2021年2月26日金曜日

六十六(2)

 令制国の六十六カ国に関連するものとして,六十六部(六部)がある。よりていねいにいえば,六十六部廻国聖。人々の喜捨を受けながら六十六令制国を廻り,各地の有力社寺(一之宮,国分寺,その他)に写経した法華経を奉納する民間宗教者だ。中世からはじまり,明治政府が1871年(明治4年)に平民が六十六部と称して米銭などの施しを乞う行為を一切禁止するまで続いた。現在の御朱印の起源とも考えられているのか。

娘夫婦が以前住んでいた千葉県流山市には六部廻国の記念石塔である六部尊があった。

[1]近世六十六部廻国聖日記 ―安房国長狭郡平塚村高梨吉左衛門の記録から ―

[2]六十六部廻国とその巡礼地(小嶋博巳)

[3]「六十六部」とは何か(徳島県立博物館)

[4]御朱印の起源 ―六十六部(古今御朱印研究室)

[5]日本廻国六十六部と四国遍路 ―浄慶の納経帳から ―(稲田道彦)

[6]近世末期、御室配下の六十六部集団について (小嶋博巳)

[7]明治初年の六十六部の本山問題(小嶋博巳)

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