測って割り算するとちょうど2020枚になってめでたしめでたしなのだが,なんだか腑に落ちない・・・,というストーリーだ。

実は,8.0gというのが,8.08gを切り捨てた表示になっていて,実際にはコインが2000枚しかなくて,名乗り出た容疑者が20枚のコインをくすねたままだったというオチである。


いきなり気になったのは,16160gという数字だ。16kgを1g単位で測定する卓上型の電子天秤なんか存在するのか。小学校教科専門科目の理科(学生実験)でさんざん電子天秤や測定の話をやってきたので,にわかには信じられない。

番組に登場した写真の電子天秤のイメージをgoogleで検索すると,タニタのテーブルスケールTLD-101がヒットした。1gの精度で測れるのは1,000gまで,10gでは10,000gまでという仕様だった。はい,フェイク確定です。

Perplexityに聞いてみたところ,新光電子のCUX30Kならば,30kgまでの物体を1gの精度で測定できる。計量皿の寸法は360 mm ×320mm なので,卓上とはいえ一回り大きなものだ。台秤型ではない。31万8千円するが,ドラマの舞台は工場だったので,これを新光電子から借りてきて撮影するということは可能(不自然ではない)だったはずだ。まあ,番組制作下請けの予算では厳しかったのかもしれないが。

1/60万級の高精度電子天秤にも使用される音叉式力センサーを使用しているそうなので,30kgの物体を0.05g まで分別できることになるので,1gの精度はありうるということか。



写真:タニタ TLD-101 のスクリーンショット(NHK for Shool から引用)


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