2019年12月11日水曜日

布袋戯(プータイシー)

昨日,十三の第七藝術劇場で「台湾,街かどの人形劇」を観てきた。

布袋戯は台湾の民間芸能である指人形劇の一種だ。精巧に造られた木製の頭部や手足部が,布製の袋部の衣裳をまとい,そこに手を入れて操作する。

その布袋戯の第一人者であった李天禄(リ・チェンルー)は,映画監督侯孝賢(ホウ・シャオシェン)の作品のいくつかもに出演している。そして今回,李天禄の長男であり台湾の人間国宝でもある陳錫煌(チェン・シーホァン)のドキュメンタリーを侯孝賢が監修し, 楊力州(ヤン・リージョウ)監督のもとで,映画化されたのが本作品である。

原題は「父」であり,父と子の葛藤をベースにしながら,滅びつつある伝統的な布袋戯の活動が10年に渡って記録されている。それにしても,布袋戯の人形の動きは素晴らしかった。日本の文楽の人形に通ずるものがある。アジアに広く浸透している人形劇の背景文化を土壌として,各地で独特の発展をしているかのように見えてしまう。

[1]李天禄布袋戯文物館

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