2024年2月2日金曜日

確率変数の積

将来必要になりそうな,確率変数の積の確率分布関数を求める。

2つの確率変数$X$と$Y$が確率密度分布関数$p(x),\ q(y)$に対応している。このとき,確率変数$Z=X*Y$はどのような確率分布をするか,再び,緑川章一さんのノートで勉強する。

確率変数 $Z=X*Y$の確率分布関数を $r(z)$とすると,$r(z) = \int_0^1  \int_0^1  p(x) q(y) \delta(z- x*y) \ dx\ dy =  \int_{0}^{1} \dfrac{1}{|y|} p(z/y) q(y) \ dy $となる。ここでデルタ関数の性質,$\delta(a x) = \delta(x)/|a|$を用いた。この$\ z \ $の範囲は,$ 0 < z < \infty$ である

(1)$X$と$Y$が,それぞれ一様分布,$p(x)  =  1 \ (0 \le x \le 1)$ ,$q(y)  =  1 \ (0 \le y \le 1)$を満足している場合。ここで,$0< z/y<1\ $より,$z<y<1$である。したがって,

$r(z) = \int_z^1 \frac{1}{y} 1*1 \ dy= -\log z$

(2)$X$と$Y$が,それぞれ三角分布,$p(x) = 2x \ (0 \le x \le 1)$,$q(y) = 2y \ (0 \le y \le 1)$をしている場合(単位円内の点の一様分布の動径変数)。

$r(z) = \int_z^1 \dfrac{1}{y} \dfrac{2z}{y} (2y)\ dy = \int_z^1 \dfrac{4z}{y} \ dy = - 4z \log z$

うーん,あんまりうれしくないかもしれない。後々$\log$の計算が残るので。

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