2020年6月16日火曜日

銀河系の知的文明

36の知的文明が銀河系内で交信?、英研究チームが算出」などのセンセーショナルなタイトルのニュースが飛んでいたので,またぞろドレイク方程式か何かかと思えば,「宇宙生物学コペルニクス原理」というものを編み出したらしいので,arxivで探してみた。


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我々は,生命の探索に関する宇宙的な視点を提示し,最新の天体物理学的情報を用いて,我々の銀河系に交信している地球外知的文明(CETI)が存在する可能性を調べている。我々の計算には,銀河系の星形成史,金属元素分布,ハビタブルゾーンに地球型惑星が存在する可能性を,我々が宇宙生物学的・コペルニクス的弱・強条件と呼ぶ特定の仮定の下で計算している。これらの仮定は,知的で交信能力のある生命が存在することが知られている唯一の状況,つまり我々自身の惑星に基づいている。このタイプの生命は,金属元素が豊富な環境で発達し,そのために約50億年の時間を要した。我々は,いくつかの異なったシナリオに基づいて可能なCETIの数を研究している。一つは「弱い宇宙生物学的コペルニクスの原理」であり,惑星が知的生命体を形成するのは50億年後のことだが,それ以前ではない。もう一つは強い条件であり,地球のように45~55億年の間に生命が形成されなければならないというものだ。強い条件(厳密な仮定)の下では,銀河系内には少なくとも36+175-32の文明が存在するはずだ。これは下限値であり,交信可能な文明の平均寿命は100年であるという(現在の我々の状況に基づく)仮定を置いている。もしCETIが銀河系全体に一様に広がっているとすれば,最も近いものはせいぜい17000+33600-10000光年の距離にあり、低質量の赤色矮星を周回している可能性が高く,我々が予測可能な将来の検出能力をはるかに超えていることを意味する。さらに,この生命をホストしている星が太陽型星である可能性は非常に低く,ほとんどが赤色矮星でなければならないことから,長い時間スケールで生命をホストするには十分に安定ではないと考えられる。我々はさらに他のシナリオを検討し,我々の仮定条件を変えることで,銀河系内に存在可能性なCETIの数を調べた。
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むむむ,銀河系内の交信可能な文明は結構存在するにしてもほとんどがあまり長くに渡って安定でない赤色矮星(M-Dwarf)の回りの惑星にあり,ほとんど観測困難で,どうなんでしょうということだ。あ,いろいろ書いているけれど,かなり精密化された新しいドレイク方程式なのでした。うーむ,うまくいけば,700年ぐらいがんばると1つ交信可能な文明が見つかるし,7000光年以内に知的生命体が見つからないようならば,交信可能な文明の持続時間は2000年以下であり,我々もまたそうである可能性が高いらしい。むむむ。

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