2019年10月8日火曜日

フラッグシップ大学(1)

 10月4日に,中央教育審議会の初等中等教育分科会の教員養成部会に置かれた「教員養成のフラッグシップ大学検討ワーキンググループ」の中間まとめがでた。「Society5.0時代に対応した教員養成を先導するフラッグシップ大学の在り方について(中間まとめ)」ということで,怪しさ満点の話だ。

教員養成系大学の再編プロセスにおける飴の一つであり,フラッグシップ大学の認定は期限付きであることから,これを使って大学における学校教員養成への恣意的な政治的介入がより容易に実現できるようになる。
教員養成の現状では,これまで既存の制度や予算等の制約の中で個別の好事例は生まれているものの,教員養成の在り方自体を大きく変革するような起爆剤とはなり得ておらず,大学の体制も,教育課題に対応した機動的な教員養成の実践や先導的試行等が十分に行える体制とは言い難い。
「教員養成のフラッグシップ大学」構想は,Society5.0時代に向け,我が国の教員養成の在り方自体を変革していく牽引役となる大学を創出することの必要性を背景とするものである。
教育職員免許法と教職課程認定でガチガチに縛っておいて,その上からたっぷりと免許状更新講習のソースをかけた状態で,どこが教員養成の在り方自体を大きく変革する起爆剤なのか。すでに改悪された教育基本法それ自身が起爆剤として機能し,日本の教育システムが瓦解しつつあるというのに・・・。

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