2023年1月24日火曜日

施政方針演説(1)

NHKは国会中継をしないという文句を垂れながら,国会中継の時間になるとチャンネルを変えてしまう不良老人である。NHKテレビが14:00から国会中継を始めたので,いつものように消そうかと思ったが,気の迷いでそのまま岸田首相の施政方針演説を見始めた。

日本では議会のことを英語でいうとき,なぜparliament(こちらが普通)ではなくDiet(ラテン語源)というのか,という面白い話からはじまった。なぜだかはわからなかった。話し方は穏当で聞きやすかったのだが半分ほどで脱落してしまった。そこで,演説全文を再度確かめてみることにする(首相官邸のウェブデザインやりなおしてほしい問題・・・orz)。

第211回国会における岸田内閣総理大臣施政方針演説の全文は約12,200字であり時間は44分かかる(275文字/分=4.58文字/秒)。昨年の第208回国会の場合は約12,100字なので,ほぼ一定になっているのかもしれない。項目のリストは次の通り。

第211国会における岸田内閣総理大臣施政方針演説(12,200)R5.1.23
一 はじめに(509)
二 歴史の転換点(747・・・明治維新・終戦につぐ分岐点)
三 防衛力の抜本的強化(751)
四 新しい資本主義(3907)
(一)総論(446)
(二)物価高対策(119・・・やらない)
(三)構造的な賃上げ(828→リスキリング:279)
(四)投資と改革(2501)
  (GX)(740→原発:90・・・隠している)
  (DX)(577→マイナンバーカード:379)
  (イノベーション)(481 →教育:111・・・教育は経済政策のごく一部)
  (スタートアップ)(382)
  (資産所得倍増プラン)(252)
五 こども・子育て政策(980)
六 包摂的な経済社会づくり(1492)
  (女性)(282)
  (若者)(166)
  (孤独・孤立対策)(71)
  (地方創生)(799→交通・通信:111)
七 災害対応・復興支援(522)
八 新型コロナ(548・・・もうやめる)
九 外交・安全保障(1961=日米など:315,日中:195,日韓:99,日露:77,北朝鮮:232)
十 憲法改正(116・・・あまりやる気ない=野党分断の手段としてのみ必要)
十一 政治の信頼(259)
十二 おわりに(325)

第208国会における岸田内閣総理大臣施政方針演説(12,100)R4.1.17
一 はじめに(652)
二 新型コロナ対応(2443)
三 新しい資本主義(3678)
四 気候変動問題への対応(851)
五 全ての人が生きがいを感じられる社会へ(524)
六 地域活性化(463)
七 災害対策(645)
八 外交・安全保障(2136)
九 憲法改正(183)
十 おわりに(513)
この一年で世界は変わってしまった。簡単に防衛費倍増が実現され,自衛隊が米軍の指揮系統下に組み込まれた。つまり,憲法改正で狙う必要があるのはいよいよ24条まわりと緊急事態条項だけになってしまうということだ。立憲民主党が日本維新の会とつるんで翼賛体制が確立し,日本共産党やれいわ新選組も前後左右から叩かれている状況では,それらの改正すら必要がないかもしれない。

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